「
増す力 老いてもありや 春めけば」 春になると新芽が噴き出すように体の内部からふつふつとエネルギーが湧いて来る気が毎年する。人間も植物と変わらないところがあるはずだ。
昨夜ネットで、中国で球根が高価な漢方薬になる山地のユリが、採取されやすい場所では小型かつ花弁の色が地味になって人の目につきにくく進化している記事を読んだ。絶滅の心配を恐れてのことと考えられる。昔カンボジアでポル・ポト政権が知識人を一掃するために大虐殺を行なった時、ある知識人の息子が生き延びた。彼は素性を知られては殺されるので、また大人になれば素性もわかりやすくなるので、子どものままで生き延びようとした。それで確か日本に来て虐殺される心配がなくなるまでの5,6年の間は身長が伸びず、体重の増加もなかったが、もう安心とわかった途端、ごく短期間で一気に大人の体になった。死の恐怖から成長を自ら抑制出来た例で、中国の特殊なユリも同じなのだろう。人間が金儲けのためにまだ小さな球根を根こそぎ採って行くことに、わずかに残っているユリは恐れ慄いている。それで少しでも目立たないようにと色を地味に変え、形も小さくする。コロナ禍が生じて人間は無闇に出歩かないほうがよいというのもそれと同じことだろう。今までどおりの生活ぶりでは感染者が増え続け、それにしたがって死者も増える。生存が脅かされる危機が生じれば、以前とは違う生活をしなければならない。そのあたりまえのことは植物でもわかっているのに、一部の人間は本当のアホで、そういう連中がコロナで死んだとして当然だ。生き延びたいのであれば自衛しなければならない。外出を控えるのはもうあきあきしたという気持ちはわかるが、外に出て鉄砲の弾丸が飛び交っていれば誰も家から出ようとしない。コロナは弾丸で、しかも自分が誰かに向けてそれを放っているかもしれない。そう言いながら、日本の感染者数は日々減少し、緊急事態宣言の効果が効いて来たと思い始めている。ゼロになることは無理でも、東京でたとえば100人程度に減れば、もう大丈夫となるが、数十人の感染者が倍々で感染者を増やせば、すぐに1000や1万を超える。ま、そうならないうちにワクチンを打つという考えで、今日はアメリカからファイザー社のそれが少し届いた。その明るいニュースの延長上にどうにかして五輪を実施したいという政府の思いがある。日々刻々とコロナ問題は事情が変わり、暖かくなれば感染者は減るという楽観論が正しいのかどうかを含めて、五輪の聖火リレーが始まる3月末頃までは特に事態の成り行きを見守る思いが筆者でも強い。五輪関係者にとっては開催は吉で、中止は凶だが、五輪に無関心の人にはどっちでもよい。それで次の段落に書くこともそうで、筆者には大吉だが、他者にはどうでもいい話だ。それを承知で、また記録の思いから書いておく。
明後日はヴァレンタイン・デーだが、一足早く今日筆者に大きな吉事があった。おおげさでなく、10年に一度の幸運だが、不思議に実感がない。断っておくと、宝くじに当たるような金儲けの話ではない。長年ぼんやりと夢見ていたことがついに実現したのだ。さて、今日の写真は先月のムーンゴッタと同じ29日に「風風の湯」で撮った。カメラ持参で出かけ、帰りがけに満月を撮ろうと考えたのだ。もうその頃は午後8時で営業終了で、当夜筆者は「蛍の光」が流れる10分前まで浴室にいたが、筆者以外に誰もおらず、湯気で曇った大ガラスに7時半頃に描いた大きな円はまだはっきりと見えていた。そこでカメラを持って来たことを思い出し、それを撮ることにした。以前から気になっていたのだ。筆者が最後の客となることは一度もなく、またあったとしてもカメラ持参で出かけない。当夜はたまたま満月であったのがよかった。スマホ持ち込み禁止で、撮影禁止となっているが、誰もいないのであれば許されると勝手に考え、露店風呂の側からも撮った。今日の写真で筆者が毎回どのような円を描いているかがわかるだろう。話は変わって、3日の天龍寺節分会はさびしかったが、児童と生徒の書画展を見たし、甘酒と豆を買ったので、個人的に節分気分を充分味わった。そしてその3日の夜、狂喜する出会いがあった。人物ではなくて、物だ。それを所有出来る直感があり、1週間ずっと心待ちにし、今日の午後、予想どおりに手元に届いた。それゆえ、今日は10年か20年に一度の吉事があったことで記憶することになるが、そのことをブログに書き留めるのに、「風風の湯」で描いた円の写真を使うのがいいと考えた。いつも大ガラスの中央に一回限り1秒で大きな円を描く。常連はその円があれば筆者が来ていることを知る。立春以降、何となく運気が上向いている気がする。その絶頂が今日であった。後は下り坂になるが、当分は今日の吉事を噛み締める。神のおかげとは思わないが、それに類する何かが筆者に微笑んでくれたと考えるしかないほどのおめでたい出来事が3日に始まって今日実現した。そうそう、心配したFさんは火曜日は気づけばかなり時間が遅く、別の温泉に行ったそうだ。85歳のMさんは相変わらず元気で、今日は露店風呂やサウナ室でよく話した。今日は珍しくもかなり混んでいて、ホテル「花伝抄」は10ばかりの部屋が明るかった。昨日は祝日で、今日、明日、明後日と京都に観光で来ている人が以前よりは多いのだろう。コロナは心配でも季節がよくなってくれば心が浮き立つ。筆者は家にいながらにして吉事があった。とはいえ、こんな話は他人は面白くないに決まっている。それでせめて珍しい、しかもアホな写真をと考える。「丸を書き よきこと願う 楽天G」、「丸を書き これでいいのだ バカボンG」、「丸を書き よく出来ました 自分褒め」
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