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●飛び出しボーヤ、その51
わざわと胸騒ぎがするという経験はほとんどない。虫の知らせに鈍感であるからか。だが、思っていたことがその直後に実現することはままあって、予感は優れていると思っている。



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とはいえ、そう思えることはいわゆる「おめでたい人」にありがちで、あまり自分の能力を過信しないほうがよい。ところで、最近高齢の運転手による暴走事故が盛んに報じられ、筆者はなるべく車がたくさん走る道路の歩道を歩かないが、そのことは昨日載せた3枚目の地図画像からもわかる。青線は住宅地の中の比較的狭い道で、車はほとんど通らない。物集女街道を山田口まで南下し、その交差点から東に進んでも距離は青線とほとんど変わらないが、その山田口ルートは車が利用し、その歩道を人が往来するのは精神的なストレスがかかる。だが、自動車に衝突される心配を過剰なほどに常日頃抱いていても、撥ねられる時は撥ねられる。事故にいつどこで遭遇するかわからない。それでも「君子危うきに近寄らず」で、なるべく危険を少なくしようという気持ちが筆者にはある。そう思って長年生きて来たはずの老人が、車に乗ってブレーキとアクセルを踏み間違えて人を殺してしまうのであるから、やはり自分の能力を過信しないことだ。先日「風風の湯」でたまに会う常連のKさんは、身内の学者が80代に認知症になり、2,3年後に亡くなったと言った。本をたくさん読み、たくさん考え事をして来た人でもそうなる。肝心なことはよく話すことだそうだが、高齢になると話し相手はそう周囲にはいない。また女性は1日に2万語はしゃべるべきとのことで、これは1分間で百語として百分だ。1時間40分も話せないと思うが、本を音読すればどうか。筆者は家内とふたり暮らしで、割合話をしているほうだ。それでも家内は大いに不満で、会話が少ないと考えている。筆者はこうして毎日文章を綴ることもあって、家内とはそう話してばかりもいられない。それに家内と対面している時でも筆者は話を聞かずによく空を見つめているらしい。「何を考えてんのっ!」という家内の失跡でわれに返るが、考え事に耽ることは終日と言ってよく、睡眠中はまた夢を見ながら考え事をしている。終日考えているのであれば、それらはどうせどうでもいいことに決まっている。そうなると人生はどうでもいいことの連続で、実際はそれは正しい。では何が楽しみで生きているかと言えば、突如出現する「飛び出しボーヤ」的なことだ。もちろんそれは大地震などの災害であっては困るから、前述のように自動車事故に遭遇しないようになるべく車が走っていない狭い道を歩くこと程度の注意は払っている。これは図々しい考えだが、筆者が望む「飛び出しボーヤ」的なこととは、おおげさに言えば僥倖だ。ただし、それは最初そう見えて、後で考えてみればそうではない厄介事の場合もある。
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 思わぬ幸運に恵まれると、一方では思わぬ災難はつきものだ。人生は平均すると双方の量は等しいだろう。そこで「物は考えよう」という態度が言い伝えられて来ている。これは災難を否定ばかりはせず、さらなる大きな災難に遭遇することから免れたと思えばよい。僥倖にもあまり有頂天にならず、しみじみと幸運を噛みしめるのがよい。とはいえ、交差点で信号待ちをしている時に車が突っ込んで来て轢き殺されれば、「物は考えよう」もへちまもない。そのように一瞬で自分の意思に反してあの世行きになるのが人間で、出会いには僥倖もあれば絶望もある。となれば、人間は誰しもいつ死んでもよいように覚悟して生きるべきかとなれば、そう堅苦しいことを常に思って生活することは無理で、「はははは、楽しいな」となるべく多く思えるように心を開いて生きるしかない。その楽しいことは人それぞれに見つければよく、筆者はたとえばこのブログのネタを常に探すこととこうして文章を書くことを含むが、それ以上のことを願っていないことがよく、こうすればああなって、そうなればこうなるといった先の策略を練って何らかの益を求めないに限る。そのネタとは出会いのことで、今日は最近気になっていた上桂の新しい「飛び出しボーヤ」の写真を4枚紹介する。これらは一昨日自転車で上桂に出かけた際に撮った。最初のものは阪急電車が上桂を過ぎて桂に向かう途中で眼下に見える。ペンキが新しく、最近設置されたことはすぐにわかった。わざわざ撮影に行くのは面倒で、上桂に用事が出来たついでに足を延ばした。そして自転車で走ると、電車の窓から見ていた道は初めて走ることもあって案外わかりにくく、右往左往した。そして撮影中に頭上に電車がゆっくりと桂に向かって行き、その電車に筆者が乗っていて、自分を見下ろしている気がした。向こうに見ている場所に行って立って見返すと、初めてふたつの場所が結びつく。些細な場所でいいので、気になっている場所には一度は立ってみるべきだ。そのつもりで筆者は3月26日に東京大久保で「ひかりのうま」を探し、気づきはしなかったものの、その店の前を何度と歩き、その場所の本質のようなものをはっきりと把握出来た。それはストリート・ヴューで確認することとはやはり違って生々しい。自分の体や感覚が生々しいからで、この生々しさは生きている者にだけ具わっている。ただし、生と引き換えに表現したものに稀にその生々しさが付与され、またそれを稀に人が感得する。そのことは「飛び出しボーヤ」との遭遇になぞらえ得る。そこらに転がっていることだが、あえて意識しないことには見えて来ないもので、またそのためには感覚を研ぎ澄ましている必要がある。そうすればきっと波長の合う何かに遭遇する。もちろんそれが僥倖ばかりとは限らないが、そう思えば楽しい。些細なことに喜びをみつけると、人生は明るさに満ちていることを知る。
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 上桂は、昨日の3枚目の地図画像の青線以外、筆者はほとんど知らない。それで「飛び出しボーヤ」も御霊神社やスーパーまつもとから北地域しか見かけないが、ひとつあれば必ずその付近にもっとある。それで今日の最初のものを撮影した後、付近を適当に走った。またそうする気分になれる好天であった。6月はまだ暑さはましで、風があると涼しい。見知らぬ道を適当に走りながら残り3つを見かけたが、たぶん上桂から桂に至るまではもうないと思う。ただし、桂は広い地域で、特に桂駅西側はほとんど知らないが、通学路やそれと隣接する場所にはあるはずだ。自転車で走ってもいいが、わざわざは好まない。何かの用事のついでに限る。またその程度の気軽なブログ・ネタ収集だ。これが現在流行中の朱印集めのようになると、殺気立って面白くなくなる。あくまでもたまたまの出会いであって、求めてではない。また、ストリート・ヴューに頼れば、たとえば桂地区に筆者が知らない「飛び出しボーヤ」がどこにどれだけあるかはたやすくわかると思うが、そういうこともしない。そこまで強引に縁を求める必要を感じず、さりげない出会いこそが楽しく、面白い。これはSNSにはふさわしくない態度であろうが、筆者の人付き合いは実際に面会した人に限る。それは生々しさを重視するためと言ってよい。それが高齢になると希薄化し、それはそれで味わい深くなればいいが、誰しもそうなるとは限らないどころか、たいていは無味乾燥になって、筆者が望む「六味感想恋態思惑」とはなり難い。それゆえ、アンテナを立てて「飛び出しボーヤ」的なことを求めているが、自分で気づかないうちに同じことを何度も書いているかもしれず、その迷路の中で逡巡する老いた小さな自分の姿を空から睥睨している自分を想像する。で、その空に浮かぶ自分がイカロスのように人知れずに墜落することもまた知ってはいるが、家内から「何を考えてんのっ!」と問い詰められてわれに返る。「飛び出しボーヤは運転手の注意を喚起するためのものやけど、いつもぼやっとしてるコーちゃんは子どもが飛び出して来てもわからへんやろな、きっと」「運転でけへんで」「自転車はちゃうやろ、自転車でも人を怪我させるよ」「歩いてても人にぶつかるほどやからな」「ほんまにいつも何考えてんの? 『飛び出しぼやっ』やんか!」「飛び出しボーヤのような目立つ何かがないかなと」「最近はライヴによく行ってるやん」「ま、それも飛び出しボーヤやな、そう言えば昨日金森さんからメールがあって、明日は25日とは別に急にライヴに行くことになりそうや」「ええな、自分ばっかし楽しんで」「楽しみかもしれへんけど、見た後はブログに感想を書くからそれなりに義務感もあるで。それが楽しみでもあるんやけど」「真面目やな」「否定せえへん、真面目でなければ面白うないで、何事も」
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by uuuzen | 2019-06-22 23:59 | ●新・嵐山だより(シリーズ編)
●Google街景圖工程九鏡車 >> << ●咲いた花、咲かない花

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