執着液を振りかけると誰でも終着駅にすぐに着きます。こんな標語から何を思い浮かべるか。何に執着するか、また執着はいいのかどうか、何かに夢中になれるのはいいことだ。
ただし、それが夢の中から出たように一時で終わって関心をなくすことがままある。そのことを自覚することもあって筆者は自分の好きなものをことさら誰かに薦めたくはないが、ブログにザッパについて書くことは執着ないし夢中になっているように他者には見えるだろう。1992年秋にフランクフルトのライヴハウスで知り合ったMは熱烈なザッパ・ファンであったのに、失恋を機にファンであることをやめた。ザッパの音楽を聴くには大いなる活力が必要であるからで、Mは女性歌手の歌声に慰められた。筆者はザッパに執着しながら人生の終着駅に着くのは確実で、次々と新譜が出ることが大きな楽しみになっている。さて昨日ザッパ・ファミリーから公式メールが届き、映画『ZAPPA』がオンデマンドで視聴可能になったことがわかった。ただし、アメリカのみだ。早速アメリカ在住の大西さんは近くに上映する映画館が見つからないこともあって視聴し、今朝も昨日に続いて感想を伝えてくれた。昨日のメールからかいつまむ。『コアなファンには、既に知っている事が、多いです。……一般の人達が、理解出来る様に丁寧に誕生から亡くなるまでを上手に押さえています。初期を特に丁寧にまとめています。……契約しているTV、電話、ネットで使っているオプトンラインというのがあり、それなら、会員にならずに、すんなり見れると思いそれを利用しました。……テレビで鑑賞しました。ダメ元で盤に録画を試みたら一応録画出来ました。今回自分の契約の所だったので、6.99ドルでした。最初に見つけた所だと契約に6.99ドル、観るのに9.99ドルでした。』 次に今朝のメールから。『2日間観れるので有難いです。アレックスが、細かい所まで丁寧に編集し、ストーリー、映像、音楽を上手くまとめている事に昨日以上の素晴らしさが、理解出来ました。それとエンドロールの何処に名前が、出て来るかが、分かっているので、ちゃんと写真に収められました。僕の名前、大山さんの名前が、入っていました。嬉しいです。』 映画館はコロナ禍もあって今後減少するかもしれない。デジタル時代になって家にいながら音楽も映画も発売と同時に楽しめるようになり、人間は植物のようにほとんど動かなくてもいい時代を築こうとしているようだ。執着は脳内にあり、脳が気持ちよければよい。脳を刺激する執着液は麻薬や酒以外に音楽もあれば映像作品もあるが、飽きない何かを見出し、それを人生の終着まで執着し続けることが最大の快感になる。その最たるものが信仰で、ザッパ教の信者は映画『ZAPPA』によって若い世代に増えるだろう。そうそう、執着液についてはザッパが『200モーテルズ』でアニメを使って言及していた。
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