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●映画『ZAPPA』その3
とは 多苦身のことと 思われり」、「苦多き 句作り飽きて 暇に麻痺」、「企まん タクラマカンの 砂漠人」、「素朴とは そっと僕だと ほのめかし」、「めかし込み 今日は落とすと 企む娘」、「たまらんな 企む駄句で 多苦身ぞな」



●映画『ZAPPA』その3_d0053294_22531302.jpg
昨日の投稿の2枚目の画像の裏ジャケは、本編の全10章を題名と時間を示す。このチャプターは支援者がVIMEOで見られる映像にはなく、この章立てによって2時間の濃密な本編がようやくわかりやすくなった。どの章も12分前後で、全10章で2時間となり、残りの7分ほどはエンドロールだ。これで全体がわかりやすくなったが、本編では章立てごとに画面表示は出ず、ザッパのアルバムがそうであるように全部がつながっている。先に濃密と形容したのは、カットが著しく多いからだ。ザッパの音楽に倣ったコラージュ手法で、使われている画像は写真も多く、それらが0.2秒ほどの時間で次々に切り替わるかズームアップする。またある画像が消え終わらない間に別の画像や映像が現われ、目まぐるしい。膨大な写真や映像の中からなるべく未発表のものを、そして可能な限り多く詰め込む考えが見られ、2時間を通して見続けるとかなり疲れるが、今日は腰を据えて前半5章分を見た。以下に章立ての題名を和訳しておく。1「芸術家の誕生」、2「音楽との出会い」、3「マザーズ対世界」、4「ザッパの勃興」、5「独創の時代」、6「絶えざる変動」、7「ロックンロール全盛」、8「一企業家としての芸術制作」、9「無謀な戦い」、10「最後の日々」。第9章の原題は「FIGHTING WINDMILLS」で、これは小説『ドン・キホーテ』を読んだことのある人にはわかる言葉で、ザッパが国家権力に対してさまざまに戦ったことを示す。その反権力の思いは、65年5月のマザーズの結成の直前に収監されたことで顕著になったことが第2章で描かれる。つまりザッパの生涯は見事に一貫していて、若い頃の体験が後の行為、作品の源泉になっている。そのためにも2時間を区切りなしに見せる必要があったが、アレックスは10章に分けることでザッパの全体像を追体験しつつ、鑑賞者によりわかりやすく伝えられると思ったであろう。実のところ、筆者はアメリカの大西さんから送ってもらった録画DVDを一度しか通して見ておらず、またVIMEOでの視聴は冒頭の20分までを一度ぼんやりと見た程度で、今日は初めて音を大きくして前半を見たが、何度も見ると編集の妙がよくわかり、ザッパ像もより鮮明化する。ただし、以前書いたようにわずかに同じ場面を使い回ししている箇所がいくつかあり、またたとえばザッパが14,5歳の頃にヴァレーズのLPをレコード店で買った頃の場面に使われる、当時の別の店の写真では、若い女性がビートルズのアルバム『ヘルプ!』を手に取っていて、時代が合わない。
 その不自然さは0.5秒未満の場面であるので、気づかない人のほうが多いと思うが、画像選択にいささか綿密さが足りない。それは1950年代半ばのレコード店内部の適当な写真が見つからず、またアレックスが若い世代であるからと思えばよい。話を戻して、各章の区切りは厳密には無理だが、当然頭出しは出来る。映像と音声をシンクロさせることは当然としつつも、本作はたぶん半分ほどの場面で映像と音声は合っていない。映像が写真を使う場合、また音声が記録されていない古い映像である場合は、ザッパの音楽かジョン・フィリッゼルの音楽、あるいはインタヴューの声を用いるしかないからだ。逆に言えばそこはアレックスの力量の見せどころで、選んだ写真や無声映像にどのような音を持って来てもよく、それが鑑賞者に見事と思わせる場面ではアレックスの匠の精神を見る思いがするし、そういう場面は随所に小気味よくある。たとえば生まれ立ての長女ムーンをゲイルとザッパがあやす場面がある。音声は記録されていなかったのだろう。アレックスはその場面にストラヴィンスキーの「火の鳥」の荘厳なフィナーレの音楽を使い、また映像ではザッパが大きなあくびをする場面があり、音楽の雰囲気と映像がうまくシンクロしながら、いささかの風刺じみたサービス精神が伝わる。ザッパのあくびはアルバム『チャンガの復讐』に通じ、ザッパがその場面を見ても笑うだろう。アレックスはザッパのあくび映像を見つけ出してぜひ使おうとし、そこに添える音楽を「火の鳥」としたことは、ストラヴィンスキーをからかう思いがあってではなく、厳粛で雄大な音楽に対しての敬意の表明からだが、ザッパのあくび映像を使うことでより印象的となって、ムーンの誕生がその後のザッパの人生を変えたことが暗示される。実際そのとおりで、ザッパは経費がかかり過ぎる割りに儲からないマザーズを解散し、新たなバンドの結成に向かう。やりたいことをする一方でアメリカでの音楽活動となると、また子のある家庭を持つとなると、経済的にある程度の成功を収める必要がある。話を戻して、各章の厳密な分離が不可能という理由は、映像の認識は音声のそれより数秒遅れることだ。これは映像を編集する人にとっての常識だが、場面が切り替わり数秒前に切り変わる次の映像を見せる必要がある。画面が変わった途端にその画面の音声が聞こえると、唐突過ぎて気持ちが着いて行かない。つまり、本作は映像では各章を厳密に分け得るが、音声が数秒先に流れるので区切りが不可能となっている。またその次から次へと流れる映像に音声がずれながら重なり続けることは、追い立てられている気分にさせ、2時間続けての集中を困難にしている。もちろんそれはあまりに濃い内容であるからで、数回は見てあれこれ考える楽しみがあるという理由になっている。明日はもっと詳しく書く。
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by uuuzen | 2021-03-20 22:53 | ●ザッパ新譜紹介など
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