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😱11月3日、京都大宮高辻のBlueEyesで👻ザッパ祭りのライヴ『ザッパロウィン』があります。午後4時半開場、5時から9時過ぎまで3バンドが演奏します。予約すれば3000円。👽わたくしは舞台で出演者としゃべりmas🎃
●京都上京 喫茶ゆすらごにて、kamiya
みと特上がどんなものにもある。それで表現者は普段から何に対しても特上に接するべきとの意見がある。特上を知ることなしに特上の作品を作り得ないとの理屈だ。



d0053294_01175134.jpg簡単に言えば衣服でも料理でも住居でも、高価なものが特上との考えだ。芸術家は衣食住に多大の金をかけなければならない一方、作品制作費用も必要であるから、大金持ちでなければ特上の作品が生めないという道理となる。若くて貧乏な芸術家は並み以下の衣食住に甘んじ、結局作品もそれに応じて並み以下にみなされるが、死後に自称「特上」の人たちの愛玩物になれば、桁がいくつも違う高額の、つまり特上の作品と評価される。そこで有名な芸術家になりたいのであれば、まずは金儲けに勤しめと言う人もあるが、人生はあまりに短いので、金儲けがうまくなった時には芸術のほうは疎かになったままだ。大手企業を勤務していた男性が定年退職後に高価なエレキ・ギターを買い、ロックをやろうとしている姿をTVで見たことがある。ようやく好きなことが出来る身分になったのに、もうその顔には少しの覇気もなく、時遅しの悲哀を感じさせた。それが人生の実体であるから、好きなことがあればなるべく若い時にやるに限る。音楽は特にそうだ。それで音楽好きは10代でちょっとした曲を書き、人前で歌うようになる。そうした連中の中からライヴハウスで歌おうとする者が出て来るが、彼らなりの敬愛する特上の音楽があって、それに近づきたい思いと自己主張から批判的に見つめる態度によって、彼らの独創性が発揮される。一方、聴き手側にも特上の音楽があり、それをひとつの基準に未知の音楽を品定めするが、演奏技術の優劣や好悪以外に、訴えるものがどれほどあるかという基準で見る。若い頃は経験不足から何事も未熟であるから、作品が特上であるのは天才に限るが、特上でなくても何か心に引っかかるものがあればよい。あるいはなければならない。もちろん、それは聴き手を選ぶから、年配者から時にけなされても落ち込む必要はない。また若い頃はそういう厳しい意見に遭遇することは必要で、「なにくそ」と見返す気持ちを抱かない限り、創作は深化しない。さて、今日から4日連続で先月28日の夜に見たライヴの感想を書くが、最初に登場したのは静岡からやって来た「kamiya」という男性で、「神谷武」が本名のようで、また「タオル」というバンドでも活動をしているが、当夜はアコースティック・ギターを弾きながらひとりで歌った。外見は白い半袖シャツに黒っぽいズボン、眼鏡をかけたごく普通の青年で、世間を斜めに見るというふうでもないが、さりとてサビに酔った月並みなポップスを目指しているのでもない。6曲だろうか、全部で10分ほどの演奏で、曲はどれも1分少々、歌詞は断片的、ギターもあまり上手でなく、歌もわずかに音程を外すなど、きわめて粗削りだが、それだけに若さゆえの凄みも感じさせた。
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 以上がひとつの結論だが、それでは筆者も本人も面白くないので、さらに書く。最後の曲はひときわ声を高くして歌い、また演奏の前に恐縮となげやりが混ざったような小声で「もう1曲で終わります」などと話したが、これは後に続く出演者がみな複数メンバーであることと、おそらく彼より経歴が長いことを知っての、つまり前座を意識しての緊張と謙遜によるだろう。それはさておき、筆者はアコースティック・ギターを弾きながら歌う男性のシンガーソングライターの演奏を間に当たりにしたことがほとんどない。またライヴを見るなら若い女性のシンガーソングライターのほうがいいと思っているが、男性と女性とでは作詞で表現する世界がどう違うのかという大きな疑問と関心があって、それには男性シンガーソングライターの演奏にもっと接する必要がある。一方、たとえばジョン・レノンやポール・マッカートニーのギターの弾き歌いを昔から知っているので、それが筆者にとっての特上の男性シンガーソングライターになっているが、同じ意味で女性の場合はジョニ・ミッチェルという大御所がいる。だが、今は彼らの全盛期から半世紀ほど経ち、またここは日本であり、さらには世界的名声を確立して古典となっている彼らを規範として、今の若いシンガーソングライターを品定めすることは酷でもあり、また無謀だ。音楽好きなら誰でも出来ると言ってよいギターの弾き歌いであればこそ、あえてそのスタイルで人前で歌おうとする若者は、また静岡から京都にやって来て歌おうとするのは、人並み以上の自己主張をしたい欲求があってのことのはずで、そのやむにやまれない衝動を聴き手は受け止める必要がある。実際kamiyaさんの演奏にはそういう熱意が感じられた。それは聴き手に気に入ってもらおうとする媚がない分、痛々しさが張りついているが、それは若さの特権でもあって、それが年齢を重ねてどう変化するかを本人が楽しみにしている余裕、つまり腰の据わり具合が、kamiyaさんの演奏にはある気がした。つまり、粗削りなところがどう図太くなってより本性を表わすかどうかの期待を感じさせたが、これはとにかくどんなことがあっても音楽を続けることが前提だ。またそういうことが男性の場合、女性より多いのかどうかが筆者にはわからない。男女の性差を云々することがタブー視される現在、シンガーソングライターの作品に男女差はないとする意見が主流を占めているのかもしれないが、それでも男女によって歌いたいことの世界、目のつけどころは違うのではないかと筆者は思っている。そして、歌いたい詩は異性のことであったり、日常生活で感じた何気ない断片であったり、また勇ましい場合は社会の矛盾であったりするが、多くの共感が得られなくても何かを感じてくれる人があればそれでよしとする覚悟のようなものがkamiyaさんの態度から感じられた。
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 筆者がこうして書くのはそのことによるが、一度聴いただけで、またどの曲も題名が語られず、あるいはよく聴き取れず、歌詞もほぼ同様で、文字を連ねて吟味する手立てがほとんどない。そうではあるが、彼の演奏を繰り返し聴いても筆者の思いはさほど変わらない気もしている。これは一度で心に入り込む何かがあるということで、その形容し難い味わいを感得出来ればもう充分ではないかという思いがある。これは彼の作品を楽しんだことになるのだろうか。ジョンやポールのギター伴奏による歌を何度も楽しむこととはかなり違うが、kamiyaさんの曲の完成度が低いというのではない。彼の演奏を聴きながら思ったことは短歌や俳句で、短い曲は日本的でもある。ギターはストロークと爪弾きが相半ばし、またどの曲もわずかにブルース調の音が混じっていた。それがかなり特徴的だが、歌詞はたとえば「あいつのほうがよかった」とか、「読みかけの本を置いて」とか、若者にありがちな失恋や喪失感のようなものに関係したことが多い気がした。この点は男女を問わず、ライヴハウスで活動するシンガーソングライターにはありがちであろう。また美声とは言い難く、しかも音程がかなり上下する旋律であるため、朴訥かつぎくしゃくとしていた印象があるが、そこに強い個性があると言えば言える。1分少々の曲で、しかもその半分以上はギターのみの繰り返しの伴奏であれば、歌詞が短歌のように短くなるのは当然だが、短歌のような味わいを目指しているかどうかは、歌詞がよく聴き取れなかったこともあってわからない。また、超現実主義を意識しているのか、起承転結を無視したような断片的な歌詞は彼に限らずよくあることで、別段驚かないが、その断片の言葉の連なりは短いがゆえに彼なりの「魂の叫び」であるはずで、そこには切実さがこもっている。またそういう主張がなければシンガーソングライターを続けることは出来ない。その切実さはポップス的でないということでもあるが、ではkamiyaさんが反ポップスを意図しているかと言えば、そういう反骨にこだわってもいないだろう。そこに日本の若者が置かれている現実を見ることも出来るかもしれない。閉塞感を感じつつ、何かを表現せずにはいられないという苦悶だ。それはいつの時代の表現者でも言い得ることだが、ブラック企業や非正規雇用など、今の若者が置かれている状況は、暗さが深く広がっている。そういう現実に対峙するシンガーソングライターは半世紀前とは全く違う歌詞を書いても当然であろうし、またそうあるべきだ。ただし、どの時代でも自立している若い表現者は精進料理のような粗末な食事に甘んじつつ、心は錦で特上の作品を目指して精進するものだ。その初心を老いても忘れない者の作品だけが永く人々の記憶に残る。とはいえ、そうは思わない人もたくさんいる。要は自分を信じて才能を磨き続けることだ。
by uuuzen | 2019-10-01 23:59 | ●ライヴハウス瞥見記♪


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