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●京都大宮高辻 Live&Salon「夜想」にて、レザニモヲ
の 蕾開いて 寒戻り小雪載せるや 桃色椿」、「隣り合い 紅と白満つ 梅の木や 吾も嬉しき 寒さに光」、「マスクして 齢わからぬ はずはなし されど気にせず 好きな服着る」、「冬眠と さして変わらぬ コロナ禍に 人も雀も むくりと太り」



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先週の9日に金森幹夫さんから久しぶりにライヴの誘いがあった。大阪までは出かけにくいので金森さんが企画した3日のうち最終日の今月13日の日曜日に京都の大宮高辻の「夜想」に出かけることした。出演バンドは4組で、最初のレザニモヲと最後のF.H.C.以外は初めて聞くバンド名だ。いつものように前知識を得ず、バンド名も覚えずにライヴに接した。今日から4日連続でバンドの演奏順に感想を書く予定でいる。会場に集まった客は大半が顔馴染みで、コロナ禍でもあって満員になることは難しい。それでもややさびしい入りで、もっと言えば筆者の最高齢を筆頭に中年以上ばかりと言ってよく、もっと若い客が集まらないものかと思った。今の若者は金も暇もないと理解を示すべきか、あるいは若い音楽ファンはもっと別種の音楽を望んでいるのか、その辺りの事情を知りたいところだ。筆者はほとんど最前列中央に座り、やや斜め左前に池島さんが撮影カメラを固定して4バンドの演奏を録画した。レザニモヲについては早速YouTubeに投稿され、筆者は二度見た。去年の同月同日同場所における、筆者は出かけなかった演奏もアップされていて、それも見たがどちらの投稿も視聴回数が100前後だ。これはとても惜しく、筆者のこの投稿が少しでもレザニモヲの演奏について人々の知るところになればという気がしている。今回は新曲を含み、また2年ぶりに演奏に接して、パワーが増したロック色に気分がよかった。それはYouTubeでは伝わりにくいかもしれない。だが狭いライヴハウスでの大音量が苦手な人はYouTubeのほうが音楽性がよくわかると思うだろう。そうなるとライヴハウスに通う人の増加はあまり望めないことになって、ネットの存在はよしあしと言える。レザニモヲのレパートリーはだいたい知っているので、今回のライヴも旧曲と新曲の差はよくわかった。前述した1年前のライヴ映像を確認したのは、今回演奏された新しい2曲が去年演奏されたかどうかを知りたかったからだ。結論を言えば、新曲は去年1曲、今回1曲で、いつもだいたい40分程度のライヴにおける選曲が定まりつつある感触がある。ただし古い曲でもアレンジや電子マリンバの音色を変え、また演奏順を一新して、全体の流れは新しさを感じさせた。ここで辛口を書くと、新曲の演奏の増し具合が1年で1曲はさびしいことだ。筆者のような老人になると1年の変化はほとんどないが、さあやさんの30代前半であれば1年はとても大きい。こう書いていて筆者の念頭にあるのは筆者が10代半ばに聴いたビートルズだ。
 当時つまり60年代半ば、彼らは1年に2作のアルバムを発売し、それを待つのがとても楽しかった。毎年全然違う曲を2,30発表するのは4人バンドであったために可能であったとも言えるが、当時20代半ばで創作能力はとても旺盛であったからだ。音楽の才能は絵画とは違って割合早く開花する。20代半ばで全開すると言ってよく、筆者はその観点でミュージシャンを判断することが多い。もっと言えば20代半ばから30代半ばまでの10年でどれほど多作であり得るか、そして進化を遂げるかで、その10年に実りがなければその後の収穫はほとんどないと思っている。ビートルズと比べるのは無茶と言われそうだが、そんなことはない。それを言い訳にするミュージシャンはたいした仕事は出来ない。レザニモヲに話を戻す。ほとんど同じレパートリーで通せるのは、毎回違う会場で演奏し、どの客も初めて聴く場合に限る。おそらく1年前の「夜想」での客と今回の客は8割は同じと想像する。となれば新曲の量を増やすことが客を喜ばせる。欲を言えば1年経てばすべて違う曲をライヴで演奏してほしい。ただし一方でこうも考える。そもそもライヴハウスに集まる人の数は少なく、1年ごとにレパートリーを全部変えるのは効率がよくない。そしてレザニモヲの認知度はまだ低いので、まずは基本となる、つまり以前から演奏している曲を中心にライヴを組むという考えはわからないでもない。だが話は逆だ。客の認知はまずはバンドの凄さが前提で、完成度の高い曲を毎年10や20は作曲し、人前で演奏し続けることによってファンが急増する機会が訪れる。あるいはもとより客数がほとんど望めないライヴ・シーンであり、そんなに頑張ってもほとんどの人は振り向いてくれないと、現実的かつ消極的な考えをバンド側が持つかもしれないが、その時点で大きな人気度は望めないのではないか。常に溢れ出る創作エネルギーというものを筆者はライヴハウスで演奏するバンドに期待したいが、ビートルズのようにメジャー・レーベルとの契約がなければ創作意欲もさほど湧かないというのは、繰り返すが順序が逆だ。以上辛口終わり。今回の演奏はくろみさんのいつもながらのドラムスのパワーもあって、ロックの醍醐味を堪能出来た。さあやさんとのコンビが成熟の域に達し、後はレパートリーを増やし、曲調を多彩化させ続けることだ。その方向に進んでいることが如実にわかって楽しかった。特に筆者が密かに期待していたさあやさんのキーボードによる即興演奏が「ヌー」という新曲で聴けたことはよかった。これはアフリカの牛のような動物の名前で1年前にも演奏されたことがYouTubeからわかる。去年と聴き比べると完全な即興ではないようだが、そのように聞こえるのがよい。「レザニモヲ」は「動物たち」であるので、さまざまな動物を音楽で表現して行くことがさあやさんのいわばライフワークだ。
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 今回の新曲は「あまがえるのあまやどり」だ。演奏後のさあやさんとの談笑で、彼女がインドネシアのガムランに最近魅せられていると聞いてなるほどと思った。こののんびりとした風情の新曲でさあやさんは歌いもするが、その旋律は沖縄の民謡っぽい。インドネシアと沖縄は熱帯で共通し、先の「ヌー」とともに熱帯への憧れが増しているということか。ガムランと聞いて筆者はドビュッシーを想起した。ドビュッシーの全音音階についてさあやさんがどう思っているのか知らないが、印象的なメロディを書こうとしていることは「ヌー」からもわかる。演奏の後、さあやさんに今回の曲目をメールで知らせてもらった。これは池島さんが投稿したYouTubeに載っていないので書いておく。1「作りかけのファンファーレ」、2「Les animaux du paradis」、3「かざみどり」、4「あまがえるあまやどり」、5「美術館」、6「ヌー」、7「サワガニクラブ」。1の題名はDVDでは1分ほどの未完成っぽい曲で、今回は演奏されず、「空飛べ!ニャス!」の間違いだ。ただしザッパのギター曲「デスレス・ホーシー」のイントロのアルペジオとよく似る冒頭のマリンバのループは1年前の演奏にはないアレンジで、ショーの導入としてはとても効果的だ。ルーパーで途中何度もアルペジオのメロディを変え、さあやさんの動きを見ているとかなり忙しい。またこの曲ではドラムのスティックを握ってマリンバを叩き、木魚のような音を発したのが面白かった。その蛙の鳴き声らしき音色はやはりザッパの曲を思わせ、さあやさんがザッパの明るい曲の調べを好んでいることがわかる。その明るさがレザニモヲの魅力だ。以前書いたように筆者は彼らに狭い穴倉と言ってよいライヴハウス以外の広い場所で演奏してほしい。しかも幼稚園児から老人までの幅広い世代が集まってのことだ。「ヌー」はアフリカの打楽器を連想させる迫力のある曲で、ベースやギターを必要としないほどの多彩がある。さあやさんから以前聞いたが、今のふたりにベースとギターを加えると、よくあるバンドの音色になりがちで、引き算の魅力を狙っているとのこであった。引き算は音が少ない印象を与えるが、ふたりで充分に音は豊富で、引き算的メンバーによる足し算の音を彼らは意図している。それは十全に発揮され、もう頂点に達している。後はレパートリーをどんどん増やし、たとえば今回のような組曲形式のショーを4つか5つ用意出来るようになることだ。もちろんそれらは全部特色があるべきで、いわばビートルズがそうであったように、それらのショーはそれぞれそのままアルバム化して独自の色合いを呈す必要がある。CDは相変わらず完成せず、心待ちにしている人が多いと思う。出来ればDVDとは曲のだぶりがないことが期待される。秋のザッパニモヲの演奏は確実レザニモヲに大きな影響を与えている。ザッパ・ファンには聴いてほしい。
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by uuuzen | 2022-02-18 23:59 | ●ライヴハウス瞥見記♪
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