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👽💚🐸🐛🍀📗🤢😱5月11日(土)、京都河原町三条下るLive House『DEWEY』にて👻『ザッパニモヲ 💐母の日LIVE』午後5時開場、6時開演。3500円👽筆者の語りあり。
●今回は初めての別会場での、そしてザッパ/マザーズの結成日である1964年の「母の日」から60年という節目における、ザッパニモヲの演奏です。チラシ画像はここ。恒例の手製のお土産をくじ引きで配布します。

●アクセル・ムンテ著『記憶と頓狂』の翻訳について
の有無 調べずに倦む 泰平の 海のごときの 世に大津波」、「大津絵の 波間の太鼓 釣る鬼は 雲を住処の 金槌なりや」、「昔から 金とる値打ち 技にあり 餅は餅屋で おもちゃも餅屋」、「与え過ぎ 肥料とおもちゃは 毒と化す 足りぬ程度が 創意を育て」
●アクセル・ムンテ著『記憶と頓狂』の翻訳について_d0053294_00344275.jpg
昨日書いたように今日は先月10回に分けて筆者が翻訳投稿したムンテの『記憶と頓狂』ついて少々書いておく。この本を最初に訳した末永時惠氏は題名を『人生診断記』として、その後『純情の記録』に改題、74年つまり最後に出版した時はまた元の『人生診断記』に戻した。原題をそのまま訳しても面白くないという理由から全く別の意味を持つ題名にすることはわからないでもない。戦前や戦後の昭和時代は特にそういうことが多くなされたかもしれない。原題の『MEMORIES AND VAGARIES』を『記憶と頓狂』と訳すことに異論は当然あるはずで、『思い出と気まぐれ』と筆者は訳したい気もあるが、なるべく字数は少ないほうがよい。それに『記憶と頓狂』と訳したいのは、ジャック・モノーの『偶然と必然』を意識するからでもある。同書とムンテの本書は全く無関係だが、「偶然」は「気まぐれ」ないし「頓狂」でもあって、またそれが「記憶」を支配、つまり動かしている。ムンテが著作に登場させるさまざまな人物はみなたまたま知り合ったのであって、その偶然が記憶に刻まれた。たまたま知り合うのは人も事柄も誰しもで、かつ毎日多くの出会い、発見がある。ムンテは彼の人生においてそうした人物や出来事の中から深く記憶に留めてしかも書いておきたい人物を本に登場させたが、そのことを自覚すると、その行為は「記憶と頓狂」ということになる。頓狂を酔狂としてもいいが、ムンテは酒に酔うことを好んだとは思えず、「酔」の文字はふさわしくない。それで「頓狂」しか思い当たらなかった。また「記憶」と「頓狂」はどちらもKの発音が入っていて、「MEMORIES」と「VAGARIES」の押韻にやや近い。「思い出」と「気まぐれ」では共通する発音が皆無で、そのことも『思い出と気まぐれ』とは題したくない理由だ。またふたつの名詞を「AND」で結ぶ題名はムンテの『RED CROSS AND IRON CROSS』(赤十字と鉤十字)にもあって、「記憶と頓狂」はそこからもふさわしいと感ずる。翻訳は多くのことを考えながら原書に最もふさわしい言葉を選ぶ必要がある。そのことをあえてこうして書かなくても鋭い読者はすぐにわかるものだが、本をたくさん売るにはある意味なるべくわかりやく、言い換えれば厳密さはほどほどにするという方策を出版社や翻訳者は採るのかもしれない。それにしても末永氏の訳は解釈の間違いを初め、原文の一部削除と原文にない言葉の追加があまりに多く、翻訳の域を超えて半ば創作になっている。それで面白ければいいという考えであったのかもしれないが、実際は原書の面白みが伝わらない。
 筆者は英語の専門家ではないので、翻訳は決して得意ではない。それゆえムンテの本書をすらすらと読めて、すべて意味がよくわかるかと言えばそうではなく、しばし考え込むことがある。なるべく元の構文が想像出来るように直訳したが、そのために味気ない翻訳になった。末永氏はそのことから意訳本位の立場を採ったとも想像する。直訳のぎこちない日本語ではほとんどの読者は楽しめないからだが、意訳の程度は最低限にすべきではないかと筆者は考える。ともかく、先月10回に分けて投稿した翻訳は全部に自信が持てない。今日はそのことを書くための投稿で、筆者が最も気がかりな一か所を紹介しておく。原書の第9章『カプリの犬』の最初の段落の最後だ。もちろん末永氏はその箇所を含む章全体を省いたので、彼女の訳と対比出来ず、彼女がどう解釈したかはわからない。ムンテは犬好きであったのでこの章を書いたのだが、犬たちを擬人化して描写していて、そのことが犬の飼い主との間でややこしくなっている。筆者がどう理解していいかわかりにくい箇所を引く。「……,others prefer the steps leading up to the church,or that comfortable corner by the companile,to whose clock generations have listened with everincreasing astonishment where,indomitable as the sun,it presses forward on its own path, but alas! not that of the sun.」 これを筆者は「あるいは、彼らの時計世代が高まる驚きで聴いた鐘楼のそばの教会の安逸な角地を好む。その鐘音は太陽のように抑圧不能で、自分の道を前へと押し進むが、ああ! 残念ながら太陽のそれではない。」と訳すが、わかりにくいのは後半だ。「時計世代」は古代ローマにはおらず、カプリの教会の鐘楼もなかったであろう。時計の時刻を村人に伝えるためにも鐘楼の鐘は必要となり、またその後の犬は鐘の音に驚くことになった。その音は一旦始まると必要な回数を鳴らし続けるが、そのことをムンテは「太陽のように抑圧不能」と表現するが、強い日差しを避けるために犬は日陰に移動することは出来る。また鐘の音は鳴り始めると「自分の道を前へと押し進む」が、太陽は雲に隠れたり、夕方になると日差しは弱まったりする。つまり犬にとって鐘は太陽よりも避け難いものだが、カプリの時計世代の犬はその音に慣れているとムンテは言いたいのだろう。本書ではカプリの日没の絵画的な情景が描写される。上記の「ああ! 残念ながら太陽のそれではない」は、強引な鐘の音が太陽のように美しく変化しないことも言い、カプリでは時計は不要という思いもにおわせる。古代ローマに思いを馳せるムンテならそう考えて当然だ。
 もうひとつ紹介する。第10章『カプリでの政治的扇動』で、この邦題は内容にふさわしいとは言えないが、直訳しておいた。この章を理解するには普仏戦争の後、カプリにドイツ人が押し寄せていたこと、そしてこの章に登場する「the Crown Princess of Germany」のことをあるある程度は知っておく必要がある。と言いながら筆者はほとんど知識がなく、それで「ドイツ王妃」が誰を指すのかわからない。本書でも「ドイツ王妃」と書くのみで名前を記さないが、それは当時のヨーロッパ人には自明の理であったからだろう。イギリスのヴィクトリア女王はほとんどドイツ人と言ってよい血が流れ、産んだ多くの子どものうち女性はドイツに嫁がせた。本書ではカプリにお忍びの船旅をした後、ドイツに戻って行くと書かれるので、ヴィクトリアの5人の娘のうち、ドイツに嫁いだ長女、次女、四女のいずれかとなるが、1871年に終わった普仏戦争後、しかもムンテが学生ないし若い頃の思い出話であるので、1870年代前半としてよい。長女は母と同じ名前のヴィクトリアで、1840年生まれで1901年まで生き、次女のアリスは1843年生まれで1878年まで、ベアトリスはムンテと同じ1857年生まれで1944年まで生きるが、本書での王女の描写は威厳があって若い侍女を同伴し、「中年」で「かなりどっしりした」という表現があるので、ムンテより17歳年長の長女としてよい。またその威厳、貫禄は文章から伝わる。筆者が訳すのに戸惑う箇所は王女の次の言葉だ。「Be kind enough to show us the way.」で、直訳すると「わたしたちに道を教えるのに充分に親切であれ」という命令形だ。これは王女らしいが、王女であっても話す相手が自国民かどうかわからず、見知らぬ人の親切さを乞う場合、「Please」を頭につけるべきではないかという気がする。それで訳は「道を親切に教えてください」とするしかないだろう。筆者の知る限り、昭和天皇は他者に敬語や謙譲語を使わなかった。その必要がないからだ。もっぱら「〇〇してくれ」、「〇〇してくれるか」で、「どうか〇〇してください」は用いなかったと想像する。ともかくムンテは見るからに品位と威厳のある女性から先のように言われて即座に「Yes」と返す。その時点でムンテは彼女が王女であるとは気づかず、港に着いて彼女らが乗船した時、王女がお忍びの旅を成功させたことを知る。つまり、絶対に会話が出来ないはずの王女と偶然に会えた。「政治的扇動」というのは、ムンテが快く思っていなかった島のドイツ人たちの母国を誇る振る舞いや、王女上陸の際に商用の男による詩の朗読の練習を指すが、イギリス王室とドイツとの密接な関係や普仏戦争など、ヨーロッパの歴史をよく知っていれば本章はさらに興味深いだろう。
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by uuuzen | 2022-12-06 23:59 | ●本当の当たり本
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