●「武田理沙~フランク・ザッパ・メドレー関西初演」告知、アゲイン
のように丸い形をしているので鞆の浦という名前がついたのかどうか知らないが、弓を用いて狩りをしたり戦争したりする時代ではなくなったので、鞆の形も意味も知らない人が多いだろう。



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刀に鍔をつけるのも、鞆と同じく自分の手を傷めないためだが、今でも鍔を作る職人や作家がいるのだろうか。展覧会で展示される日本刀はたいてい刀身のみで、鍔職には刀職人より食べて行くのが大変ではないか。今日は冒頭に「鞆」という字を使うことが決まっていたので、先ほどから書き出しをどうしようかと思案していたが、とにかく書き始めると後が続く。筆者なりの即興だ。さて、弓や刀を使うことは自らの手を傷つける危険性を伴なうので、手を保護する鞆も鍔も必需品だが、そうした武具だけが使い手に危険を及ぼす可能性があるかと言えば、道具は何でもそうだ。楽器はどうか。これは耳を傷めることがある。背後に大音量のスピーカーを並べるロック・ミュージシャンは、若い頃はいいとして、中年以降はその大音量が耐えられにくくなるのではないか。あるいは聴力が減退して大音量が気にならなくなるか。母が住む家を訪れると、あまりにTVの音量が大きく、母は玄関のチャイムに気づかない。それで数年前から母と話す時、筆者は手元にある新聞や雑誌などを筒状にして、それをメガフォン代わりに母の耳元につけて話す。先日はそれを入院中のデイ・ルームでもやったが、家内はほかの患者の手前、みっともないのでやめておいた方がいいと言ったが、その即席メガフォンを使うと母は筆者のささやき声もよく理解し、話が進む。ところで、筆者は去年右目に異常を来して眼科医に駆け込んだところ、年齢相応の劣化と言われ、妙に納得した。物でも人間の器官でも長年使っていると劣化する。絵や文章を書く筆者は目が命と言ってよいが、音楽家はまず耳だ。だが、聴力を失ってもベートーヴェンのように作曲出来る。先日大阪に住むKさんと久しぶりにメールを交わし、今月26日の武田理沙さんのライヴに来ればどうかと訊いたところ、Kさんは聴力を悪くして、大きな音に晒されることを控えていると言う。電気音は駄目かと言えばそうではない。アコースティックな音でもたとえばグランド・ピアノであれば叩き方によってロック音楽顔負けの大音量が出るから、楽器全般の大きな音を避けたいということだ。それは筆者の右目と同じく加齢に伴う劣化のようで、聞こえにくくなるのではなく、大きな音に過敏になって神経に障るのだろう。音楽家がそれでは大変だが、道具、楽器を使って生きている人は誰しも何らかの身体的危険に晒され、命を削って生きているということだ。もちろん誰しも命を削っているが、手と視力や聴力を基本にする画家や音楽家は、視力や聴力がうまく機能する間だけの人生と言える。
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 ちょうど2週間後の夜に武田理沙さんのライヴを鑑賞する。今日はその後に届けられたライヴのチラシと、3年前にヤマハから出版された筆者の著作を宣伝するチラシの画像を紹介する。後者は特別にヤマハに作っていただいた。表側は本と同じデザインだが、裏面は細かい文字がびっしりと埋まる。どちらのチラシも記念に現物を1枚はほしいが、ライヴの当日にもらえるだろうか。筆者は26日だけではなく、武田さんが演奏する全部を見てよいことになっているが、初日の25日に行くかどうか決めかねている。その日、武田さんは梅田のディスクユニオンというレコード店で演奏するが、会っておいた方がいいのかどうか。筆者はよく話す方なので、その日に武田さんとあれこれ話すと、緊張感が減って翌日の対談に新鮮味がなくなるのではないかとの懸念がある。何を話すかは司会の金森さん任せのところがあるが、筆者の関心事よりも客のそれに沿うべきとして、筆者にはそれがわからない。客からの質問に応じるだけでいいかとなると、それは無責任であろう。そこで何よりもまず、武田さんの演奏の本質を前提に話を進めるべきで、それには彼女のCDを何度も聴き、YOUTUBEの演奏も見ることが肝心だ。とはいえ、それも感じることが多々あって話がまとまらない気もしている。ひとつ言えることは、とてもエネルギッシュな演奏で、家内もYOUTUBEでの演奏する様子を見て、激しく動かされる腕と指による大音量に驚いている。もっとも、それはたとえばベートーヴェンのピアノ曲でも同じで、クラシック音楽すなわち繊細で小さな音という思いは全く誤りだ。エネルギッシュであるのは若さからでもあるが、一方で女性らしくないと言えば、古い時代の偏見に凝り固まった人間と思われる。そこで言い換えれば、日本ではいつの間にか女性の方が男より元気になって来たことだ。若い世代では特にそれが顕著ではないか。武田さんの演奏する姿はそういう現代の日本を顕著に示しているように感じる。これはここでライヴ予告の続編として書くための心境の吐露だが、エネルギッシュとは多くのものが詰まっていると言い換えてよく、彼女の演奏は何度も反芻して聴く必要がある。またそれほどに緻密に造られている。つまり、情報が多く、その向こうに彼女の本質があるが、それを把握して楽しむには、今を生きているという意味での誰でも持ち合わせているエネルギーが反応し、対話し、そして面白がる必要がある。そう考えると、いくらでも対談出来る気がするし、実際そうだろうが、ライヴでの対談時間は限られている。しかも筆者と武田さんが好きに話をしていいというのではなく、武田さんの思い、特にザッパの音楽へのそれを最低限は明らかにしていただかねばならない。最後に書いておくと、京都、神戸のライヴにも筆者は出かける。
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 即興、即席で書くのはいいが、前述のように何でも老化することが当てはまり、最後に話が落ちとしてまとまらない。一方ではそれはそれで古典的な形式の打破で、自分にとっての新しい表現、つまり自分に甘く考えてそのままにして来ているのがここ数年のことだ。ああすればよかった、こうすればよかったと思い返しながらそのままに放置するのは、後で修正すると当初の即興の持ち味である潔さ、勢いがなくなると思うからだ。今回の投稿は丸1日経って書こうとしていた落ちを思い出した。そこで以下に書き加えておくが、大した内容ではない。さて、金森さんから最初に書き込みがあって筆者は武田さんのザッパ曲演奏のことを初めて知ったが、ザッパ関連の情報はかなり昔からアメリカ在住のザッパ・ファンの大西さんという建築家に頼っている状態で、彼から1週間程度ごとにまとめて数件の新情報がメールで伝えられる。それをこのブログで順次報告しているが、大西さんは武田さんのザッパ曲演奏については知らなかったのだろう。検索してもYOUTUBEでの演奏が表示されなかったからかもしれない。それはともかく、早速アマゾンでCDを注文して聴き始めたが、筆者はまだ暖かい3階に部屋に戻っておらず、毎日涼しい1階で過ごしている。どちらにもステレオがあるが、3階の高級な方はCDプレーヤーの調子が半年ほど前から悪く、CDを聴くにはパソコンか1階のステレオに頼るしかない。そして1階のアンプで武田さんのCDをかけると、えらく音が大きい。轟音と呼ぶにふさわしいほどで、おかしいなと思いつつも、昔ジョン・レノンとプラスティック・オノ・バンドのシングル盤に、「PLAY LOUD」という表記があったことを思い出し、武田さんのCDも音量を大きくして聴いてほしいため、通常のCDより大きな音で録音されているのかと思った。そうではないことに気づいたのは2,3日後だ。アンプの音量コントロールのつまみが劣化し、いつも聴いていた、時計の短針で言えば9時か10時を指す音量が、最低の7時まで絞っても9時のままの音が出ることがわかった。つまり、深夜では使えなくなった。そのような劣化を自然なこととして放っておいてもいいのかどうか。扇風機の発火事故のように、他の部品も劣化していずれ火を噴くこともあり得る。電気製品だけが燃えるのはいいとして、家が焼け、体もついでにお陀仏になってしまうと世間を騒がせる。先に武田さんの演奏がエネルギッシュと書いたのは、彼女のCDを大音量でしか聴いていないことによる。そして、大阪のKさんが大きな音に過敏であることを金森さんに伝えると、耳栓が売られているとのことだ。それは弓の鞆、刀の鍔と同じで、ライヴ演奏は耳だけではなく、体で聴くものであることを今さらに思った。最後に書いておくと、京都、神戸のライヴにも筆者は出かける。
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by uuuzen | 2018-10-12 23:55 | ●新・嵐山だより(特別編)


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