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●嵐山中ノ島の鵜屋、その15
予期間が余裕にあれば、ずぼらな人はやるべきことを却って先送りする。今年の税務申告は1か月遅れてもよかったが、書類をまとめて税務署に行ったのは締め切り1週間前であった。それでも余裕があると思っていたので、筆者はずぼらに属する。



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締め切りぎりぎりにならねば動かないほどに毎日やるべきことが詰まっているのではなく、気の進まないことは先送りしたいためだ。気の進まないことは誰でもあると思うが、あまりに多いと気を病み、挙句癌になることもある。そこで筆者はやりたいことを職業にしたが、好きなことなので苦にならない。それで収入があるかどうかが問題だが、それが少なくても精神的満足があればいいと思い続けて来た。昨日はなんとかエモンと呼ばれるネットでよく見かける男が、スマホだけあれば遊んで暮らせると書いていた。想像力が乏しい意見だ。その男はかつて刑務所に入ったこともある前科者だが、若者の一部に崇拝者がいるらしい。10年ほど前、知的で若い女性とその男の話になった時、彼女は大嫌いという言葉を発することも嫌といった表情をした。だが嫌われ者、憎まれ者ほど世に憚り、まだまだその男の厚顔無恥さを見ることになる。スマホを使って遊びで金を得るという発想は、小学生が学校へ行かずにeプロを目指すことと根は同じで、好きなことをして金さえ得れば勝ち組と思っている。そこにはモノよりもコトへの重視があり、またそのことは断捨離ブームとともに世間では正しいと喧伝されている。だが、モノは溢れ過ぎては無駄だが、ゼロに近いと精神まで貧しくなる。スマホひとつで仕事をするということは、簡単に言えばブローカーだ。それはモノやコトに介在して手数料を得る行為で、それが成り立つのはモノがあり、モノを無視出来ないコトがあるからで、モノを生み出す人たちのことを考えない心の貧しさがある。筆者の仕事はモノを作り出すことで、スマホがなくても出来る。そういう人間は時代遅れなのだろう。それでもかまわない。好きなことをやっているからだ。また筆者はほとんど自分ひとりでそのモノを作り出すが、素材や道具、とても多くの人の仕事があってのことだ。たとえばピカソが偉いとして、そこには紙やキャンバス、絵具や筆などのモノを作る人が陰にいる。このように人間は多くのつながりを持って生きて、生かされている。スマホのみあればという考えは、スマホがなければ何も出来ないことを意味する。その男のようなスマホ中毒の浮草人生は筆者はまっぴらごめんだ。スマホで遊んで暮らすことは出来るのだろうが、筆者はもっと多くのモノを手にしてもっと心豊かな遊びをして来ているつもりだ。モノ作りが日本の得意技であったはずなのに、いつの間にか虚飾と欺瞞だらけのネット社会で、詐欺師然としたブローカーばかりが大手を振るうようになった。今日の写真は4月18日、桜はすっかり散っている。
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by uuuzen | 2020-05-27 22:00 | ●駅前の変化
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