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●「追い越され 見送る背には 四角箱 汗して走れ よく乳母言いつ」
峨を抜け 太秦で待つ 信号の 脇にたわわな カラタチの実や」、「カメラ持ち たまに出かけて 変化あり ブログのネタに 困らざりけり」、「狭き道 人と車が 溢れても 事故なきことは 自己誇示なきに」、「いつまでも 元気でいたき 老夫婦 悩み思えば 今は死ねぬと」



●「追い越され 見送る背には 四角箱 汗して走れ よく乳母言いつ」_d0053294_23534611.jpg
昨日の昼下がり、久しぶりに家内と自転車を連ねて太秦の大型スーパーに出かけた。今日の写真は太秦の広隆寺脇の信号待ちの際に撮った。カラタチの実がたくさん出来ている。実の形と大きさからして金柑ではない。そう言えば隣家の裏庭に3年ほど前か、金柑の苗木を植え、水やりもせずに放置したままだ。楓と蘇鉄に邪魔されて数枚の葉しかなく、わずかしか成長していないが、枯れてもおらず、去年は実が2個出来た。三条通りを太秦から山ノ内に入ると、たまにウーバー・イーツの自転車に出会う。20代の小柄な女性もいて大変な仕事だ。配達の数をこなさない限り収入は増えない。あたりまえと言えばそうだが、筆者はそういう仕事をしたことがない。コロナ禍もあって非正規雇用の人はますます職探しが難しく、ウーバー・イーツの配達員も過当競争だろう。ところで、若い頃にコピーライターとして有名になった東京の男が、ツイッターでウーバー・イーツの配達員に清潔感がないと意見して批判されている。終日外回りすれば不潔になるのは事実だが、批判者は配達員の身になってみろという理屈だ。確かに言葉のプロとして生きていた人物にしては浅薄な意見だが、もともとそういう考えの男ではなかったか。筆者は正直に言えば彼がデビューした当時から嫌いだ。そのことを決定づけたのは、1973年か4年、彼が確かエジプトに旅した時に書いた文章を読んだことだ。人気者になっての有頂天さが露わな言葉使いと内容で、それは流行好きの若者向きの文章であるゆえにわからないでもないが、ジョン・レノンがもはや落ち目で、大いにからかっていたことにはかちんと来た。自分は上り坂にあって、ジョン・レノンよりも有名になっていると錯覚していたのだろう。世界的有名人を相手になかなかの根性だが、世界の誰が相手にするのか。だが、そのジョンをいわば侮辱した文章に筆者はさほど驚かず、彼に対する最初の印象が補強されただけであった。芸能人相手に一般人がどのように思うことも勝手で、嫌なら見なければいい。筆者はその男がTVに出ると必ず画面を消す。ジョン・レノンの曲は今も世界の多くの人に感動を与えているが、その男の作った短文はどうか。言うまでもない。ネットでは彼を上級国民と形容する意見がある。それは金があって有名というだけの話で、上級国民はろくでなしと同義と筆者は思っている。偏見と言われてもかまわない。有名人は一般人に常に些細なところを凝視され、判断される。その判断は偏見の場合も含む。だが、匿名をいいことに本人に誹謗中傷の言葉をぶつけることは許されない。
 ロジェ・カイヨワの『バベル』の第24章に興味深いことが書かれる。カイヨワは新聞や雑誌のどのページにも意味のはっきりしない単語を好む流行があることを指摘する。同書が書かれたのは1948年だ。日本でコピーライターが職業としてもてはやされるようになったのは、先の男が出て来た頃だ。その意味で日本はフランスより20年ほど遅れていた。それはいいとして、カイヨワは「若い国」という表現を例に挙げてその曖昧さに疑問を呈する。少し引用する。「国の独立が比較的近い時期に迫っているのか、あるいはその国が最近形成され、そこでは国家感情が他の国におけるより活発で誇り高いという時なのか。反対に、この国においては、若い人たちの割合が特に高く、老人のそれが特に低いという意味なのか。あるいはまた、この国を動かし、その責任ある地位を占めている人たちの年齢が若いということか。あるいはさらに、年齢ではなくて、彼らが少なくとも青年の過激さを表わしているということか。すなわち、あの事業精神、あの活発さ、あの冒険心、そしてそのほか、人が一致して青年に認める、すべてのすぐれた性質を表わしているということか。要するに、この国の政治的、あるいは経済的な力が拡大期にあり、この国以前に確立されていた諸勢力の、新しい危険は競争者として立ち現われているという意味か。どれかを選ぶ、ということは不可能である。……明確にしてしまうと魅力は消える。……若いというのは現実ではなく、魔術を表現しているのである。この魔術は人が固執するならば、すなわち、この言葉の内容を知ろうとして説明を要求するならば、消え失せてしまう。この言葉は何の内容も持たなかった。……」「若い国」は先のコピーライターが有名になったきっかけを作った「おいしい生活」というコピーすなわち宣伝文句と同じ言葉の使い方だ。筆者は今でも「おいしい生活」の表現を嫌悪し、「おいしい」という言葉ですらほとんど使わない。あまり食べ物に関心がないのでなおさらで、「美味しい」という漢字も充てない。味が美しい、醜いという境界がわからないからだ。どんな色でも美しいのであれば、味もそうではないか。安価な酒を飲み続けると、それに慣れ、そこにも微妙な味わいがあることを知る。それで、「おいしい生活」とはどういう意味か。これが許されるなら、「おいしい国」もだ。これは侵略すれば若い娘がたくさん得られる国という意味で使う者もいるだろう。つまり「おいしい」には下品な響きがある。ところがこの言葉を食べ物以外に使う人が今なおよくいる。その意味で流行語からいわば普遍性を獲得した観があるが、実際は日本語を貶めている。ところが、そういう連中が有名になる。「若い国」を「魔術的な言葉の使用」と言うことは慧眼だ。そしてジョン・レノンは1969年の曲「GOD」で、魔術を信じないと歌った。
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by uuuzen | 2021-09-06 23:59 | ●新・嵐山だより
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