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●鶏冠鶏頭を育てる、その21(番外11)
まれた時間が解かれて行くことが人生だ。そのように考えると、誰しも思うのは、後どれほど自分の時間が畳まれているかということだ。22,23日は通夜と告別式があって高槻の山手にある葬儀場に二度往復した。



●鶏冠鶏頭を育てる、その21(番外11)_d0053294_13102637.jpg享年88で長生きと言えるだろう。人生100年時代と言われるが、100歳まで体の自由が利き、意識がしっかりしている人は今後も珍しいだろう。今日は家内と自転車を連ねて三条大宮まで買い物に出かけた。筆者はもちろんFさんにもらった自転車だ。それを使っての初めての遠出だ。太秦の大映通りから三条通りに入る直前、筆者の前に70代後半らしき男性が自転車に乗って少しまごついていた。筆者はすぐ後方に着いていたが、前方から長身で体格のいい眼鏡の30代のアホ面の男が自転車でやって来て、その高齢者のまごつきに対して舌打ち混じりにつぶやいた。「チェッ!クソじじい、はようどかんかい!」 筆者はもちろん内心それに応えた。「お前がクソや。バカヤロウ! お前の親父もじじいやろ。お前もじじいになるんや。運がよければな。お前なんか嫌われてどうせろくな死に方せんやろ」 そうそう、先月末、キモノの紙箱を買いに四条大宮に阪急で出かけた時、筆者が座る横長の座席の左端にいたやはり70代後半の男性が西院駅で下りようとして、電車の扉が開いてからよろめきながら立ち上がったが、足元がかなりふらつき、前に進めない。扉の際に立っていた20代の男性がすぐに駆け寄り、手を握って誘導し始めた。客は全員乗り降りし、扉はもう締まるかという時、その男性は扉口に手をかけてまだ降りる客がいることを車掌に示し、ようやく老人男性はホームに降り立つことが出来た。電車はたぶん20秒は遅れた。若者は自分はよぼよぼの老人にならないと思っている。ところが暴言を吐くような奴はもう精神が老化している。その老化を若返らせることは出来るが、そういう機会に巡り合っても悟らない者のほうが多いだろう。それはさておき、キモノの箱を売る店は、その日は午後6時まで営業をしているとホームページにあるのに、5時20分に店の前に着くとシャッターが下りて人気がなかった。帰宅してホームページのアドレスに無駄足を踏んだことを伝えようとすると、送信フォームは整っているのに送信出来ない。HTMLのソースを調べると、メール・アドレスがなかった。ほとんど用をなさない、あるいは却って評判を落とすホームページで、それで客が減少し、毎日5時には閉店するのだろう。そのうち店を畳むと思えるようなさびれ具合で、キモノ離れがいかに深刻かがわかる。そのまま帰るのは面白くないので、御池通りまで北上し、東に歩いて新町通りを南下、そして四条烏丸駅から電車に乗った。GO TOキャンペーンを利用したのか、若い女性たちがスーツケースを引きながら、暗い通りにポツンと明るくなっているカウンターだけの店に入って行くのが見えた。
●鶏冠鶏頭を育てる、その21(番外11)_d0053294_13104800.jpg 今日の最初の写真は11月24日、自転車で蒸し工場に行く途中、三条大宮付近で撮った。三条通り沿いに咲く鶏頭では最も東にあるものだろう。三条大宮以東は知らんけど。2枚目は今月14日で、嵯峨のスーパーの近く、嵐電の線路間近にある。遅咲きでひょろひょろと背が高いのが目を引く。この花から2メートル離れて咲いていた鶏冠鶏頭の写真は「その11」の2枚目だ。その花は現在切られてプランター内にていねいに折り畳んだような状態で横たえられているので、種子がこぼれて来年また咲くだろう。さて、3枚目の写真について書こう。今日は嵯峨の郵便局で税金を納め、筆者はその足で三条大宮まで遠出することにした。家内は半信半疑で、ただ筆者の後を走るだけだ。今月11日、Fさんと待ち合わせして自転車を引き取った後、Fさんと一緒に入ったお菓子の問屋でおかきを買ったが、それをまた買うことが目的であった。郵便局を出た後、右京警察署前の鶏冠鶏頭を思い出した。今日こそその種子を採ろう。ところが警察前の坂を下り始める時にその黄色と赤の花がないことに気づいた。残念。自転車を停めると、家内は筆者を追い越して先に行った。鶏頭が咲いていた地面に、花の断片がひとつだけあった。それを拾って袋に入れた。無残な姿だが、まだ色は鮮やかだ。種子の出来る穂を探ると、まだ種子は出来ていない。もう少し咲かせておけばいいものを、警察は残酷なことをする。まだ畳まれた日々があったはずなのに憐れなことだ。あるいは、運命の観点から言えば、その花は畳まれていた寿命をまっとうしたとも言える。年末でもあって、年明けに鶏頭はふさわしくなく、一掃するに限ると考えたのかもしれない。先ほどその花の断片を、花が咲いていた時の写真の前にかざして撮影した。それが今日の3枚目だ。鶏頭の花は人間の腸のように折り畳まれている。その様子が面白い。それが鶏頭を題材に作品を作りたい最大の思いではないが、複雑に折り畳まれている花の形は、深い思索を好む人柄を連想させる。今年の鶏頭の花についての投稿は今日が最後だ。その締めくくりにこの花の断片はふさわしい。というのは、一昨日の告別式でお骨拾いをしたからだ。お骨拾いを先導する30代前半の係員の男性は、焼き上がった故人の全身の白い骨から、足先から頭部へと順に各部分をていねいにつまみ上げ、折り畳むように小さな骨壺に収めた。それはもう何百回と口にしながら会葬者を前にした作業だ。彼も含めて骨の周りに集まった誰ももはや悲しんでおらず、筆者を含めて会葬者は大きな骨を箸で割って別の大きな骨壺に入れて行った。筆者が警察署の前で見つけた鶏頭の断片は、係員の彼が骨壺に最後に収めた頭蓋骨の断片を思わせた。「なむあみだ 死も師も走る クリスマス」「クリスマス 苦しみますな 寒空は」「苦しみが 折りたたまれし 鶏頭花」「皺皺に 喜怒哀楽を 折りたたみ」
●鶏冠鶏頭を育てる、その21(番外11)_d0053294_13112073.jpg

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by uuuzen | 2020-12-25 23:59 | ●新・嵐山だより
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