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●京都大宮高辻 Live&Salon「夜想」にて、レザニモヲ with 武田理沙
論と 持論ある人 言う議論 無論反論 なきは正論」、「セイロンの 紅茶ピンキリ 宇治の茶も 苦き茶よりも 茶無きを嘆き」、「ピリ辛も あれば売れるか ビャンの麺 何回も食べ 難解字知り」、「何食わぬ 顔で食べるや 空也さん 南無阿弥陀仏 順に口入り」



●京都大宮高辻 Live&Salon「夜想」にて、レザニモヲ with 武田理沙_d0053294_01391488.jpg今月4日に四条高倉の「夜想」で武田理沙さんとレザニモヲが出演するライヴがあることをレザニモヲの963さんからのメールで知った。返事を出さないまま出かけ、すべての演奏が終わったのが午後10時過ぎであった。思った以上に遅くなったので、武田さんやレザニモヲに声をかけずに会場を後にした。コロナ禍がかなり下火になり、いよいよライヴハウスの活動が本格化しそうだ。TVでライヴハウスのオーナーが客数は50パーセントに制限されていると語っていたが、都道府県によって差があるようだ。当日はざっと20名で、5割の制限があるとして、ちょうどほどよい入りであったと思う。半分は顔見知りで、また平均年齢は比較的高い。最も高齢の筆者がそれを押し上げていることはさておき、ライヴ鑑賞以外に関心が多々ある筆者がいつまでライヴを見に出かける気になるかどうか。ライヴハウスで演奏する人たちの音楽が未知のものとして、同様に未知のものはこの世に消化し切れないほどに溢れている。それゆえ玉石混交であることがわかっていることに対して手当たり次第に費やす時間もお金もない。クラシック音楽ファンでも同じことが言える。超有名どころであればかなりの出費でもチケットをほしいと思うが、学生とさして変わらない演奏者であれば招待券をもらっても行く気になりにくい。そしてそういう思いは年齢を重ねるほどに強まる。一方、若手は誰でも最初は無名で、その中からやがて万にひとつの確率ではあるが、世界的名声を獲得する者が出て来る。そういう優しい思いを抱く人は、初めて演奏を見聞する人のライヴに積極的に触れようとするが、還暦過ぎではかなり珍しい存在だろう。4日の夜に「夜想」に集まった人たちはいわばファンで、そういう人たちに支えられてライヴハウスで活動するミュージシャンは活動が持続出来ている。当夜は池島さんが演奏を録画し、その様子は全部ではないが、YouTubeにすでに投稿されている。早速それを見ながら今日と明日また感想を書くが、すでにレザニモヲの演奏についてはこれまでたくさん書いて来たので新たなネタはない。それで3段落計3600字をどう埋めようかと思っているが、これまで書いたことはいちおう忘れたつもりで書く。当夜は武田とレザニモヲ、武田、レザニモヲ、武田、武田とレザニモヲという5つのパートに分けて演奏が続いた。武田さんは九州を含めた日本各地の確か10数か所を単独ツアーし、その最終日が当夜であった。またレザニモヲとの共演は三度目という。これはジャム・セッションがそうであるとの意味と思うが、当夜の最後は50分近い即興の共演となった。
●京都大宮高辻 Live&Salon「夜想」にて、レザニモヲ with 武田理沙_d0053294_01401644.jpg
 先ほどYouTubeでレザニモヲの6年半ほど前のライヴの様子を見た。さあやさんと963さんは揃いの灰黒色のチェック生地の服を着て、現在よりもユニットとしてのヴィジュアルに気を配っていたことがわかる。現在と最大の違いはさあやさんが電子マリンバを奏でないことだ。キーボードとたまにドラムを叩き、また曲の紹介の際の声の調子や言葉は今と同じで、6年半前に音楽性は完成の域に達していた。このように書くと、その後は成長はないのかと言われる。大きな成長はマリンバを使い始めたこととルーパーを巧みに使用出来るようになったことで、音色が多彩になった。その点で言えば963さんのドラムスはほとんど変わらず、前に本人に伝えたことがあるが、たとえばテリー・ボージオの膨大な打楽器コレクションを見習えと言うのではないが、ドラムやシンバルを激しく叩くことに囚われない奏法があっていいのではないかと筆者はかねがね思っている。たとえばトライアングルや木魚ひとつだけを終始正確に奏でる曲があっていい。そのようにすることでよりさあやさんの曲の個性が際立つ気がしている。正直に書くと、当夜の最後の武田さんとレザニモヲの共演の最後のほうで筆者は耳が痛くなった。会場の音響効果のためかもあるが、シンバルの音があまりに激しく、それが気になってついには眠りに誘われた。話を戻すと、さあやさんの繊細な感性は963さんのロック一辺倒と言ってよいドラミングでは時に合わない気にさせる。もっと言えば、さあやさんのこの6年半は確実に多彩な才能を身につけて来ているのに対し、963さんは年齢的なこともあるのか、意外性を発揮する態度に欠ける嫌いがある。「美術館」という曲はかなりしっとりした静けさを持ち味とし、さすがの同曲で963さんは爆裂する叩き方はしないが、もっと曲調を分析し、さらに効果的に打楽器を使うアイデアがあってよい。テリー・ボージオのDVDでは彼は小さな打楽器を愛おしく奏でる場面があり、激しい叩き方のみが音楽ではないことを見せてくれる。繰り返すと、デュオとしてこれ以上はないと思わせる多彩さをさあやさんが開発して来たことに対し、963さんは曲ごとに全く異なる音色を奏でるくらいの気概がほしい。それは力任せに叩くことではなく、曲によっては打楽器はなくてもいい。ただしそのように思いながら改めてレザニモヲの演奏を聴くと、ドラミングがあってこそさあやさんがそれに乗って存分に奏で、歌っていることが明らかに伝わる。その意味でふたりは分かち難いが、時々筆者は別のドラマーであればどのように曲の聞こえ方が違うかと想像する。ともかく963さんの目立ち方があまりに一様ではないかと辛口を書いておく。辛口というのは、当夜さあやさんが演奏の合間に日清が冷凍で販売しているビャンビャン麺を食し、腹痛に襲われていると話したからだ。
 前回の投稿ではレザニモヲはもっとレパートリーを増やすべきと辛口を書いた。今回は筆者の知らない曲が確か4曲あって、知っている曲でもアレンジが少々違った。その中でも最も意外であったのは八神純子の「みずいろの雨」のカヴァーだ。梅雨時であるので、さあやさんは「雨シリーズ」として雨に因む曲を続けて演奏した。「美術館」も雨の情景を歌うし、「雨蛙の雨宿り」であったか、もろ雨に因む曲もあった。さあやさんは雨が好きなのだろう。これは悪いことでは決してない。また京都らしさを言えばこじつけと思われるが、京都は雨が似合う街だ。四条円山派の絵師たちは雨の情緒を好んだ。その伝統をさあやさんが無意識に継いでいると言ってよい。前述した6年半前の演奏では最初に「なめくじ」の曲が演奏された。今回は「かたつむり」という曲名であったか、スローで低音を利かせた曲調はよく似ていた。となればやはり6年半前にさあやさんの作曲とライヴの運びはほとんど完成していたと言ってよさそうだ。「みずいろの雨」は同曲を知っている世代には聴いていて楽しく、またレザニモヲがカヴァーすることに意外性はあっても異論はないが、八神の声と比べてしまうことはやむを得ない。さあやさんは高音で声が裏返ることはヴォーカル曲の「天国の生きものたち」でファンはよく知っている。それはオリジナル曲であれば個性として受容出来るが、カヴァーとなると八神の天才性と比べてしまう。筆者は改めて近年の八神の同曲を聴いたところ、さすがに声の伸びは他の誰も追随不可能なほどに美しい。歌手の美声はそれだけで国宝もので、めったにそういう声の持ち主はない。これは遺伝で受け継いだ声帯が違うので、練習ではどうにもならない。またさあやさんがこうした歌謡曲の大ヒット曲に関心を寄せているとして、今後そういう曲を書く思いがあるのかどうかだ。「みずいろの雨」は確かに名曲だが、紛れなく昭和の歌謡曲以外の何物でもない、妙にべとつくメロディを含み、それがレザニモヲのミニマルのアルペジオやごく短い旋律の打楽器風リピートを基本とした楽曲とは相容れない。もっと言えばさあやさんが「みずいろの雨」のような歌謡曲のヒット曲が書けるかどうかだ。また書けたとして歌えるかどうかの問題もある。やはり辛口になったが、若いさあやさんがいろんな音楽の魅力を知り、取り入れようとする気持ちは大いに評価したい。今回は特にルーパーの使い方の熟練を目の当たりにし、ひとりでいくつものメロディを次々に重ねていく様子は手品に思えた。その点はエド・シーランが遠い境地に至っていて、今のミュージシャンは楽器や機材の発達によって却って忙しくなり、ひとりで目まぐるしい演奏を見せることが必要とされている。ワンマンの市電や市バスが登場した時、ある人は運転手に大いに同情した。便利になって逆に多忙なロボットのような役割を担うことになったからだ。
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by uuuzen | 2022-06-15 23:59 | ●ライヴハウス瞥見記♪
●ムーンゴッタ(雨で見えず)・... >> << ●京都大宮高辻 Live&Sa...

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