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●ザッパ/プログレ忘年会、FUTURO CAFEにて
西大橋という大阪地下鉄の駅が、大阪北堀江にある喫茶FUTUROの最寄りだが、筆者は今日も堺筋線の長堀で降りて東に歩いた。早足で15分ほどの距離だ。



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今は「地下鉄」ではなく、東京並みに「メトロ」と呼ばねばならないが、ともかく西大橋駅を利用したことがなく、長堀鶴見緑地線は京橋から西方面しか知らない。しかもそれに乗ったのは花博が開催された頃だ。さて、今日は金森幹夫さんの呼びかけで、ザッパおよびプログレ音楽好きが集まっての忘年会がFUTUROであった。ネットで印刷した地図を持参し、また前回はさんざん道に迷ったので今回は迷子にならずに済んだが、それでも道を1本間違えて右往左往した。レコードやCDを持参するとかけてもらえるというので、1週間ほど前から何を持って行こうかと思案しながら今朝決めた。金森さんが一番乗りだったようで、すでに音楽はかかっていた。金森さん持参のザッパの7枚組CD『ROXY』だ。正午から午後5時までの長丁場だが、筆者は正午に入った。5時までが忘年会第1部、それから梅田に出て居酒屋に入ったが、来ると言っていた人が2,3人姿を見せなかった。それで第1部は7人、第2部は3人の少なさになったが、音楽情報を交換して時間の経つのを忘れた。ほかの客も2,3人いるので、音は最初は小さめであったが、客が出て行ってから大きくしてもらった。大きなスピーカーで、わが家で聴くのとは印象が違う。それをさらに強く感じたのはアナログ盤だ。筆者は昔フィレンツェで買った『ZAPPA IN NEW YORK』のイタリア盤を持参した。まともに一度も聴いておらず、また珍しい盤なのでみんなに見せたかった。その第1、2面を聴いたが、まろやかで重厚な音で、CDとは明らかに違う。特に低音がまろやかで、聴いていて疲れない。垂水在住のHさんは日本で最初にザッパの音楽に関するホームページを作った人で、筆者は昔から年賀状は交わしているが、Hさんと金森さんは20年ほど前の筆者の個展で知り合った。Hさんは武田理沙さんの神戸でのライヴにもやって来た。今日は持ち込みOKのスナック菓子の袋をいくつかと、それにザッパとマザーズの1976年の大阪でのライヴのCD-Rを持参した。それを聴きながら日本公演談義になったが、実際の様子を知るのは筆者のみで、記憶する限りのことをぽつぽつと述べた。第1部は4時間もあるとはいえ、CD1枚を全部かけると1時間ほどになるので、思うほど多くの音楽を聴くことは出来ない。ほとんどBGMなのでそれでもよく、主食は話だ。自分が聴いたことのない音楽に触れることは、持参した人の説明つきでもあって、印象深くなる。その役割を果たしたのが吹田在住のMさんだ。彼は積極的にライヴハウス通いをしていて、今月1日に筆者は京都のBlueEyesに誘われていた。だが、第1、2部の通しチケットが9000円でもあり、食指が動かなかった。
d0053294_11353805.jpg そのライヴのチラシは10月27日にレザニモヲや武田理沙さんが演奏した時に筆者は見ていた。Mさんによれば、集まった客は20名ほどで、その倍ほどであればもっと料金を下げられるが、イギリスからツアーでやって来た3人は、いくら経費を削るとしても限度がある。その3人組THE WATTSは、日本人女性のYumi Haraさんを含む。彼女は大学で音楽を教えていて、去年のザッパナーレではザッパの「マフィン・マン」を歌ったそうだ。THE WATTSはカンタベリー系の音楽を演奏し、Yumiさん以外はヘンリー・カウのメンバーであるらしい。Mさんが半ば興奮気味に語ったのは、BlueEyesでの第2部が、客参加型のライヴで、音楽を演奏しないMさんは、割り当てられた数十秒を打楽器を奏でた。それがとても快感で、音楽の演奏の楽しさに目覚めたようだ。その音楽は、全員が予め決められた時間を、どのような楽器でどのように演奏してもよく、偶然が支配しつつ、全体の枠組みが決められている。そういう音楽はジョン・ケージ的で、話は彼の音楽へと移りもしたが、そこからザッパやジョン・ゾーンの音楽へと話もつながった。特にジョン・ゾーンの「コブラ」はゲーム理論によって誰と誰がいつ演奏するかだけを決め、何をどう演奏するかは決めない音楽で、Mさんが参加した演奏と似たところがある。そのことを指摘すると、Mさんはヨーコ・オノとジョン・ゾーンが共演したアルバムがあることを教えてくれた。それは初耳で驚いた。Mさんに会わなければ何年後に知ったであろう。Mさんが持参したCDは5,6枚で、それらすべてに演奏者のサインがあって、サインつきのCDや本を集めるのが趣味でもあるようだ。そう言えば筆者も10月末にMさん所有の本やグッズにサインを求められた。Mさんは持参したCDを順に説明してくれたが、筆者が一番聴きたいのはYumiさんのCDだ。その全部は無理であったが、ザッパ的で複雑な、そしてピアノ曲を含む室内楽的な、どちらかと言えば静かな音楽であることがわかり、イギリスの陰影を感じさせた。YumiさんのCDはかなり珍しいらしく、アマゾンで買うと海賊盤が送られて来たと、これはキング・クリムゾン・ファンで大阪でロック・バーを経営しているNさんが物静かに話していた。今夜はクリムゾンのライヴがあるらしく、それに行くと言って彼は早めに店を出て行った。金森さんは往年のビッグ・ネームの現在のライヴには関心がないが、入場料が高く、また老いたメンバーの演奏に興味がそそられないからだ。それでもっぱら若い人のライヴに出かけている。昨日も行ったそうで、明日はニエリエビタのライヴに行くと口にしていた。連日大阪に出て深夜までライヴを鑑賞するのは、若い体力が必要で、金森さんが何歳になるまで今の行動力を発揮出来るかだが、人が大勢集まる場に出かけることが生きるエネルギーになっているようだ。
d0053294_11361872.jpg 途中で40代の見知らぬメガネをかけた、先のNさんとは別の男性Nさんが、店に入って来て筆者に自己紹介した。彼は20年ほど前に筆者に自分たちのバンドの音楽を録音したCD-Rを送って来たことがある。それで思い出した。東京でバンドBABY SANKESを組んで活動していたが、何年か前に大阪に赴任したと言う。バンド活動は今でもそれなりにやっていて、Nさんはギタリストだ。やがてやって来た吹田のMさんも話に加わって、先日書いたように、来年11月3日に京都のBlueEyesで計画されている日本版ザッパナーレに出演すればどうかという話になった。Mさんは、当日はレザニモヲ、武田理沙さん、それにBABY SANKESとなれば、もうこれで3組の出演となって開催出来ると、気の早いことを言う。Nさんは否定しなかったので、これから計画を練れば来年の参加は実現するだろう。レザニモヲの963さんは独自にバンドを探すはずで、そうなれば1日だけでは終わらず、2,3日のお祭りになる可能性もある。Nさんは日本版ザッパナーレの話が終わった後、店を出た。Nさんがどうして今日の集まりを知ったのか聞きそびれたが、金森さんがSNSで会合の情報を流したのだろう。さて、これは第2部の居酒屋で金森さんから聞いたが、夏場はライヴ通いをせずに、もっぱら河内音頭を聴くため、あるいは四国の日夜を徹して行なわれる珍しいお祭りを見に行くことにしていると言う。その話がとても面白く、金森さんの意外な面を見た気がした。つまり、伝統文化への関心だ。金森さんから次々と河内音頭の話を聞いていると、日本各地の独特の文化の継承の難しさや、また継承しつつ新しい何かが加わって行くことの必然にも気づき、河内音頭の多様性に目が眩む思いがする。外国人労働者を大勢日本に来させるかどうかの議論とは別に、日本人同士でもお互いの文化を守ろうとして、一種排他的になることがままあり、多様性という観点で河内音頭を俎上に載せると何冊でも本が書けそうなテーマがありそうだ。それで筆者は20年近く前に日仏会館で電子音楽の講義をしてくれた八尾在住でフランス人の若い女性ルべ・エマニュエルさんが、当時河内音頭研究に没入し、その録音をフランスのラジオ局で紹介していることを思い出し、そのことを話した。ヨーロッパでも河内音頭は社会人類学ないし文化人類学において研究対象になっていて、レヴィ=ストロースのような研究アプローチが可能なのだろう。気づくとだだっ広い店は超満員で、10時頃に店を出た。音楽談義から郷土玩具や美術の話に広がり、金森さんは新たな興味を多少抱いたようであった。また機会があれば談笑したいものだ。ザッパのファンであっても、そのほかに関心があることの話が面白い。そして3人以上集まると、話はより膨らむ。
by uuuzen | 2018-12-08 23:59 | ●ライヴハウス瞥見記♪


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