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●神社の造形―北野天満宮の大杉社、曲水庭園
が無く つつがなきこと 願えども 吾身は吾が 銃で護ると」、「世の中の すべては筒で 成り立つと 冷たきコーラ 喉に流す娘」、「大杉は 大地を吸うや 大筒と 河童喝破し 発破かけられ」、「葉っぱより 酒を好むは 犬派なり ひとり酔わずに 座談を愛す」



●神社の造形―北野天満宮の大杉社、曲水庭園_d0053294_00144639.jpg
4月6日に平野神社から北野天満宮を訪れ、末社、摂社の写真を撮った。その後天満宮のホームページを確認して気づかなかった社があることを知った。それを確認するために先月25日の天神さんの縁日では植木屋が集まる地域を巡った後、また露店の連なりを横目に楼門をくぐり、絵馬所の前に行った。その前に宝物殿で展示を見ようと思ったが、あまり関心のない刀剣展で、次の機会を待つことにした。有名な北野天神縁起絵巻は見たことがあるが、それを北野天満宮で鑑賞するとまた気分は違うと思うからだ。絵馬所のすぐそばに大杉社があった。隣りには赤いポリバケツを用意する納札所があり、その写真も撮った。大杉の名のとおり、そばに杉の木が立っている。今日の2枚目の上の写真がそれだが、下の納札所の写真の右端にも別の細めの杉の木が見えている。これは太いほうが枯れた場合の予備であろうか。ホームページには「当宮随一の御神木」とあるが、熊野にあるような大杉ほどの樹齢はないので、北野天満宮が出来た頃からあった大杉は枯れたのだろう。現在の大杉が何代目かは誰にもわからないのではないか。社が劣化すると建て直すことと同様、この神木もほぼ同じ場所に必ず存在することにされるはずだが、本殿の周囲に末社摂社が50もあることは、実に効率よくあらゆるものがまとめられ、百貨店やテーマパークに似る。それゆえ神木もこの大杉社のもの程度で我慢する、あるいは仕方がないといったところではないか。熊野古道にはもっと古くて大きな杉が嫌というほど並んでいることを平安貴族はよく知りながら、せめてそのひとつの模型的ミニチュアを北野天満宮にと思ったとして、千年前のこの天満宮に杉がこの小さな社の背後にしかなかったと考えることは難しいかもしれない。だがやはり現在でも京都市内の中心部に大杉はきわめて珍しいはずで、もっと太くて大きな神木は樟や椋ばかりではないか。筆者は樹木の種類に無知なのでわからないが、そうであるとすれば、杉が神木にあまりふさわしくない理由があるのだろう。成長が早いことは弱いことでもあって、空気の汚れに敏感で市内では熊野のように大きくなりにくいのだろう。ともかくこの杉の木は意外なところで意外なものを見たという気になる。大杉社は大杉栄の霊を祀るのかと冗談で思いもしたが、そう言えば大杉栄は権力によって惨殺され、その怨霊を慰めるために神社があってよいのに、国家に盾突く過激主義者とみなされたからにはそれは悪い冗談とされる。大杉栄の名前は憶えやすくて立派で、若死にしたとはいえ歴史に名を残したので、「名は体を表わす」は本当かと思う。
●神社の造形―北野天満宮の大杉社、曲水庭園_d0053294_00150261.jpg 今日の3枚目の写真は絵馬所の北、本殿に至る三光門の南にある庭園で、駒札に「曲水の宴…」とあったので撮った。ここで曲水の宴が催されることを今回知った。前述したテーマパークをさらに深化させる仕掛けがここにあると言ってよい。ネットによれば2027年の特別の記念祭に向けて境内が整備され、この庭の西に建つ紅梅殿の庭は5年前に造られ、「別離の庭」そして「船出の庭」と名称が変わった。「曲水の宴」は城南宮が有名で毎年TVでその様子が報じられる。北野天満宮のこの新らしい曲水庭園でそれが催されている、あるいは2027年から予定されているのかどうかは知らないが、城南宮の毎年の行事からして歌詠みの人物の選出には困らないだろう。城南宮の「曲水の宴」で詠まれた歌がどのようなものか、その披露があるのかどうか筆者は知らないが、酒の入った盃が細い水の流れに乗ってゆっくり回って来るとはいえ、予め詠んでおかねば自分の番が来た時にすぐに短冊に書き記すことは無理だろう。そう思うと「曲水の宴」は実に風流であるのはいいが、裏では秀逸な歌を詠むために日夜当日の宴を思い浮かべて何十何百もの歌を練る熾烈な戦いが繰り広げられていたに違いない。平安時代の歌詠みは現代のスポーツ競技と同じで、普段の練習がものを言う。菅原道真は歌詠みでも有名で、大杉栄もそうだが、言葉を記し、その表現物で名を遺す歴史は長く続いて来ている。それが現在はスポーツ万歳で体力自慢が国家を代表する偉人として表彰され、体力を失うと政治家に転身してなお名前を長く留めようとする。「この劣化 烈火のごとく 怒りけり 蹴りを入れれば 袋叩きに」 今書いたこの歌は考えるのに20秒要した。これは「曲水の宴」で盃が上流から流れて来る時間より短いのではないか。とすれば強いて歌を用意しなくても、ぼんやり考えていることを瞬時に煮詰めれば歌は湧いて来る。 ところでこの歌に「蹴り」の言葉を使ったのは平安貴族の遊びに蹴鞠があることを思い出したからだ。それは歌詠みと違ってスポーツで、平安貴族は文武双方を重視していたと言える。話を戻して、毎日歌を数多く詠む練習をしていると、即座に思いつく能力は身につく。であれば「曲水の宴」が催されたことは不思議でない。現在の日本では歌詠みは特殊な趣味になっている。それはそれで平安貴族の一部の者と同じ立場にあったと言えるし、また「曲水の宴」に参加する歌人の人選に困らないが、平安の情緒にふさわしい歌が詠まれるかとなると眉唾ものだろう。筆者が毎日このブログの冒頭に掲げる歌は駄洒落が主で平安情緒もへちまもないが、筆者なりに言いたいことを正直に詠み込んでいる。盃ではなくコップに強い酒を注いで飲みながらの「狂水の宴」あるいは「曲酒の宴」だが、「曲水の宴」は酒に弱い人は盃を飲み干せず、そもそも参加出来ないのではないか。
●神社の造形―北野天満宮の大杉社、曲水庭園_d0053294_00152516.jpg

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by uuuzen | 2022-06-02 23:59 | ●神社の造形
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