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●『WHO THE F*@% IS FRANK ZAPPA ?』アレックスのメール76
成婚60年の天皇皇后両陛下が京都御苑でたくさんの一般人に囲まれている映像を今朝見た。筆者は丸3日を東京と福島で過ごして日付が変わった今日の深夜に帰宅したが、天皇皇后両陛下の京都滞在については知らなかった。年号が変わる数日前の京都滞在は練られた計画であったのだろう。



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それはともかく、今日は遅ればせながら22日に届いたアレックス・ウィンターのメールについて書く。同じ日の夜にアメリカの大西さんからメールがあって、以前このブログで感想を書いたアレックスとキアヌ・リーブス主演の映画『ビルとテッド』の第3作の制作が正式に決定したことがわかった。これは去年アレックスが発言していたことで、ザッパのドキュメンタリー映画の制作を終えてからその仕事に入ろうと決めていたのだろう。30年前の2作の映画が大ヒットしたので、その続編を作るというのは、往年のミュージシャンが再結成してツアーすることに似て、高齢化したファン向けの企画と言ってよい。いつの時代でも娯楽の世界ではそういうことはあったのだろうが、10代向きの喜劇映画が30年後の大人が笑えるものになるには斬新な工夫が求められる。また30年前を回顧するより、その点にこそ見所がある。子どもには子ども向けの、大人には大人向けの娯楽があるが、その子どもが大人になった時、自分が子どもではないことを知りながら、子どもの頃の記憶を蘇らせてくれる娯楽に魅せられることは珍しくない。その娯楽が今風にリメイクされている場合には特にそうで、昔のものと同じ内容であっても、新しいデザインを施された商品になれば、それは子どもの頃に享受したものとは違って現在最先端のものに見える。ビートルズのアルバムが絶えず新しい商品になることもそうで、ザッパのアルバムも同じだ。そう言えば今朝はアマゾンからメールが届き、ザッパの最新アルバムの7枚組『ライヴ・イン・ニューヨーク』の到着が予定より早まって来月7日になったという。先日吹田の松本さんが主宰したライヴに出かけた際、彼はそのザッパの新作をネタにしてまたザッパ・ファンが集まる機会を設けたいと言っていたが、この件に関しては詳細が決まれば書く。本題に入る。アレックスのドキュメンタリー映画は編集が最終段階を迎え、もう2,3か月で終わる。公開は今秋か来年早々で、支援者に送付するサウンドトラックや本の送付も近いうちに行なわれる。また最近の2か月にザッパ・バンドに在籍したイアン・アンダーウッド、スコット・テュニス、レイ・ホワイトの3人にインタヴューしたとのことで、その写真が2枚ずつ添付されていた。それらから今日は3枚を選んで多少加工して載せる。かつてのメンバーへのインタヴューは珍しくないが、アレックスならではの、ドキュメンタリー映画の内容に合わせた質問がなされているはずだ。
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 アレックスはメールの最後でザッパが盛んに演奏した「ルイ・ルイ」についての85年夏、自宅スタジオでの女性からのインタヴューに応えている2分ほどのYOUTUBE映像を紹介している。またザッパがどの自作アルバムのどの曲に同曲を引用したかのザッパ・ファンによる詳細な調査報告のURLを紹介しているが、日本ではそこまで追求するザッパ・ファンはまずいない。それは「ルイ・ルイ」が大ヒットしなかったからでもある。先月下旬筆者は五条大宮のザッパ・ファンの集まりで『ザ・イエロー・シャーク』のドイツにおける初演映像をたっぷりと見たが、髭面のピアニスト、ヘルマン・クレッチマーが歌う「アメリカ合衆国へようこそ」に印象深い場面があった。集まったファンたちはその曲の歌詞の意味をどこまで理解したかが疑問であったので、上映終了後に同DVDの見所を説明してもよかったが、その機会は得られなかった。それはともかく、同曲では「ルイ・ルイ」のリフがアンサンブル・モデルンによって奏でられる。これはザッパが最後に録音した「ルイ・ルイ」で、それほどにザッパはこの曲を好んだ。それは音楽好きでなくても一度聴けば誰でもすぐに覚えられ、また踊れるからだ。ザッパが頭を絞って書いた曲を演奏しても誰も感じ入らないが、ひとたび「ルイ・ルイ」を演奏すると客は大騒ぎをする。そういう一般大衆の音楽への理解度の低さをよく知っていたザッパは、巧みにそうした単純なロックンロールを意欲作の間に挟んだ。その最もよい対比例は前述の『ザッパ・イン・ニューヨーク』における「ブラック・ページ」と「ビッグ・レッグ・エマ」だ。前者は踊ろうとすると足がもつれる難曲だが、後者は赤ちゃんでも即座に体を揺らす。そしてザッパは後者に属する曲を否定しなかった。あまりに単純な曲で演奏がアホらしくても、客が好むのであればその期待に応じる。そして一方でしっかりと自作の複雑な曲も演奏する。アレックスが見つけたインタヴュー映像はザッパが演奏した「ルイ・ルイ」の研究家が見たことのないものだ。そこでザッパは同曲の歌詞について語っている。この曲は50年代に黒人のリチャード・ベリーが書いてシングル盤を発表したが、ほとんど売れなかった。60年代に入って白人バンドのキングスメンがカヴァーした演奏が地元で人気を博し、それに気づいた放送局の男がマネージャーとなって録音させ、そのシングル盤が爆発的にヒットした。インタヴューによればザッパはベリーと会ったことがある。またベリーのヴァージョンとキングスメンの演奏とでは歌詞に大きな違いがあり、前者はそれなりに詩情があるのに、後者ではたとえば「FILL MY BONE IN HER HAIR」など、意味不明でおかしなものになっている。この歌詞の改変をザッパは参考にして、自作曲に同曲を頻繁に引用したのだろう。
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by uuuzen | 2019-03-27 23:43 | ●新・嵐山だより(特別編)
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