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●「泰平の 眺め見事と 称えつつ 吾窮状は 知られたくなし」
珀には 酔って溺れた 虫混じり 太古語ろか 酒飲み交わし」、「パノラマの 眺め見通す 大窓に 人いることを 誰も気にせず」、「何事も 些事と思えば 気は楽に 匙を投げても よきこと多し」、「困り事 過ぎれば太る 気の柱 悩みなくては やり甲斐もなし」
●「泰平の 眺め見事と 称えつつ 吾窮状は 知られたくなし」_b0419387_23270318.jpg
一昨日の投稿に絡める。備えがあれば突発的な出来事に慌てずに済むという諺は確かなようで、やはり異変が急に訪れると気は騒ぐ。筆者のブログの画像容量いっぱいの件は以前から予期出来ていたことなので、3か月ほど前にもうひとつのIDを取得し、その急な告知に備えた。一方、近年喧伝される巨大地震については京都はどれほどの揺れと被害が予想されるのかわからず、あるいは筆者は調べる気がなく、何も準備をしていない。10年以内に発生する確率がきわめて高いと言われても、画像容量の減りが毎日確認出来ることとは違い、人間には自然現象は正確に予測不能だ。それで保険会社は保険加入を勧め、その費用が無駄になっても安心料と思えばいいと言う。では保険に加入して何事も安心かと言えばそうとは限らない。保険会社は種々の理由をつけて必ず支払いを渋る。金を集める時は笑顔で、支払う時は鬼の顔だ。昔息子がバイクで少々の事故を起こし、すぐに保険会社の担当員に電話すると、元旦であったことと、担当員が広島の山中の実家に帰省していたために電話がつながらず、仕方なく息子は実費を支払った。その後担当者にそのことを言うと、電話はなかったと主張し、挙句筆者と息子が保険会社に無理を言って保険料を盗もうと画策しているのかと反論された。その時点で筆者は立腹して契約を切ればよかったのに、担当者の妻が中学生の同級生で、当時からとても親しかったこともあったので、担当者が独立して10人ほどを雇うようになってからも契約しているが、かつての同級生の妻は10数年前に死に、筆者は本当はもう義理立てる必要はない。筆者が30年ほどの間に支払った保険料はかなりの額になる。一方その担当者は、以前に書いたことがあるが、資産が10億円以上あると言う。20代は妻の働きで食べていたのに、いつの間にそのような莫大な金を得たのか、筆者には想像出来ないが、前述の息子の事故後のやり取りを思えばえげつないことをして蓄財に励んだことは想像出来る。ともかく、今年こそ契約を切るつもりだが、その途端に筆者や家族は事故に巻き込まれるか。みんなそういう不安があるので無理して保険料を支払う。保険会社は永遠に最大に儲かる業種で、そういう人々の不安を材料に収入を得る仕事よりかはアイドル歌手や芸能人のほうがはるかにましだ。何で収入を得て生活しているかは人の判断材料にされるが、金持ちであっても褒められた職業でなければ陰口をたたかれる。貧乏人はまず論外で、最初から存在は無視される。『一遍上人絵伝』には各場面に必ずと言ってよいほど乞食が描かれるが、それに着目した当時の絵師は偉い。
 今日の写真は先月22日に平安会館で撮った。その日、筆者は平安講社の正役員の代理で総会に出席した。会が終わって直会の食事会があるまでの間、ロビーで出席者100数十人が休憩した。その時に横長の窓から平安神宮の神苑の泰平閣が真正面に見えたので、持参したカメラで撮った。筆者がここ10年ほど使って来たカメラは半ば壊れたので、当日はトイ・カメラを持参した。一昨日の投稿の写真もそれで撮った。全体にぼやけて写り、それなりの味わいがあるが、ファインダーを覗いて構図を決められず、カメラの背面の液晶パネルで何をどう写すかを確認する。筆者はこれが慣れない。それに晴天ではその画面は白っぽくなって何が写っているのかわからない。それはさておき、眼前に広がる神苑の景色に筆者は驚いた。真正面の奧に泰平閣が見え、そこでデートしている若いカップルの様子がはっきりと見えたからだ。彼らはまさか筆者がそこから離れた鉄筋コンクリート建物の中から見物しているとは夢にも思わない。というのは、その泰平閣で筆者はここ数年の間にふたりと同様に30分以上話をしたからだ。ひとりは若い美女で、ひとりは同世代の男性だが、名前は明かさないでおこう。その思い出深い泰平閣を窓越しに見ながら、池から鴨が4,5羽飛び立ち、列を作って空を回転した後、もっと向こうの池に舞い降りた時は、名画を眺める贅沢な気分になった。当日の出席者たちはみな筆者が座ったソファの周囲に集まって談笑していたが、筆者は顔を知る人がほぼ皆無で、することがなく15分か20分ほどを神苑を眺めて過ごした。4月から筆者は正役員になるので、今後はその総会を初め、何かと会合に出席する必要があるが、正直な話、筆者のような貧困の自由人の役割ではなく、ぜひ引き受けたいという思いは皆目ない。ところで、当日はどういう服装で行けばいいか、自主的に判断してダブルの黒っぽいスーツを着て行った。9割の人は同様の身なりで、残りはくたびれたジャケットに色違いのズボン、汚れた靴といった姿か、真っ赤なブルゾンを着ていた人もいた。またスーツ着用者も、シャツがくたびれた柄物で趣味の悪いネクタイという場合がままあり、70代にもTPOをわきまえない人がいることが不思議と思いながら、一方で現実はそういうものだと思い直した。商店主や工場経営、あるいはリタイヤして無収入の人が大半を占めると想像するが、隙のない身なりのほうが珍しい。筆者はヴィヴィアン・ウェストウッドの黒の3つ揃いスーツを着て行こうかと思いつつ、もっと無難な格好にしたが、まあ誰も他人の身なりをほとんど気にしていない。それに身なりよりもやはり顔つきが物を言う。筆者は西京区第十一社の代表から歓待を受け、親切に話しかけられたが、正式には正役員になっていないと言いつつ恐縮の態度を示した。
 さて、ここから本論。当日は人生でめったにない経験をして動揺した。そのことを書くか書くまいかとこの1か月迷い続けながら、書くことにする。筆者の住む嵐山から平安会館までは京都盆地の西端から東端までで、だいたい8キロある。バスなら50分から1時間だ。筆者は余裕を見て1時間半前に家を出て、丸太町通りをひたすら西に進む93番の市バスに乗ることにした。時計は持っていないが充分間に合う。嵐山のバス停は土日祝は反対方向かつ全然別のところから93が発着する。当日は平日で、天龍寺前で待っていると、向い側のバス停から東山行きの93が出て行った。おかしいなと思いつつ筆者は何度かバス停を移動したが、バスは20分に一本だ。それに当日は好天で嵐山は観光客が車道にまで溢れていた。時間が気になって嵐電の構内に行くと、会議開始まで30分しかない。タクシーに乗っても遅刻する。それで閃いた。嵐電で右京区役所まで行き、そこから地下鉄の東西線に乗る。そして東山で下車すると、そこから徒歩7,8分だ。初めて筆者は右京区役所前から地下鉄に乗った。ところが予想外のことが起きた。数日前から筆者はどの靴を履いて行こうかと考え、ほとんど履いたことのない真新しいリーガルの革靴を選んだ。たぶん10年は履いていない。それが嵐電を下車した途端、左足の底がパクパクと音がし始めた。底が剥がれかけたのだ。東山駅を降り、人があまり歩いていない道を急ぎ、仁王門通りに出る手前の白川の東側を歩いている時、つにその底が剥がれた。5メートルほど戻ってその底を手提げかばんに放り込み、先を急いだ。平安神宮の大鳥居をくぐり、さらに北上し、右手に折れる頃には地面の水分が左足に侵入し、惨めな気分になった。平安会館の2階に着くと、ちょうど会議が始まろうとしていた。ぎりぎりセーフだ。座席は自由で、また他にも遅れて来た人が数人いて、そう恐縮することもない。会議が終わり、ロビーで今日の写真を撮り、直会で酒を飲みながら食事しながら、筆者は左足が気になり続けた。右の靴も前半部の底が剥がれ、歩くたびにパコパコと音がする。誰にも悟られないようにじっと座っていたが、歩くと片足が数センチ低いので、妙な具合だ。直会後、筆者はほとんど誰よりも早く会館を出て、丸太町通りに急いだ。5分ほどだ。93に乗れば嵐山の渡月橋のすぐ際まで行ける。運よくバス停に着くなり93がやって来た。乗って50分、渡月橋に着き、わが家まで最短距離かつ人と顔を合わせにくい道を選んで自宅に帰った。2日後、ホームセンターで皮革用ボンドを買い、左右の底を貼りつけた。とはいえ、もう履くことはないかもしれない。突然起こった革靴底の剥がれは保険に加入していてもどうにもならない。会議に遅れるかどうかの際の嵐電から地下鉄に乗る咄嗟の判断は冴えていたが、当日は二重に焦った。またどうにかうまくやり過ごして今は笑い話と思える。
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by uuuzen | 2023-03-23 23:59 | ●新・嵐山だより
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