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●「維持のため 意地でも焼くぞ 大文字 コロナ再燃 大将に聞け」
覚は 生の楽しさ 夢うつつ うつつ抜かして 麻薬や酒や」、「大雨で やきもきするや 大文字 点火遅れて 終わって雷雨」、「大の文字 小さく灯る 東山 しばし稲妻 稜線示し」、「百八の 火の床焼くや 鳥居型 神仏拝み 煩悩燃やし」



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春の葵祭りがなかったので、祇園祭りはどうかと思っていると、コロナの第7波がこれまでにない拡大となった。それで当然中止かと思っていると、今年は新たに鷹山が巡行に加わることもあって、コロナ以前のように開催された。これは祇園祭りが葵祭りよりも格上であることを意味するだろう。鉾建ては釘を使わずに縄のみで行なうが、その技術を絶やさないためにも今年は何が何でも巡行する必要があったとの声がある。筆者が思うに、鉾建てに関しての詳細な映像を撮っているはずで、2年の空きがあっても技術が途絶えることはないはずだ。それはともかく、祇園祭りがあると五山の送り火、時代祭りも実施されるのは間違いがなく、その意味でも祇園祭りは京都を代表する最大イヴェントとみなされている。TVで山鉾の巡行を見ると、歩道を埋める人々はみなマスクをしていたので、コロナ感染の拡大はいちおう心配に及ばないという主催者側の判断であったのだろう。野外であればなおさらだ。それで今年は野外ロック・フェスティヴァルも各地で開催される。五山の送り火を見る人たちも店に入ってでなければみな野外であって、コロナの心配はほぼ無用だ。それでも今夜筆者はマスク姿でカメラ持参のうえ、雨が上がった8時にひとりで家を出て渡月橋に向かった。強い雨が降って点火は15分ほど遅れたようだ。そして今日の冒頭の短歌に書いたように、五山全部の火が無事消えた後、また雷雨が始まった。つまりちょうど大雨の隙間を縫って送り火が無事終わった。渡月橋は車の通行が禁止され、すでに多くの人が欄干際に集まっていた。下流側の南端に近い場所からは8キロほど離れた真正面に大文字がごく小さく見える。渡月橋は南北に架かっていて、下流側は真東に当たる。東山は大文字のある山からもっと北の比叡山との間がなだらかに凹んでいるので、その凹みの右手を見れば大の文字の点火は鑑賞出来るが、夜になると山の稜線は暗闇に消えるので、知っている人でなければ大文字がどの辺りに見えるかわからない。ただし今夜は大文字が点火されてからも稲妻が東山の向こうで何度も光り、そのたびに前述の凹みの稜線が灰色の空を背景にくっきりと見えた。稲妻がなくても筆者はどの辺りに立てば最もよく見えるか知っている。それで最もよく見える場所に立とうとすると、幸い欄干に寄り添っていたカップルが別の場所に移動するためにこちらを向き、背後の筆者と交代した。筆者はすかさず彼らがいた場所に立った。そうして撮ったのが今日の最初の写真で、点火して数分後で、8時20分頃だろう。遠くに大文字、眼下に灯篭流しの様子を入れて撮ろうと思っていたとおりの写真が得られた。
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 手ぶれしないように欄干上にカメラを置いた。撮影すれば用はないので、背後の人に場所を譲って中ノ島公園に戻った。渡月橋から大文字山が見えることは案外知られていないかもしれない。というのは午後8時10分頃は上流側欄干にも大勢の人がいたし、さらに上流の中ノ島北端周辺にも集まっていたからだ。彼らは大文字が目的ではなく、渡月橋北に見える鳥居型の送り火を見るために来ているのだろう。もちろん筆者もそうだが、点火は最初の大文字から30分ほど遅れるはずで、それまでまだ少し時間がある。渡月橋南詰めに近い中ノ島公園で20代半ばのカップルがいた。彼らの周囲は誰もいないのでよく目立った。ふたりはどこから見ればよいのか知らない様子で、それで筆者は「今ちょうど大文字が点火されたばかりで、そこの橋の上からならよく見えますよ」と言った。女性は驚いた様子で「えっ、そうでしたか。どうもありがとうございます。で、鳥居は……」と言うので、「鳥居の点火はもう少し後で、またここからではなく、もう少し下流のほうが全体がよく見えますよ」と返事した。すると今度は男性と彼女はユニゾンで元気よく礼の言葉を発した。ふたりは京都住まいではないだろう。せっかくデートで嵐山に来たからには、またせっかく点火が始まっているというのに、場違いな場所に突っ立っていては始まらない。さて、渡月橋に向かうには石畳の道を歩けば水溜まりに足を取られることはないが、鳥居型を見るには川岸に近い場所がよく、またそこはあちこち大きな水溜まりが出来ていて、注意してもサンダルはずぶ濡れになった。鳥居型をきれいな形で見る最適の場所は法輪寺の舞台だろう。そこは送り火の夜は門を閉ざして入れないかもしれない。渡月橋北詰めには大きな木があり、中ノ島公園からそれが邪魔をして鳥居型が完全な形で見える場所はごく限られる。今日の2枚目の写真は最もよく見える場所からの撮影と言ってよいが、それでもわずかに鳥居の足が欠けている。3枚目は12日に家内とスーパーに行く途中で撮った。その数日前に写真のように灯篭流しの囲いをユンボが造ったはずだ。もっと下流の花火を上げる場所近くまで流せばムードは高まるが、ユンボの作業代金との兼ね合いもあるだろう。昔は嵯峨の老人たちの御詠歌が流れる中で灯篭流しがあったが、いつの間にかそれはなくなった。帰宅すると家の前で家内と会った。暗い中を出かけても筆者とは会える可能性は低いが、TVの中継を見ていて実物を見る気になったと言う。家に入ってすぐにTVを見るとちょうど鳥居型が大写しになっていた。その点火人として今年初参加の若い女性が紹介された。跡継ぎに男がいなければ仕方がなく、また女人禁制でなければかまわない。鳥居型が消えると今年の五山の送り火は終わりだ。鳥居型の火床の数は百八の煩悩の数とされる。明日からまた新たな気分で新たな煩悩を抱え込む。
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by uuuzen | 2022-08-16 23:59 | ●新・嵐山だより
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