腹が減っては戦が出来ぬ、足が疲れれば座らねばならず。今月7日は昼を食べてから家内と大阪に出た。展覧会を3つ見た後、難波で食事をし、地下鉄で天神橋筋商店街に出ていつも立ち寄るスーパーで買い物をして帰った。
毎朝飲む紅茶のレモン、巻き寿司、すき焼き風の煮物の3つは毎回必ず買う。筆者も家内も大阪市内生まれなので、京都に住んでからのほうがはるかに長くなっても、たまには大阪に行きたくなる。7日に梅田に出た最大の理由は府立中之島図書館での調べもので、それは5日に京都の歴彩館で調べものをした時にわかったことを確認するために必要であった。またその調べものに関係する別の資料を調べるために奈良大学の図書館に今月中に行くつもりでいるが、これは西京図書館に取り寄せを依頼している本を確認次第ではその必要がなくなるが、たぶん無理だ。それはともかく、中之島図書館から御堂筋に出て難波まで歩くことにした。地下鉄に乗ればすぐだが、天気がよく、また筆者は御堂筋を歩くことが昔から好きで、家内とは40年前から何度も歩いている。淀屋橋に近い御堂筋の西側にスーパーがあり、そこのイートインは近年拡充した。難波までは遠いが、そこで休もうと思った。ところで、御堂筋は本町までは特にブロンズの彫刻が東西に点在している。高さ1メートルほどであまり目立たないが、美術好きは散歩に退屈しない。本町より南にもあるが、数は少ない。なぜもっと設置しないのかと思うが、どれも企業などの寄付によるもので、景気の悪さが続きそうで今後の増加は期待出来ない。その彫刻が設置される両側に花が植えられていて、松明を思わせるようなオレンジ色のカンナの花が目に入った。もうその花の季節は終わりと思っていたので、内心「あ、カンナ!」と叫び、「あかんことはないやん」と打ち消しの駄洒落も思い浮かべた。花のほうが富永直樹による彫刻「ボジョレーの娘」よりも背が高くて目立っているが、この花に吸い寄せられて彫刻を確認する人があるだろう。なかなかいいアイデアで、御堂筋が一段と華やかになった。撮影後、スーパーを目指し、店内で飲み物やケーキを買って20分ほどくつろいだ。前回は入らなかったので初めてのことだが、10人ほどの男女がいて、人気のスポットになっているようだ。また御堂筋を南下すると、彫刻両脇にカンナがあっても、枯れかけていた。その点、2枚目の写真はまだましで、また彫刻より低くてそれを盛り立てている。彫刻は桑原巨守の「大空に」で、この後の彫刻ではもうカンナはなかった。そう言えば安価な衣類を探すために本町の船場センタービルに立ち寄る前にオシップ・ザッキンのキュビズムの彫刻があったはずだが、それに気づかなかった。芸術より花、花より団子だ。たくさん歩いてたくさん作品を見たので腹が減り、難波で中華料理を食べた。ちなみにカンナの花は
8月12日以来で、今年はもう見ることはない。