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●温泉の満印スタンプ・カード、その21
囲が今ひとつ大きくならないのはまだ外の寒さがそれほどでもないからだ。「風風の湯」の大浴場と露天風呂を隔てるガラスのことで、そこが湯気で全部曇れば筆者は右手をぶん回して大きな円相を描く。



それが出来るのは10月から3月までの半年で、もうそろそろと思いながら、今夜はほとんど曇っていなかった。だが、一昨日はうっすらと曇り、右手を湯で充分に濡らして円を描くと、湯気は少なく、また細かく、手はあまり滑らかに動かせなかった。そのため、形は崩れ、どうにか見えた程度で、すぐに消えた。ところで、一昨日も今夜も常連に出会ったのは毎日利用しているTさんと筆者と同じ年齢のMさんのふたりだけであったが、たまにはほとんど話さずにゆっくりと湯に浸かるのもよい。ここ3か月ほど姿を見ない嵯峨のOさんのことが気になって、前々回はサウナ室で常連にそのことを話すと、今年から「風風の湯」にやって来るようになった70歳少々の人は、「死んだと思った方がええで。わしは以前近所の銭湯に行ってたけれど、最近見かけないなと思った常連はみな後で死んだことがわかったわ。そんなんが3人もいたで。70近い年齢になると、いつそうなってもおかしくないで。好きな風呂に顔を出さんというのは、ほかに理由はあらへんで」と言った。Oさんは奥さんが韓国の人で、1年の3,4か月は韓国で暮らすが、最後に会った8月のお盆前は、確か9月まで韓国にいると語っていた。もう帰国していてもいいはずだが、居心地がよくて長引いているかもしれない。Oさんは「風風の湯」が好きで、それまで利用していたスーパー銭湯を利用する気になれないと言っていたので、何事もなければ顔を見せるはずだ。一方、近くのマンションに住み、「風風の湯」の常連のTさんは、8月中旬から1か月ほど手術をして入院していると言ったが、その後「風風の湯」で見かけたのは先週のことだ。つまり、予定より1か月ほど遅れた。そのことをサウナ室でTさんに言うと、予定どおり退院した後、自宅でリハビリをしていたとのことであった。今夜はTさんと湯舟で少し言葉を交わすと、TさんはMさんの姿を最近見かけないと言ったが、Mさんはちょうどサウナ室に入っていて、Tさんには見えなかった。またMさんは1時間も滞在しないので、ふたりとも毎日来ていてもお互い姿を見る時間帯はごく限られる。今日そのMさんはサウナ室でOさんの姿を最近見かけないと言った。筆者と思いは同じで、毎週見かけて挨拶したり話をしたりしていた人の姿が見えなくなると気になる。筆者は「風風の湯」の常連では最初にOさんと親しくなった。そしてOさんとMさんはお互い存在は知っていたが話をしたことがなく、サウナ室でOさんとMさんの間に筆者が座った時、OさんとMさんをお互い紹介した。
●温泉の満印スタンプ・カード、その21_d0053294_23581879.jpg
 その意味で筆者は20数人はいる常連をつなぐ役割を多少はして来たが、10人ほどは顔は知っていても話したことがない。常連の中には筆者と家内のように夫婦でやって来る人が何人かいて、筆者が親しく話す人の奥さんと筆者の家内はよく話している。つまり、夫婦同士で仲がよく、そういう関係として先のOさん夫婦がいる。Oさんの奥さんは常連客の中では家内としか話さず、家内によれば多少孤立気味だそうだが、それもあってかOさんによれば、奥さんは「風風の湯」よりも嵯峨にある有名なスーパー銭湯の方が好きらしい。最近家内が最もよく話すのは81歳のMさんの奥さんで、しゃべり過ぎて筆者との待ち合わせ時間を10分ほど遅れることがままある。また夫のMさんは筆者以上に話好きで、常連客の大半と話題を変えていつも話している。医者嫌い、薬も大嫌い、運動はせず、酒は好きといったMさんは筆者と性格がかなり似ていて、筆者は常連客の中では最も安心して話せる。ただし、風呂だけの関係で、Mさんは常連客の名前を覚えようとしない。その理由は、道で会った時、視力の悪さから知らん顔をすれば、後でどういう悪い評判が立てられるかわからないからだと言う。何となくそれはわかる。筆者は自治会長をしていた時、あるいは今もだが、近所を歩いていて顔も名前も知らない人からよく挨拶される。軽く会釈は返すが、誰かわからない。また筆者は時に数メートル先の人の顔がよく認識出来ない。それで無礼であると思われ、そのことがほかの人の口から伝わることがある。そのほかの人は、「大山さんはそんな失礼なことをする人と違いますよ」とその人に言ってくれるが、その人は挨拶しているのに筆者から無視されたという嫌な気分が抜けないらしい。その人の名前を聞いても顔がわからないので嫌われても何ともないが、自治会長をしていなければ相手にそんな嫌な思いをさせることがなかったから、狭い範囲であっても顔と名前を売ることは考えものだ。それでも自治会長をしたことで知り合った同じ自治会のIさんは、たまに道で会うと必ずIさんから筆者を見つけ、帽子を取って大声で挨拶をしてくれる。昨日もそうで、筆者は気づかなったのに、通りの向こう側から声をかけられた。Iさんは筆者より5,6歳年長と思うが、笑顔の声を聞くとしばらく気分がよい。Iさんは筆者が自治会長になった最初の会合で、いろいろと苦心している姿を目の当たりにし、古老相手に「こんな若い人に全部押しつけて殺生やないか」と大声で抗議してくれた。その時からお互い内面がわかり合える仲になったと思うが、Iさんは筆者が会長をしていた頃が懐かしいのか、また会長になってほしいと言う。もちろんその気は毛頭ない。今日満印になったカードの写真は以前にも使われたが、「風風の湯」のロゴを収めた楕円形の位置が違う。
by uuuzen | 2018-10-24 23:59 | ●新・嵐山だより(シリーズ編)
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