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●京都市京セラ美術館の外観
爾たる 樽を感じて 月昇り 盃に満つ 酒に揺らぐや」、「擂鉢の 底に導く 入口は 怖さ仕掛ける 見世物狙い」、「地下を掘り いずれは店か トンネルか 美術の沙汰も 金次第なり」、「変わり行く 岡崎の地の 神苑に 君に教えし 萩の花咲く」



●京都市京セラ美術館の外観_d0053294_17231763.jpg
先月24日、久しぶりに岡崎に出た。2年前の秋以来だ。コロナ禍が始まってからはスーパーに行く以外はめっきり外出しなくなった。展覧会を見るために市バスにもよく乗ったが、去年2月からはそんな生活が激変した。一昨日、役所から高齢者が申し込める市バスと地下鉄乗り放題パスの案内が届いた。そうした書類を最近は開封するのも面倒で読まないが、「風風の湯」の常連のFさんも無料パスの更新案内が届いたと言った。京都市の財政悪化により、75歳以上にのみ発行すると告知があったはずが、なぜ自分に届くのかといぶかし気であった。それを言えば筆者もだ。今年8月末に70になるが、以前どおり満70歳の市民から申し込みがあれば発行する仕組みは変わっていない。ただし昔は完全無料であったのが、収入に応じて毎年支払う金額が違うとのことだ。筆者に届いた案内にもそのことが書かれていると家内が言うが、具体的にいくら支払えばいいかはわからない。申し込んだ後に市役所は納税額を調べ、それに応じた金額を支払えと言って来るとのことだ。その金額が不明では申し込む気力が失せる。Fさんは年間1万円ほどとのことで、去年は一度もバスに乗らず、1万円が無駄になったが、先日外出中に雨に祟られ、やって来たバスに乗ったそうだ。それで月に一度利用すると、年間1万円でもまあいいかと思うと言っていた。この無料パスは京都バスには利用出来ない。市バスの1日乗り放題券は京都バスにも使えて600円であるから、その券で月に一度筆者が河原町や京都駅にバスで行くとすれば、年間7200円となって、無料パスを申し込むよりは安い。ただし筆者の収入では1万円ではなく、その半額くらいで済みそうで、家内は申し込むべきと言う。地下鉄に乗る用事はめったにないが、これまでさんざんバスを利用し、たぶん年間20枚は1日乗り放題券を買って来ているから、やはり申し込むのがいいかと思いつつ、コロナが収まるまでは市バスに乗ることはまずないので、Fさんと同じようにほとんど使わないままになる。細かい話を書いたが、元来金の計算は細かくやるべきだ。そういう意識が政治家にはほとんどなく、東京五輪は使いたい放題になった。京都市が75歳以上を対象にするのは確か来年からのことで、それほど財政が悪化している。その話を85歳のMさんにすると、「いくら財政が悪化していても真っ先に削るのが高齢者へのサービスというのはいかがなものか」との意見だが、若者は反対のことを言うだろう。いい加減に老人はあの世に行くべきで、若者をもっと優遇しろという意見ももっともだ。
●京都市京セラ美術館の外観_d0053294_17233596.jpg
 それにしても去年2月までは「風風の湯」はいつも超満員で、市バスも金閣寺を通過する路線は2本も3本も満員通過があたりまえであったが、Fさんが先日乗るとガラ空きであったと言う。2年で世界ががらりと変わり、京都市の財政も一気に悪化した。観光都市で、コロナの打撃は予想外であったということだ。京都市の財政が破綻すればどうなるか、具体的なことが筆者にはわからないが、一例が高齢者パスの廃止で、75歳以上もいずれなくなるだろう。そうなっても高齢者は無闇に出かけないだけのことで京都市の財政には変化があまりないのではないか。もっと大きな歳出は何かと言えば、大阪府や大阪市と同様、案外人件費ではないかと思う。現在若者の最も人気のある職業が役所勤めとのことで、その話をFさんにすると、吐き捨てるように批判していた。「だいたい役所なんかに務めようという人間が多くなれば、もう国力の発展はない」とのことで、言わんとすることはわかる。ところが役所勤めも非正規が増加し、可能な限り人件費を抑えているという話も見聞する。京都市では西京区の沓掛にある芸大を京都駅東の崇仁地区に移転する工事が始まっているが、同和地区に芸大を移転させるために市はどれほどの費用をかけたのかと批判する意見も見る。沓掛の芸大もかなり古くなっているので、筆者はもっと交通の便のよい京都駅近辺に移転することには賛成だが、これは現在の芸大のある土地をどう有効利用して税収につなげられるかという問題とセットに考えるべきで、当然関係者はその算盤勘定をして移転を決めたのだろう。もっと言えば、芸大移転はいかに税収を増やすかが最初にあっての考えかもしれない。こういう生臭い話は筆者は調べる気も起らず、全くの想像で書いているが、役所の関係者は真っ先に金のことを調べる必要があって、よくぞそういう仕事に就く気になるなと同情する。というのは、金の動きは必ずどこかから文句が出るからだ。利益に与れない、あるいはその額に不満な者があることないことを喧伝するだろう。そして税収が思うほどの額に達しなければ、高齢者への優遇を削るなどして「やっています」の感を伝える。ところが本当に京都市の財政は日本でトップ・クラスの酷さで、市バスの無料パス廃止くらいで驚いていては駄目かもしれず、さまざまな理由で税金がぐんと上がるかもしれない。東京五輪の赤字補填の理由でもそうなるはずで、「生きていてもなんも楽しくない」と家内が呟くほどに、将来が夢も希望もない鬱陶しさに覆われているように思える。それででもないが、家内は筆者に市バス無料パスを申し込めと何度も言う。それがあれば、市バスに乗って市内をぐるぐる回る暇潰しが出来て、少しでも出かけた気分になれるからだ。ところが家内はコロナの懸念を忘れている。ガラ空きの市バスでは感染しないと思うのは軽視し過ぎだろう。
●京都市京セラ美術館の外観_d0053294_17234949.jpg
 先月24日に岡崎に出たついでに去年改装が終わった旧京都市美術館を見に行った。平安神宮の神苑も見ようとしたが、時間がなかった。旧京都市美術館は京都市京セラ美術館に名称が変わり、それに伴って建物はほぼそのままに地下を掘り下げ、玄関が擂鉢の底の中心に移った。市の財政悪化から自前で改修費用が捻出出来ず、京セラに向こう半世紀ほど名称を売り、その見返りに工事費を得た。民間に運営を任せる大阪中之島美術館と似たようなもので、美術館を官が抱え切ることは無駄な出費と思われている。先日『表現の不自由展』を見に出かけた際、阪急電車内の吊りポスターが全部、京都市京セラ美術館で開催中の『上村松園展』であった。京都市が誇る同画家の美人画は根強い人気があって、10年か20年に一度は大規模展が開催される。京都市が蔵する美術品はそのように定期的にほぼ同じ内容の展示を繰り返すことが可能なほどに大量にあるが、展示される画家や作品はごくごく一部で、生み出された99パーセント以上は個人が所有し、市中で売られている。そうした作を美術館が買い上げることは今はほぼなくなったので、京都市京セラ美術館が企画する展覧会は変わり映えせず、またそうであるのでいいとも言う意見がある。筆者は『上村松園展』のポスターを見ながら、もっとほかに紹介すべき魅力のある作品を展示しない限り、美術館の収入は大幅に見込めないと思ったが、画商も過去の埋もれた画家から売り出そうと必死になるにもかかわらず、若冲以降ブームとなる画家がおらず、一方で魅力的な見方の論評を広げられる書き手もいない状態だ。また今の画家がTVで紹介されないわけではないが、公的な美術館で企画展を開催するほどではない。さて、京都市京セラ美術館の名称は、京都市立芸大と旧京都造形大の名称争いのややこしさを感じさせる。「京都市美術館」のままで京セラが金を出せば済んだ問題であり、またそのほうが京セラの太っ腹を示せたのに、京都市は忖度したか。同館は表玄関が西向きにあり、改築による地下通路を使えば東の裏玄関に出られる。そのことを帰宅して家内から聞いた。筆者は気づかず、玄関から入って売店までは見たが、東奧の出口に行かなかった。最初の写真は美術館北の平安神宮寄りから眺めた様子で、手前の屋根つきの大きな説明板の横に新しい小型のものが建った。2枚目はその裏つまり東に入っての撮影で、左手に見えるガラスの建築物は地下玄関への出入り口だ。そこを利用せずに建物中央の玄関真下の新しい出入り口まで歩いてもよい。今日の写真にはないが、建物北にも普段は閉まっている玄関があり、そのすぐそばに昔市民アトリエとして使われた建物が今は新しい別の施設となっている。3枚目は擂鉢状のコンクリートの坂を下り切ったところにある玄関で、頭上にある昔の玄関はもう誰も出入りが出来ないのだろう。4枚目は館の南、バス停から撮った。
●京都市京セラ美術館の外観_d0053294_17240833.jpg

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by uuuzen | 2021-08-01 23:59 | ●展覧会SOON評SO ON
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