「
砕散る この身と心 残りしは 分子のみにて 輪廻正しき」、「理念なき 幼子遊ぶ 眩しさや」、「まぶすなら 抹茶よりかは 金粉を 味はなけれど 輝き嬉し」、「嬉しがり 囃し立てられ なおはしゃぎ」

先ほどザッパ・ファミリーから新譜案内のメールが届き、内心はしゃいでいる。早速アマゾンを見ると早くも予約受付が始まっていたので、2枚組CDを注文した。発売は6月18日で、今回の音源は1988年のツアーからだ。生前のザッパは同年のツアーから3アルバム、CD5枚を発売しているので、残り物を集めた感が強いが、長年海賊盤でしか知られていなかったビートルズ・メドレーや「アイ・アム・ザ・ウォルラス」が収録され、またザッパの『自伝』に言及されながら未発表であった「ピーチズ・エン・レガリア」も含むので、気がかりがようやく解消する。ビートルズ・メドレーは伝道師のジミー・スワガートが売春婦とホテルに泊まった事件を9分ほどの替え歌としたもので、原曲は「ノルウェーの森」と「ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイヤモンド」だ。「ウォルラス」と合わせてザッパはジョン・レノンの曲を3つカヴァーし、ともにアイク・ウィリスのリード・ヴォーカルだ。当時は発売許可が出なかったようだが、33年も経てばもうかまわないということになったのだろう。当時許可が出なかったのは、歌詞を全く変え、題名も違ったものにしたからだが、88年当時のジミーに絡めた風刺題名は今回の新譜案内では単に「ビートルズ・メドレー」とある。今日はたまたまアマゾンで『ジョンの魂』の豪華版CDが出ていることを知ったが、未発表音源のCD化は相変わらずブームで、ザッパの場合はまだまだその材料に事欠かず、新譜発売のペースは相変わらず早い。今回の新譜はアイク・ウィリスが大いに喜ぶだろう。彼は今年65歳で、今はザッパと同じ前立腺癌になって闘病費用をファンから募っている。今回の新譜の売り上げの一部がアイクにわたればいいが、たぶんそうはならない。それでもアイクが歌うビートルズ曲が初めて公式に披露されることは慰めになるだろう。88年のツアーはザッパの疲れが見え、ヨーロッパ・ツアーから戻ってザッパはバンドを解散、アメリカでの再ツアーは全部キャンセルされ、40万ドルの見込み収益がなくなった。今回の新譜のジャケットは88年ツアー時のポスターやロゴが使われ、また色気のないデザインだが、生前発表の3枚のアルバムとの釣り合いからすれば黒を主体にするのはよい。これは別の話題。松本さんが5月上旬に第3回『ザッパ会』をいつもの京都のパラダイス・ガレージで開催し、映画『ザッパ』を鑑賞する予定で、筆者はその心づもりをしていたが、コロナの緊急事態宣言のために流れた。家に籠っているとYouTubeで時間をつぶすことが増えたが、その分、未知の音楽家や音楽との出会いがあり、筆者は連日興奮している。

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