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●この世は、バイバイかも、倍々かも~アゲイン
えが乏しくなったので古米を20キロ買った。雀の餌だ。毎朝7,80グラムを与えている。筆者の姿が見えなくなって5分ほどすると、合歓木のあちこちで待っていた雀が一斉に急降下し、フェンスの上端に留めた白い皿に群がる。



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その様子を見るのが楽しみというほどではなく、争って食べるけたたましい声が聞こえるだけでよい。近くにあった田はすべて消え、巣を作れない新た家ばかりとなって、雀は何を食べ、どこに住んでいるのかと思う。弱肉強食の世界とはいえ、持てる者は持たざる弱者を慮るべきだろう。「風風の湯」の常連の85歳のMさんは、「GO TOトラベル」を金に余裕のある者だけが得をする政策であると一刀両断に言う。みんなから民主的に選ばれた議員が貧富の差を拡大させるとしても、それは国民の多くが納得していることであって、日本はまだ大金持ちだ。それゆえ筆者のような日陰者が雀の餌として古米を20キロもまとめ買い出来る。一昨日10日の深夜、たまたま見ていたTVのドキュメンタリー番組『シリア難民からのSOS』に驚いた。目が釘づけになって3時近くの最後まで見たが、今調べると再放送だ。ほとんど大人は熟睡している時間帯、大きな反響は期待出来ないだろう。取材者が日本の女性であるためか、女性の生活が中心に描かれていた。女性は嘘をつくと発言した日本の国会議員は、自身の本質を自信あり気に公言したのであって、筆者は全く驚かず、醜悪を通り越して愚かでさびしい女だなと思うだけだが、このドキュメンタリーで取材されたシリアの女性たちは健気でしかもあまりに悲しく、また嘘がない。シリア難民はレバノンに150万人ほどいて、そうでなくても肩身が狭く、時に迫害を受ける彼らが、コロナ禍によって売春でさえも収入の道が閉ざされ、食べるものがない。最も驚いたのは、男が女性の恰好をしてシリア難民の子どもたちに睡眠薬入りの甘いジュースを無料で提供し、眠らせた子どもを誘拐して臓器を切り取った後、ゴミのように捨てる事件が多発していることだ。臓器提供が金になることを知ったシリア難民で、まだ10代前半の子どもが親を助けるために腎臓ひとつを30万円程度で売る。現世の地獄の図がそこにあり、その様子は平安時代の餓鬼草紙に描かれる以上に惨い。昨今日本でも自殺が多くなっているが、先日自殺した40歳の女優と、シリア難民としてのあまりの生活苦から子どもに満足に食べさせられないと思い詰め、世界にシリア難民の窮状を知ってもらいたいこともあって、ガソリンを被って焼身自殺を図った父親を、内心比べてしまう。炎で思い出した。筆者が明日から小学校へ行くというその夜、住んでいた家が類焼を受けて丸焼けになった。父がおらず、間借りしていたのだが、母は崩れ落ちる家を前に大泣きした。明日からどこでどうして暮らして行けばいいのか途方に暮れたのだ。妹ふたりは幼な過ぎてそのことを覚えていない。
 下着姿のまま慌てて母の手に引っ張られて外に出た筆者は、炎を前で母の左側に立ちすくみ、言葉は発しなかったが、『ぼくがどうにかするよ』との思いで口元を一文字に引き締めながら母を慰めた。まだ何も出来ないほんの6歳だ。前述のドキュメンタリー番組では、気丈夫な小学生の女の子が出ていた。もうすっかり大人の風格があって、家族が極限の貧困にあることを自覚し、せめて気持ちだけはくじけてはならないと思っているのだ。その様子に筆者は6歳の自分を重ねた。生きていればまた笑える日が必ず来る。絶対に来る。自殺するのはその後でいいではないか。そして苦しい時が来ればまた笑える日があると思ってやり過ごすことだ。自殺しなくても誰でもいずれこの世からバイバイする。そう慌てるな。生きていれば苦しいことが増すだろうが、考えようによっては嬉しいことも倍々に増える。筆者が雀に与える古米が、飢餓状態にある人々にわたらないことに矛盾を感じ、そのことに内心涙を流すが、シリア難民も元をたどれば世界の国間の弱肉強食で、しかも為政者が頼りなかった。その点、日本は優れていると言うべきかもしれないが、何かのきっかけで人も国もどうなるかわからない脆いものだ。今日の写真は今月5日に撮った。裏庭に置いた発泡スチロールの容器でめだかを飼っている。そこに小川で採った藻を入れると今年は白い花が咲いた。それが梅花藻に似ていることを6月の投稿に写真つきで載せたが、その後猛暑を経て涼しくなってからは以前にも増して花は次々と咲き続けている。めだかには玄米を精米した後に出来る米糠を炒って与えているが、勢いよくぱくぱくと食べ、2,3時間できれいになくなる。また今春5,小さな子が生まれ、そのうちの数匹は1センチほどに成長した。狭い容器の中で生まれて広い世界を知らないのは憐れかもしれないが、広い世界の存在を知らないのは人間も同じで、各地を広く漂泊する人でも考えが広くて深いとは限らない。TVという窓から遠くにいるシリア難民の現状を知り、鳥のように飛べるものなら食料を持って駆けつけたいと思いながら、どうすれば彼らに笑顔が戻るのかわからない。彼らが置かれた現状は人間の狂気ゆえだが、世界はつながっていて、その容器の中では誰もがその狂気を無意識のうちに感じている。そして早々とバイバイする人もいれば、財産を倍々に増やすことに血眼になっている猛者もいる。前者が何かをきっかけに後者になり、後者が前者にもなるのが人間だ。そう考えると身も蓋もない白けた気分になるが、せめて身近に悩んでいる親しい人があれば、それが消えないまでも減少することに力添えはしたい。筆者はこれまで同じように何人もの心配してくれる人に恵まれた。年を重ねるごとにそうした人たちの笑顔を思い出す。今後は筆者が若い人にそれを与える番だ。この世からバイバイするまでに倍々に知己が増えての話だが。
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by uuuzen | 2020-10-12 23:59 | ●新・嵐山だより
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