人気ブログランキング | 話題のタグを見る

●過去の未投稿日に投稿する場合があります。最新の投稿は右欄の最上部「最新投稿を表示する」か、ここをクリックしてください。

●京都堀川丸太町「大粒の泪」にて、「CV-GATE 京都」三木英男
らせる 舞姫五人 酒に歌 王の気分で 会計気にす」、「骨折って 叱られ滅入って 仕事終え 傘屋の丁稚 明日は雨かと」、「好きですと 言えぬ思いを ともに知り 会えばさびしき 笑顔を交わし」、「街灯り 今夜は暗く 遠ざかる 帰りの市バス 客はまばら」



●京都堀川丸太町「大粒の泪」にて、「CV-GATE 京都」三木英男_d0053294_14182341.jpg
11日の夜のライヴの三番手はやはり2年半前の12月、旧「夜想」で初めて演奏を見たギタリストの三木英雄さんだ。当時の投稿で三木さんが会場にいる誰よりも高齢と書いたところ、金森幹夫さんから訂正メールがあった。投稿はたぶんそのままにしたと思うが、金森さんによれば三木さんは1968年生まれで、大げさに言えば筆者の子ども世代だ。今回は会場が狭く、間近で演奏が見られたので50代半ばであることはよくわかった。演奏は前回と大差なく20分程度の1曲で、ギターを奏でながら静かに歌った後、演奏に専念し、音色も大きく変えて広大な景色を見つめる気にさせた。その広大さは歩んで来た人生を遠近法で眺め通すようでもあり、未来あるいは現世の荒涼や寂寥、茫漠さを感じさせる。三木さんはバンドを結成していた時期もあるそうで、好み音楽の違いからソロに転向したようだ。もうひとつ聞いたことは山科在住で、また前回ライヴが終わった後、ついででもあって丸尾さんを車で家まで送って行ったこと、さらにはレザニモヲを送ることもあるという話だ。ライヴ仲間同士の親しい交流、三木さんの先輩としての優しさの一端が見える。筆者は話を聞きながら、その車で送って行く時の車窓からの眺めを三木さんの演奏に重ねていろいろと想像した。三木さんについては上記以上のことは何も知らないが、人前でギターを奏でて歌っている時の気持ちと、ライヴ終了後に車を運転して夜の京都を走ることの間に断絶はなく、たとえば三木さんのドキュメンタリー映像を撮ると、三木さんの当夜の演奏はその後の車の運転中の場面にそのまま使える。これは三木さんが行き着いている境地が音楽で表現されていると思うからだ。2年半前の演奏とほとんど同じであることは、いい意味では確たる様式をつかんでいると言える。別の見方をすれば主張したい思いの大幅な変化はないということで、これは年齢的に幾分は説明出来るかもしれない。左利きのギタリストはそうでない奏者よりも器用という先入観が筆者にはあり、確かに間近で見る三木さんの演奏は技巧派の名にふさわしい。ところがそれ以上に詩人的なところが目立ち、自分好みの音の世界を創ってそれに浸りたい欲求が伝わる。その音の世界はシンセサイザー的で、ある意味では誰もが聴き馴れているクリシェを濃厚に思わせはするものの、生活に根差した信条つまり選び抜いたこだわりが感じられる。これはそれしか演奏出来ないではなく、多くの中から特に選んで来たものという意味だ。それゆえ三木さんは3コードのロックンロールでもすぐに演奏出来るはずで、アンコールでそういう短い曲も聴きたいと思った。
 50代半ばであればまだまだ演奏出来るが、筆者が聴いた二度の演奏がほぼ同じとすれば、今後の展開はどう期待出来るだろう。ところで、これまでごく短期間だがライヴハウスでの演奏を瞥見して来た中で筆者はふたりの女性から次のような同じ言葉を聞いた。それは50,60になっても人前で演奏したいという望みだ。ふたりともその年齢の半分ほどなので前途は洋々たるものだが、筆者はその言葉を聞きながら50,60の年齢で演奏させてくれるライヴハウスがあるのかどうか、あるとして歓迎する客がどれほどいるのかと思いながら、もちろんそのことは当人には言わなかった。それは本人の実力と人気に負う問題だが、常に20そこそこのミュージシャンは出て来る。したがって50,60になった時のファンは昔からの馴染みで、その数が減って行くことは止むを得ない。そうなった時ライヴハウスは出演を依頼するだろうか。答えは現状を見ればよい。50,60代の女性ミュージシャンは当然いるだろうが、明らかに目立たない。彼女ら自身がそのことを知っている。では男はどうか。歌姫という言葉があるように、歌手は若い女性という認識が古今東西ある。男は女のおまけのような存在で、若い間であれば今はホストとして女をいわば騙して金儲け出来るが、女性と同様、50,60代になればもうほとんど誰も振り向かない。断っておくと、これは今年71になる筆者自身のことを振り返りながらの意見だ。2年半前の三木さんが出演したライヴで筆者は抜きん出た最高齢者で、そのことを思うとこうして書いていることの場違いさを感じるが、ライヴハウスの瞥見を通じて演奏者だけではなく自己を客観視出来るのであって、自省の観点からこうして綴っていると思えば慰めにもなり、時間も無駄ではなくなる。三木さんも同じ思いではないか。彼が音楽を奏でることは、人生の意義ということさら大上段にかまえることではなく、世間で言われる趣味以外の何物でもないとしても、慰めでありしたがって時間を他に代えようがないほどに有意義に費やしているとの意識があることと想像する。筆者はそのことの一部としてこのブログを綴っている。だが何を優先させるかとなると、たとえばこうして三木さんの演奏を取り上げる場合、筆者は彼の昔の演奏を皆目知らず、あまりの情報不足ゆえ、ほとんど筆者のことを書くしかない。もっと言えば書いていて面白いこと、すなわちいかに面白く読ませるかという技巧のようなものを意識する。それは3段落計3600字の様式を守りつつ、筆者が経験したことを元にし、作り話は交えないという立場においてであって、その意味から三木さんの演奏を取り巻く世間を描写することになるが、またそのことを三木さんの演奏が形容しているように感じる。回りくどい言い方をしているが、三木さんと直接関係のない事柄が実のところおおありという見方だ。
●京都堀川丸太町「大粒の泪」にて、「CV-GATE 京都」三木英男_d0053294_14184664.jpg 筆者は週に三度、近くにある「風風の湯」を利用している。顔馴染みがたくさん出来て話題に困らないが、筆者の趣味を理解する人は皆無だ。ただしそれが現実であることを知っているし、そのことをさして何とも思わない。たとえばその常連に三木さんが混じるとする。彼がライヴで演奏することを知っても、常連の全員はそのことに無関心であるはずだ。羨ましいと思うより、変わり者として否定的に見ることは間違いない。そのことを三木さんはさびしく思わないが、その音楽は最初に書いたように、言葉は適切ではないが、一種寂寥感漂う景色を描写する。ただし当然三木さんはそれを呪詛せず、逆に大いに愛しさを感じている。これは以前に書いたことがある話。NHKのTVで定年退職したいかにも裕福そうな立派なスーツを来た男性が取材された。彼は若い頃にロック・バンドを目指しかけた。なるほどなかなか見栄えのよい顔で、スリムでもあった。彼は多忙な仕事でその夢を諦念し、金と暇がたっぷりと出来た定年後に高価なエレキ・ギターを買い、これから練習しようとしていた。ところがその表情にはギターをどう扱っていいかわからない困惑が露わであった。形だけはどうにか整ったが、内容が何もないからだ。人生は常に消耗して行く。そして何事も学ぶには、あるいはその戸口に立つには適齢がある。60半ばからギターを学んでもそれなりに弾けるが、それなりであって、本人はそれで満足するしかないし、するだろう。それでもまだ彼は音楽で幸福な気持ちになれる。そのことだけを取り出せば三木さんと同じで、誰しも最も気分がよいことを目指してその枠にはまって行く。「風風の湯」の常連はほとんど筆者より年上で、自分が関心を持って来なかったことを今さら趣味に出来る人はいない。いつ死んでもおかしくない年齢では当然だ。筆者はそれに抵抗する思いはことさらないが、やりたいことはいくらでもある。去年からは世界中の酒を飲んでやろうと思って毎日異なる酒をあおっていて、読みたい本、聴きたいCDは溜まる一方だ。本職でも作品の構想が頭から離れたことはない。富士正晴は72歳頃か、書くことは全部書いたと思って断筆宣言し、2年後に死んだ。その年齢からすれば筆者はもう時間はほとんど残されておらず、慌てながらこれまで中途半端にして来たことの総仕上げに取りかからねばならないが、三木さんの演奏の後半の荒涼たる風景が前途に広がり、その荒野をどのように歩き進もうかと呻吟する。筆者は車を運転しないので、その荒涼さは車窓から眺める映像とは違ってもっと生身に応える。それで自覚は全くしていないが、筆者の姿には三木さんの演奏が似合っているように傍からは見られるかもしれない。今日の写真は会場の暗さと狭さもあってうまく撮影出来ず、大いにぶれ、しかも三木さんの全身を捉えるとマイクスタンドが顔に被った。それで上半身だけ写るもう1枚も使う。
スマホやタブレットでは見えない各年度や各カテゴリーの投稿目次画面を表示する

by uuuzen | 2022-06-24 23:59 | ●ライヴハウス瞥見記♪
●京都堀川丸太町「大粒の泪」に... >> << ●京都堀川丸太町「大粒の泪」に...

 最新投稿を表示する
 本ブログを検索する
 旧きについ言ったー
 時々ドキドキよき予告

以前の記事/カテゴリー/リンク
記事ランキング
画像一覧
ブログジャンル
ブログパーツ
最新のコメント
言ったでしょう?母親の面..
by インカの道 at 16:43
最新のトラックバック
ファン
ブログトップ
 
  UUUZEN ― FLOGGING BLOGGING GO-GOING  ? Copyright 2026 Kohjitsu Ohyama. All Rights Reserved.
  👽💬💌?🏼🌞💞🌜ーーーーー💩😍😡🤣🤪😱🤮 💔??🌋🏳🆘😈 👻🕷👴?💉🛌💐 🕵🔪🔫🔥📿🙏?