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●嵐山中ノ島小橋修復、その6
みのない真円の満月が小さな橋の上に架る様子を描いた水墨画が若冲にある。その絵を昔の渡月橋と満月と捉えれば面白く、嵐山在住の筆者はほしいと思っているが、たぶん300万円では入手出来ず、手は届きようがない。



●嵐山中ノ島小橋修復、その6_d0053294_22361233.jpg若冲にはその同じ橋だけ描く作や、また橋脚に黒い鳥がしがみつく図もあって、若冲画はそれぞれの画題が組み合わされることにひとつの特徴がある。となればその同じ橋の上に人物がいても不思議でなく、実際若冲はそういう絵を描いているし、満月の代わりに木立を描きもした。現在の渡月橋はバスが走り、若冲画の橋とは全く様相が違うが、中ノ島小橋はまだ江戸時代の風情があるため、ロケによく使われる。時代劇ばかりとは限らず、昨日たまたまTVで京都を舞台にした古い現代の推理ドラマを見ていると、殺人の場面で中ノ島小橋の上から上流側に女性が放り投げられた。1秒ほどの映像でもそれが人形であることはわかった。頭など打ちどころが悪ければ死ぬが、水深はいつも30センチほどで、溺れ死ぬことはない。そのドラマは20数年前のもので、また撮影時間は早朝の5,6時頃のはずで、かなり靄がかかっていた。また人が橋から投げ出される場面は現在の「風風の湯」が建つ場所からの撮影で、今は同じ角度から撮影は出来ない。また下流側から撮ると背後にいろんなものが映り過ぎてもはやロケにはあまり使えなくなっていると思うが、夜ならまだ大丈夫で、以前書いたことがあるように、「風風の湯」の露天風呂に浸かっていてその塀越しにロケ隊のざわめきがよく聞こえていたことがある。現在修復中の中ノ島小橋は筆者が知る限り初めてのことで、人と自転車が利用するだけなので、劣化速度は遅い。今は下流側半分が使えないが、それでもGO TOキャンペーンで大挙して押し寄せている観光客が列を作るほどではない。今日筆者はこの橋と渡月橋を自転車で三度往復したが、こんなことは初めてだ。三度とは、昨日ようやく仕上げ工程の作業を終えた振袖を蒸し屋に午前中に持参し、その引き取りを午後3時頃に引き取りに行き、自宅でわずかな修正作業を施してもう暗くなった三条通りを太秦の仕立てやまで持って行ったためだ。今日は自転車で25キロは走ったはずで、汗まみれになった。それで仕立て屋に出した後、「風風の湯」に行き、湯気で曇った浴場の大ガラスに歪みのある円を大きくひとつ描いた。それは常連の中の数人にとって名物になっていて、その円があることで筆者が来ていることがわかると言われている。いつも歪みがほとんどない円を描くつもりで一気に右手をガラスの上で右にブンと回すが、前述の若冲画の満月と違って必ずどこかが歪になる。若冲はブンマワシを使ったはずで、コンパスとなれば筆者は足で描けば真円に近くなるかもしれない。と、歪みのある面白くないことを書いた。写真が3枚なのでもう一段落書くが、その前に気分を一段落させる。
●嵐山中ノ島小橋修復、その6_d0053294_22363810.jpg
 今日の写真は今月19日の撮影で、現在中ノ島小橋はこれらの写真と同じ状態にあるように見えるが、橋の上にいては見えない橋脚部で少しずつ作業が進んでいるだろう。昨日までの三連休は嵐山は大いに賑わったようで、昨日筆者は夕方から用事があったので、いつもより4時間ほど早く、午後3時過ぎに「風風の湯」に行った。若者で大いに賑わっていて、彼らを避けるようにして1時間ほどで上がった。フロントによれば、22日の昼間は観光客で大混雑したそうで、久々に「風風の湯」は黒字になったであろう。昨日の昼間は露天風呂の外に紅葉の木が間近に見えて秋の風情が楽しめ、また夕焼け雲も湯に浸かりながら味わったが、その赤みがあるのはごくわずかな時間で、ふっと消えて灰黒色になる。そうなればさびしいもので、空を見上げていてもつまらないので、湯舟から上がった。ひとつ気になったのは、一見客と思うが、露天風呂の塀越しに中ノ島小橋を何度も見ている国籍不明の顔をした大柄な中年男性がいたことだ。彼の首は中ノ島小橋を利用する人からは丸見えのはずで、その奇妙で歪な眺めを誰かが撮影してツイッターにでも投稿しているかもしれない。中ノ島橋は床板の3か所が穴が開けられ、厚みがわかるようになっている。今日の写真には載せていないが、北端の道路との接続部のそれは厚みが5センチはなさそうで、場所によって舗装の厚みあるいは摩滅具合が違うことがわかる。下に大きな船が通過することはなく、太鼓橋である必要はないが、眺めはよい。この橋が戦前あったのかどうかだが、この橋から対岸に住んでいた冨田渓仙が散歩がてらに現在の「風風の湯」のある場所で撮った数枚の写真があって、そこに欄干が写っているので、戦前にあったことがわかるが、橋の形まではわからない。これが台風などで大きな被害を受けると、金属製でしかも床面が平らな普通の橋にしたほうがいいという意見が出て来るかもしれない。昔からあるものはなるべく形はそのままに建て替えたほうがいいが、神社でも寺でも鉄筋コンクリートで造ることがままあって、そう言えばこの太鼓橋も修復は鉄筋とコンクリートを使い、目立つ外観の欄干のみが木造のままとなり、またそのことがさして疑問に思われないのは、外観が古風であればそれでよしとする思いからだ。住宅もそうで、木造であっても基礎は今や鉄筋コンクリートだ。自然の木は歪みがあり、それを活かしながら梁に使うという考えはもはや一般的ではなく、木造住宅でも材木は工場で加工して現場で組み立てるだけで、鉋や鑿、鋸を使う大工の姿は見られなくなり、したがって大量のそうした大工道具が安価でネット・オークションに出品されている。人間も木と同じように歪みがあるはずで、それが精神病か好ましい個性のどちらに捉えられるかとなれば、なかなか判断は難しいが、筆者は太鼓橋のような太鼓腹にだけはなりたくない。
●嵐山中ノ島小橋修復、その6_d0053294_22370211.jpg

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by uuuzen | 2020-11-24 23:59 | ●駅前の変化
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