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●「京都嵐山 花灯路 2019」その2
京区が大部分を占める花灯路だが、阪急の嵐山駅は桂川の右岸で西京区に属する。それで駅前で「西京区おさんぽMAP」が配られた。桂川の中州の中之島公園は右京区で、本当は松尾橋から北へと渡月橋に至るまでの西京区は、西京区が右京区から分かれる際に右京区にする計画があった。



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それがそうならなかったのは、ある有力者が動いたからだが、それがよかったのかどうか、嵐山は西京区の北東の端に位置し、警察や役所も遠く、何かと不便なことがある。近年は嵐山からスーパーが消え、3軒あるコンビニも1軒が閉鎖する噂があって、買い物が不便になっている。それで松尾か嵯峨のスーパーに行くが、いずれも橋をわたり、また往復1時間ではとても無理で、まだ元気であるからいいようなものの、もう10年すればどうなるかと思う。それはともかく、花灯路には14日に続いて翌日の日曜日にも出かけ、帰りは丸太町通り沿いのスーパーに寄った。月曜日は雨が強く降り、火曜日も小雨で、法輪寺境内の毎年花灯路の期間中に開催される若いミュージシャンによるライヴの音は聞こえていたが、客はほとんどいなかったのではないか。10日間開催されたのに、今年はついに2日間しか見ず、また法輪寺には一度も行かなかった。地元にいるほうが却ってそういうもので、「風風の湯」の常連は誰も見に行かなかったようだ。車折神社近くに住むFさんは今年初めて花灯路に気づいたほどで、また知ったところで夜道を歩いて躓けば怪我をするのが落ちで、全く興味がないと言っていた。実際路傍に数メートル間隔で行灯が並んでいるが、明るいのにはそのすぐ近くのみで、光は歩行者の足元には届かない。きれいに舗装されている道ならいいが、嵯峨の落柿舎や二尊院付近は地道もあって、高齢者は怖くて歩けないだろう。そのことをFさんに言うと、そもそも大阪などの他府県の若いカップル目当ての行事で、年配者がいたかと訊かれた。そう言えば花灯路の道筋を歩いていたのは筆者と家内が最高齢のはずで、老人は確かに見かけなかった。それにひとりで歩いていると不審者に間違われかねない。また天龍寺の北の竹林の小径に入った時、10年ほど前はあまりの人の混雑ぶりで通行規制が行なわれ、寒い中をしばし待たされた。それは神戸のルミナリエも同じで、光の輝かしさよりも寒空の下でひたすら待った記憶のほうが強い。だが、過ぎればみなそれなりに楽しい思い出で、今年のように竹林の小径があまりに閑散としていると、来年以降の開催は危ういのではないかと心配になる。心配と言うのは大げさかもしれないが、10年以上続くとひとつの大きな行事としての認識があり、それがなくなるとやはりさびしい。それにしても最初の土曜と日曜に出かけたのに、どの道も一方通行の必要がないほどに人が少なく、その原因は何かと思うに、東山の花灯路と違って見終わった後に立ち寄る場所がないという意見を聞いた。
●「京都嵐山 花灯路 2019」その2_d0053294_01465054.jpg
 天龍寺前の商店街は花灯路が終わる8時半までは開いているが、その後が問題で、若いカップルなら暖かい店で一杯飲みたいであろうし、またラヴホテルに行きたい者もいるだろうが、そういう場所がない。そのため、清水寺を中心とした春の花灯路は今後も続くだろうが、嵯峨嵐山は今年のような少ない客数ではもう無理ではないかという声が地元住民から上がっている。では今年の催しが去年より縮小したかと言えば、去年は二尊院まで歩いていないのでわからないが、今年は配布されていた「散策マップ」によれば新しい催しがふたつ増えている。つまり、年々規模は大きくなっている。にもかかわらず人影がまばらであるのは、寒さは例年よりましであるから、TVでの宣伝が少なかったか、あるいは不況のせいだろう。若者は一度訪れると次はもういいと思うのではないか。では外国人観光客を当てにすればいいようなものだが、昼間に名所を訪れれば夜は宿でゆっくりしたいだろう。筆者が歩いた間に外国人観光客が目についたかと言えば、昼間と違って顔や姿がわかりにくい。「散策マップ」を見て最初に気づいたのは、各地にスタンプが計8個置いてあって、阪急嵐山駅前の「山」と、二尊院の少し手前の「長神の社」にある「嵐」にふたつだけは必ず押し、そのほかは6個のうちどれでも2個押せばその紙が応募券となって、ペア宿泊券や食事券、「風風の湯」の入浴券などが当たることになっていた。くじ運のない筆者と家内なので当てにはしなかったが、「山」を押した後は「嵐」を押すためにコースの最終地点の二尊院近くまで歩かねばならない。筆者の望みはせいぜい入浴券だが、住所氏名から筆者と家内がそこの常連であることがわかり、おそらく選外になる。だが、大阪など遠方の人が当たると入浴だけのために嵐山にやって来るはずがない。そこを抽選する人たちがどう考えるかだ。筆者らが最初に訪れたのは、桂川上流にある「嵯峨嵐山文華館」だ。その前で燗酒のふるまいがあった。今日の最初の写真がそのテント前だ。背後に見えるのはライトアップされた嵐山で、2枚目の写真がその全景の一部だ。この写真の左手に同じサイズの写真を継ぎ足すと、その写真の左端に渡月橋がどうにか入る。その写真もあるが、横長写真では細部がわかりにくくなるので右半分のみ使う。燗酒はコップ一杯かと思ったが、小さな猪口一杯で、当夜飲んだ人の数はわからないにしても一升瓶1本で事足りたか、2本ではあまったのではないか。それでも猪口一杯の酒は300メートルほど歩く間は身を暖かくしてくれた。渡月橋に戻る間にスタンプ場所を探し、船頭さんの顔が彫られたスタンプを押した。次に目指すは天龍寺前から少し北の竹林だ。その手前の野宮神社を北上し、JRの線路を越えてすぐにもスタンプがある。その踏切は数年前に女性タレントふたりが線路内に入って自分たちの姿を撮影し、世間の顰蹙を買った。
●「京都嵐山 花灯路 2019」その2_d0053294_01472497.jpg 竹林の小径は花灯路の間は一方通行になっているが、人影はまばらで、要所に立っているアルバイトの若い男性の姿が目立った。経費が1億円として、彼らのアルバイト賃金は、時給1500円で3時間半では5250円、10日でその10倍、100人ではさらにその百倍となって、1億円の20分の1ほどだが、百人はいないだろう。二尊院を目指していると、夜であるのでどこを歩いているのかわからない。江戸時代なら誰も田舎の真っ暗な夜道を歩かなかったはずで、そう思えば歴史的に有名なこの界隈が多くの行灯で照らされて観光客が歩くのは何となく自然に反してよくないのではないかとの思いがして来る。街灯がない暗闇に突如巨大な紡錘形の灯りが浮かんでいて、それがUFOのように見えた。どこかわからなかったが、少し道を進むと落柿舎前の広い畑であることがわかった。今日の3枚目の写真の上がその行灯群で、これは嵐山公園にも同様の形のものがあって、毎年嵯峨美大生が和紙と竹で作っている。「散策マップ」によれば、落柿舎よりずっと手前の小倉池の畔に今年最初の「友禅柄大型行灯」が灯っていたが、これには気づかなかった。二尊院手前の「長神の社」でも今年初めての企画があった。「歌詠みの社」で、これは奧の林からシンセサイザーの静かな音楽が流れ、また先頭がわからない行列が出来ていたので引き返して北側の少し坂道を上がった明るい場所に向かった。そこに「嵐」のスタンプがあって、計4個になったので、おとなしい若い学生が差し出した紙箱に応募用紙を折りたたんで細い隙間から中に入れた。そのすぐそばに、直径5、60センチの太くて白い円柱が数本立てられていて、係員の女性が掌サイズの紅葉した楓の葉を象ったシールを来訪者全員に配布していた。そこに願い事を書いて内部が明るく照らされた円柱の外側に貼るのだ。筆者は早速来年の希望を書いて最下段に貼った。上から順に貼られているので、下しかなかったのだが、ある人は背伸びして上方の隙間に貼っていた。それでは見えにくいが、高いところが好きな人はいる。「長神の社」を出てすぐ、「歌詠みの社」の林に設置された大都会を模したようなカラフルな照明が道端からよく見えた。その様子が3枚目の下の写真で、最も手前のピンク色の灯りは道にまで零れていた。客を乗せた人力車が通りがかり、その道に零れた明かりのピンク色がきれいだと言いながら、「ここは今年初めてのものです」と客に説明していた。そのピンク色は見ようによっては桜のようだが、花灯路ではここだけの色で、また花柳街を思わせ、あまり品はよくないと思った。「散策マップ」からは、二尊院前から無料ジャンボタクシーが出ていて、JR嵯峨駅まで送ってくれることがわかったが、それを利用する客は多くなかったであろう。筆者らは丸太町通り沿いの嵯峨小学校前から東にあるスーパーに行った。家に着くと8時半になっていた。
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by uuuzen | 2019-12-23 23:59 | ●新・嵐山だより
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