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●京都NEGAPOSI(陰陽)にて、TEMPURA
状はまだまだ軽微で、自分からライヴハウスに出かけて未知のミュージシャンを探索する病には罹っていない。金森幹夫さんは筆者がとても凝り性で、何かに一旦凝ると熱中夢中になることを知っていて、そのことを昨夜も相席した27歳の精華大卒の男性に言った。



筆者は熱しやすく冷めやすい性質ではない。ひとたび熱すると、ネッスルのコーヒーは別として、ほとんどの場合冷めることがない。それほど自分が熱くなる対象には自信がある。それが冷めれば自分の目の狂いを認めることになるから冷めないというケチな思いによるこだわりではない。いつまでも冷めないのは、自分の目の正しさを自覚し続け、自分が年齢を重ねても少しも本質が変わっていないことをどこかで確認していたいからだ。それを世間では老人の頑固さと捉えるが、一方で一生添い遂げることを儀式において神の前で誓った結婚相手であっても離婚が3組に1組というから、自分の目の狂いを恥じない世の中になって来ている。それはいいように捉えれば、過ちはあっても人間は生まれ変わることが出来るという優しい考えかもしれないが、信頼や信用という概念があまりに軽くなっている。それどころか他人はみな敵であると子どもに教え込み、近所の子に声をかければ早足で逃げられる。そういう子が大人になればますますその傾向は強まり、近所づき合いや近所のよしみということがなくなるだろう。話を戻すと、筆者がライヴハウスによく足を運ぶとすれば、若者の音楽に関心を抱き、それを本にまとめたいと考えた時だ。ところが、そういう本はまず売れない。ライヴハウスでの演奏者は10年でほとんど交代し、本はすぐに内容が古くなる。そうであるからその時代の生々しい空気を表現出来るが、筆者の考えることはとっくに誰かがやっていて、雑誌その他の媒体でライヴハウスを拠点とするミュージシャンについて紹介した文章が多いだろう。それにYOUTUBEでライヴ演奏を紹介出来るから、それを視聴する方が文章を読むよりはるかにわかりやすい。だが、ネットでどんな情報でも得られるようにはなって来ているようだが、そうとも限らない。一方、ネットで調べても見つからないことは世の中に存在しないと思う人が多くなっているだろう。それはネット以外で調べることが面倒でもあるからで、スマホで調べてわからないことはすぐに忘れるという態度だ。そうなるとライヴハウスで演奏するミュージシャンはネットを強く意識し、自分たちの音楽について知りたいと思った人に情報を提供する場を設けておかねばならない。それは筆者でも考えたことで、ホームページは2006年、ブログは2005年5月に始めた。とはいえ、筆者と同世代では筆者は珍しい存在で、「風風の湯」で出会う常連客は誰ひとりネットに関心がない。そしてライヴハウスに行く経験もない。d0053294_21295868.jpg 毎日ネットを利用している筆者であるから、バンド活動をしているとなれば、その情報はネットにあって当然で、しかも探しやすいことは当然と思っているが、今日取り上げる「TEMPURA」という4人組についてはさっぱり情報がない。検索すれば「TEMPURA KIDS」というバンドばかり出て来るし、また音楽ではなく食べ物の「てんぷら」の映像が多い。これはおそらく彼らがネットに情報を載せていないためで、人に知られる努力をしているとは言えないが、後述するように、昨夜は無料のCD-Rを客に配っていた。だが、せっかくのそのCD-Rもバンド名が書かれるだけで、せめて自分たちの簡単な紹介があってしかるべきではないか。彼らは二番目に登場した。最初の「FLAT SUCKS」と同じく、ヴォーカル、ギター、ベース、ドラムスの4人で、陣取る場所も同じ、違うのはドラムスとベースが仮面を被っていたことだ。ヴォーカリストは目の周囲を赤く染め、黒のコートを着ていた。灰青色のスーツを着たベーシストは途中でそれを取り去ったが、最前列で見ていた筆者らにほとんど突き当たらんばかりの動きをするなど、とてもよく舞台上を動き回り、なかなか好感が持てた。ギタリストがメガネをかけた優しそうな西洋人で、途中で昔の消防の法被に着替えた。そう言えば途中でわずかな休憩があったかもしれない。「FLAT SUCKS」のようなハードコアのパンクではなく、ギターの演奏はもっとメロディアスだが、どの曲もとても速いことでは共通していた。ヴォーカルの声質がこういうバンドでは印象を決定づける。どういうバンドに似ているかは筆者の乏しい知識からはうまく言えないが、かなり高い声で歌い、また歌詞はほとんど聴き取れず、曲名もわからなかったので、歌詞から思想を汲み取るが出来ない。演奏が終わった彼らは客席に戻り、やがてヴォーカリストが筆者らの席にCD―Rを2枚手にしてやって来た。後で金森さんが筆者用にもう1枚をもらって来てくれたが、水染みがあるような白地のジャケットに「TEMPURA」と印刷してある。よく見ると、染みではなく、エビ天の輪郭をうすい黄色で縁取ってある。今パソコンで聴いているが、3曲入りのEPだ。1曲目は「AMY AHLERT:TO FRED SR.,WITH LOVE」とあり、曲名は「I‘M GONNASIT RIGHT DOWN AND WRITE MYSELF A LETTER」、2曲目は「AMY AHLERT」で、曲名は「MEAN TO ME」、3曲目は「CONTEMPORARY POP」、曲名は「I DON’T KNOW WHY(IJUST DO)」となっているが、「AMY AHLERT」はおそらくギタリストの名前で、彼の作曲だろう。どれも2,3分で、曲調は似ている。衣を被ったてんぷらのように、中身がほとんど見えない。 もう50回以上聴いているが、不思議なことに耳に強く残るメロディなどがない。テンポが速過ぎて、聴きながらの作業は大いにはかどるが、そのためにも聴いた気があまりしない。ライヴではこの3曲以外の曲を演奏し、またギターは凝ったメロディや音色を奏でていたが、それをネットで追体験出来ない。CD―Rの3曲は2008年で、10年は活動していることになるから、当然CDを制作していて、CD―Rはその宣伝をかねたサンプラーのつもりであろう。だが、音が大き過ぎて全体に割れていて、その録音の悪さはスタジオではなく、ライヴハウスで簡単な機材で録音したものに思う。ならばまだ本格的なCDを出していないのかもしれない。先ほどツイッターのアカウントを調べても該当するものがない。検索の仕方が足りないかもしれないが、そうだとしてもすぐに情報が見つけられないのはバンド名がよくないからだ。「エビ天」をアイコンとするのであれば、「EBI-TEMPURA」でいいではないか。むしろ絶対にそうすべきだ。その方がネットでは見つけられやすい。あるいはあえてネットで発信していないとも考えられるが、無料配布しているCD-Rに連絡先がないでは、接触のしようがない。「ネガポジ」に問い合わせればわかるだろうが、そこまでする客はいない。「TEMPURA」は外人が喜びそうな名前で、その点でもギタリストが命名したように思うが、日本で活動するのであればこの名前は効果的ではない。相席した男性によれば、「ネガポジ」で演奏するバンドはツアーで回って来る場合があるとのことだ。「TEMPURA」はその部類ではないか。ならば当分は「ネガポジ」では演奏しないはずで、客が関心を抱いても次は見逃すかもしれない。ライヴハウスで演奏するバンドが情報を発信せず、それでいて音源を無料で客に配るという努力をしていることに、筆者は大いに戸惑う。そういういわば変な活動をするバンドはネットに反旗を翻し、とにかくライヴで一期一会の体験をしてほしいと思っているのかもしれない。となれば、その出会いがあった筆者がこうして書くことは彼らに届かず、また二度とその演奏を見ることもなく、たまたま彼らの演奏に接することが出来たという思い出のみで充分ということだ。そういう出会いは人生にはむしろ多い。それに、誰もが他者と親しくなりたくはなく、出会った時だけは楽しく過ごせばいいと思っている。そう言えば演奏中に筆者のそばに20代のなかなかの美人が座った。少し話をしたが、やがて「FLAT SUCKS」のドラマーが来て彼女の隣りに座った。演奏の大音量の中、筆者はふたりに耳元で一言二言話しかけた。4組の演奏が終わった後、彼女とドラマーは帰宅のために立ち上がり、その時彼女は笑顔で筆者に挨拶をし、「じゃ、また(どこかで)」と言った。そんなてんぷらのような挙げ立ての一期一会がライヴハウスにはある。
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by uuuzen | 2019-01-17 23:59 | ●ライヴハウス瞥見記♪


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