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●京都市京セラ美術館の内部、その1
がる凧 とんび象り 鳩除けか 竿でつながれ 風の吹くまま」、「改装の 残る古さに 懐かしみ 新築眺め 浦島気分」、「身はひとつ 多くは不要 衣食住 思い迷うな 真理はひとつ」、「侮りに 気づきつつ笑む 初対面 小物と思い 腹も立てずに」
●京都市京セラ美術館の内部、その1_d0053294_02160230.jpg
去年7月24日に京都市京セラ美術館の内部の売店まで入った。その後もう一度訪れたが、やはり展覧会は見なかった。近所の人に同館で開催中の院展の招待券をもらったこともあったが、最終日であった。そしてすぐに出かけても閉館前には着けず、諦めた。焦らずともいずれ内部を見る機会があると思っていたところ、今月15日に家内と京都市内で同館を含む3つの展覧会を見ることにし、ようやく気がかりがひとつ消えた。だが気がかりは常に湧き出る。それが人生だ。認知症になって気がかりがなくなればもう生きている意味はほとんどない。このブログは気がかりをひとつずつ解消して行くことが目的のようなところがある。ところが気がかりのすべてについて書く時間がなく、そのことが大きな気がかりになっているので、ブログは筆者には気分解消になると同時に拷問の側面がある。それはさておき、去年7月24日に同館を訪れ、その外観の写真を去年8月1日に投稿したが、内部で撮った写真は保留していた。それが今日の最初の横長写真と2枚目の上の手前に大きくドラえもんが見える写真だ。最初の写真は新たに出来た地下の細長い廊下状の区画の一部だ。右が喫茶レストランに続く館の南側、左は中央のチケット・ゲート、その左手すなわち写真に写っていない北側が図録やグッズの売店、そのさらに奧が小企画展示室で、そこも無料で見ることは出来る。去年7月24日とその後訪れた時に同室の展示を見たものの、その感想はブログに書いていない。何のためか忘れたが、ドラえもんは去年夏だけの設置であったと思う。背後の壁には京都市美術館が「京セラ」に命名権を売却し、内部が改装される時に資金援助した人や組織の名札があった。喫茶レストランは付近に同様の店があまりないので人気があるだろう。筆者はたぶん今後も利用しない。以上のことは本来去年夏に書いておくべきであったのに、去年8月1日の投稿を「外観」と題したため、先述の2枚の内部写真はチケット・ゲートの奧に入る日まで待つつもりでいた。それで今日の2枚目の写真の下、そして3,4枚目はすべて今月15日の撮影で、2枚目下はチケット・ゲートのすぐ手前から振り返った様子、3枚目上はゲートをくぐって階段を1階に上がる途中、下は上がった1階の大広間の北東隅のソファーに座って南側を臨んだ。4枚目上は大広間東端から西端の上がって来た階段を向いた。下の写真は大広間中央から東端を向く。右手の壁にアンディ・ウォーホル展のポスターが貼られている。当日は一般公開の2日前であった。この件については明日詳しく書く。
●京都市京セラ美術館の内部、その1_d0053294_02162135.jpg 大広間は正式にどう呼ぶのか知らない。もちろん改装以前にもこの大きな空間はあって展示に利用されていたが、木製の薄い塀で囲まれていた。床も同様の褐色の板で、全体に暗かった。それはそれでとても古い雰囲気があって歴史を感じさせてよかった。囲いはすべて撤去され、壁は白を基調に明るくなった。天井辺りの明かり取りの窓などはそのままだが、埃が拭われ、塗り直された。4枚目の上の写真に見える左右の曲線の出っ張りは新たに設けられたものだ。左側の螺旋階段は2階の展示を見るのに利用する。その階段を上るには別の入場チケットが必要のはずだ。2階は以前創画展などの団体公募展用として使われていた。その展示利用は改装後も同じではないだろうか。また2階に行くのに以前は玄関を入ってすぐ北側のエレベータ―も使えた。それが改装でどのようになっているのか確認していない。もうひとつ気になるのは先に書いた北端の小さな展示室だ。またそれに続く形で東に廊下が伸びている。それらと大広間との位置関係かはわかるとはいえ、以前の館内を思い浮かべると、構造がどう変わったのかよくわからない。そのことは今後何度か訪れると判明するだろう。改装前の創画展は2階の半分の部屋が使われていた。それだけでも迷路のように部屋がつながり、作品をざっと見ても疲れを感じた。その2階の展示室がどうなっているかは1階の展示室から想像出来る。1,2階の展示室内は当然撮影禁止なので今回も写真を紹介出来ないが、今回企画展を見て知ったことは、展示室は改装前と同じであることだ。そのことからして2階の各部屋も同様のはずで、創画展が以前と同じように開催されるとして、展示室の雰囲気は以前のままだろう。壁面は確か10数年前に全部真っ白に塗り替えられたので、今回の改装はそこに手をつけていないのではないか。京セラがほとんどの改装費用を負担したのかどうか知らないが、京都市は財政がきわめて困窮しているので、改装はなるべく必要最小限を目指したでろう。チケット・ゲートやそこをくぐった後の大広間は異空間への誘いを演出していて、また大広間の白っぽさは明るくてよい。この明るさは作品保存にはあまりふさわしくない。その考えもあってか、展示室は以前と同じ暗さで、それがこの館を古くから知る者にとって懐かしさと落ち着きを与える。冒頭の短歌にも書いたように、リフォームは古さと新しさを同居させ、老人にも若者にも目新しい部分と懐かしい部分があってよい。その意味で言えば、国立競技場は去年のオリンピックに際して1964年のものを改装すればよかったのに、取り壊して新たに建てたものは昭和の歴史を消し去り、薄っぺらさを感じさせる。それならばまだザハ・ハディットのきわめて斬新なデザインのほうがよかったのではないか。中途半端に新しいものを建てるとありがたみがないのは日本の現在の住宅も同じだ。
●京都市京セラ美術館の内部、その1_d0053294_02164580.jpg その点、昨日書いた堂本印象美術館は画家本人がデザインした建物で、内部も外観も個性がある。それは京都府にありあまる財源があってもそのまま保持されるべきもので改装は許されない。ただし外観の貼り付けられた多くのレリーフの一部が黄色に塗られたのは最小限のリニューアルとして成功している。京都市美術館は東洋風な外観で、改装では玄関も扉の金属部分は磨き上げられ、扉を全部閉じたままにして、実際の玄関は地下に設けられた。そして地下にチケット・ゲートを設けたことで売店や喫茶レストランの場所が確保出来た。今やこのふたつは美術館では欠かせない存在で、大阪市立美術館も本館脇にそれらの施設を設ける工事が進んでいる。大広間に話を戻すと、ここには今後も美術品を展示しないのだろうか。そんなことを思うのは向い側に建つ京都国立近代美術館の1階のホールは時に展示室として使われるからだ。京都市京セラ美術館ほどの大広間であれば、高さもかなりあって大型の彫刻でも展示可能だ。それを想定してこの広間は改装されたのではないか。音の響き具合はわからないが、室内楽団の演奏くらいなら出来そうだ。またスクリーンを吊るすと映画も上映可能だ。大阪市立美術館は訪れる人の便を思って売店やレストランの併設を識者たちが提言し、それが認められた。その理由は美術品が世界からの観光客のひとつの大きな目的になるからだ。そのためには建物を美しく、便利にしなければならない。その思いにしたがって京都市美術館も新たな部分が出来た。京セラの経済力のおかげだ。嵯峨のFさんは美術ファンなど千人にひとりもいないと口癖のように言う。ごくごくわずかな変わり者は無視すればよいとの思いからだが、では千人のうちの999人の意見にしたがって国を運営すればどうなるか。世界の先進国ならどこにでもある立派な美術館が日本で軽んじられているのであればその999人は恥じ入るだろうか。ツイッターのフォロワーが6桁以上の人物は千人にひとりもいないと思うが、せめて彼らが文化に熱心であればいいものを、売名や金稼ぎしか思っていないような連中が目立つ。しかも残り999人は彼らに賛同し、同じ意見であることを誇りに思うのだろう。そういう世の中になれば美術館も金儲け優先となって企画展はどれほど多くの観客が見込めるかが最大条件になる。各地の美術館はそうなっているものが目立つ。それもあってか、筆者は大々的に宣伝される美術展に見たいものが年々少なくなって来ている。それはこれまで多く見て来た老人の思いで、若者は初めて見る作品が多いであろうから、相変らず有名な美術家の展覧会は開催される。だが収入は増えないのに入場料が高くなって来ていて、美術展はますます若者にとって贅沢なものになると危惧する。その入場料の上昇は、千人にひとり以下といったように入場者数がごく限られ、またそのことが予想されるからだ。
●京都市京セラ美術館の内部、その1_d0053294_02171302.jpg

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by uuuzen | 2022-09-28 23:59 | ●展覧会SOON評SO ON
●『旅する印象 画家が見つめた... >> << ●京都市京セラ美術館の内部、その2

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