「
倫理なき 放蕩者が 凛と泣き」、「泣き落とし ロック野郎の ろくでなし」、「禄を食み 致仕してハムも 食べられず」、「6はあり 7、8なきの 賽の目は」、「犀の目は 角より無価値 狙われず」、
「連想の 真面鱈目句の 脱線や」の状態で、この後に続ける内容と辻褄が合わないが、話を進める。今朝アレックスから映画『ZAPPA』のDVDが届いた。ネットのVIMEOで見られるのは今月末までで、DVDが届いたのでVIMEOに頼らなくてもいいようなものだが、早速パソコンで見ようとしたところ、それが出来ない。WIN10にアップした古いパソコンではDVDのソフトは別にインストールしなければならないことを知り、それで無料のソフトを入れようとしたがうまく行かない。結局DVDプレイヤーで「風風の湯」に行くまでの10分ほど、ボーナス映像をわずかに見た。アマゾンで調べると来月1日に発売の予定だが、英語の聴き取りが堪能な人にしかまともに楽しめない。日本盤の話は聞いておらず、たぶんヤマハは権利を取得していないと思うが、実際はわからない。アメリカ盤が2000円ほどなので、日本語字幕と解説をつけると3000円を超すか。それはともかく、届いたDVDはデジパックで、ジャケット最下段に「BACKER EDITION」と印刷され、支援者のみのボーナス映像の多さだ。ジャケット写真も市販商品とは異なる。ボーナス映像は9つあって、各映像の時間が記されていない。最初の「ZAPP‐Q&A」は画面を3分割し、アレックスとアル・ヤンコヴィッツ、それにもうひとりの男性との3者によるリモート対話で、筆者は気楽な気持ちで10分近く見たが、たぶんもっと長い。アレックスはゲイルとの話し合いでデビュー前の私的な映像を含めることに決め、これまでのザッパについての映像作品とは違うものを意識したことが発言されるが、映画を見れば誰でも感じることであまり驚くべきことは語られていないと思う。本編に使われなかったルース・アンダーウッドのインタヴュー映像は、冒頭の2,3分しか見ていないが、1967年、ニューヨークに移住したザッパがガリック劇場でマザーズ公演をしていたある日、ルースが兄と街を歩いていると、兄はザッパを見かけ、声をかけてルースがマリンバを演奏することを話した結果、ルースがオーディションを受けられることになったといった、ザッパとの出会いが臨場感豊かに話される。なお、本編ではルースは思わず涙する場面がある。ルースの姿と演奏がザッパ作品に登場するのは3年後の映画『200モーテルズ』で、アルバム・ジャケットに顔が印刷されるのは73年だが、人の一生を左右する出来事がたまたまという運命であることの面白さを伝えてくれる。ルースにとって「ブラック・ページ」は自分のために書かれた作品で、それをピアノで弾く老いたルースの顔を見ると、筆者も老けたことを感じる。
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