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●切り株の履歴書、番外その5
を後頭部にくくりつけてメッカを巡礼している信者の映像を先日TVで見た。ビニール製の小さな傘で、摂氏40数度の気温は多少は涼しく感じられるだろうか。



●切り株の履歴書、番外その5_d0053294_22395643.jpgもちろん大きな普通な日傘を差している人もあって、炎天下ではサングラスとともに必需品だ。筆者はだいたい帽子を被って外出するのでまだ自分用の日傘は持っていないが、来年も酷暑となれば考えるつもりでいる。そう言えば今年は小さな扇風機を顔に当てながら歩いている若い女性を何人も見た。同じものは30年ほど前にも流行ったことがあり、わが家にもあった。ほとんど気休めだが、気休めになればいいほどの暑い夏であった。それがまだ数日は続きそうだが、今日は午後6時少し過ぎに渡月橋界隈にひとりで外出し、帽子もサングラスも必要なかった。帽子は白髪隠しが半分は目的だが、それを隠しても年齢はわかるもので、また最近はあまり身なりにもかまわなくなって来ている。外出したのは昨日の午後5時に筆者ひとりで嵯峨のスーパー2軒に自転車で買い物に行った際、気になっているものがあったのにカメラを持参するのを忘れたからだ。つまり、今日は出かけ直したのだが、3つのものを撮影し、ブログ3回分のネタを得た。そのうちのひとつを今日は投稿する。前回同じ場所を撮影したものは5月10日に投稿している。3か月以上も経ってのことで、その間すっかり忘れていたかと言えば、半分はそうだ。もう半分は猛暑のため、また仕事が忙しかったこともあってほとんど外出しなかったからだ。昨日の買い物の際に思い出しながら、切り株の前を通らず、また自転車を道路の向かい側に停めて切り株まで歩くこともしなかった。カメラを持っていないので、変化があっても撮影出来なかったからだが、今日の夕方は暑さが少しはましに感じたこともあって、歩いて出かける気になった。夏の間に植物は大いに生い茂り、今日の最初の写真からわかるように、上流側はほとんど人形が見えなくなっている。それでいつもとは角度を変えて撮影した。黄色の矢印は以前と同じ人形があることを示す。青は新出で、女性の落とし物だろう。手に取って見なかったので何であるかはわからない。右下の桃色は花だ。2枚目の写真は5月10日と比べると黄色の矢印にあったNHKの子ども向け番組のキャラクターの「はにまる」がない。草をかき分けて探したがなかった。強力な接着剤の効き目が二度の台風の風に抵抗出来なかったのだろう。残り4つは同じままのようだが、写真を比較すると左から2番目の人形は色がかなり褪せている。炎天下に晒されれば当然だ。となれば残りの人形もいつまでそのままかと気になる。人形に見合うミニ傘があれば接着剤でくっつけてやりたいが、そういうものは見かけたことがない。閉じたり開いたりする小さな傘は作りにくいからだろう。また全部の人形をまとめて覆う傘では目立って仕方がない。知る人ぞ知る存在でいい。
●切り株の履歴書、番外その5_d0053294_22405648.jpg
 渡月橋の近くのベンチで同じ自治会の住民が休んでいた。Fさんの隣りの老夫婦で、旦那さんとは話をしたことはないが、昨日Fさんから足腰が悪くなっていると聞いたばかりだ。80代半ばか、そばを通り過ぎる時に目が合い、確かにそういう感じがした。目が合った途端、その人は筆者をじっと見つめたが、筆者が会長をしていた時に会った記憶はないので、筆者のことは知らないだろう。一方、奥さんとはほんのわずかだが話をしたことがあるが、旦那さんの傍らで同じ世代の女性を立ち話をしていた。その相手の女性はFさんから聞いて知ったが、「風風の湯」でよく出会う81歳のMさんの奥さんで、やはり筆者はわずかに話をしたことがある。ふたりの女性が親しくなったのは犬を介してのことだ。Fさんの隣りに住む老夫婦は仔馬ほどの大きさの黒い犬を飼っている。その犬を散歩させるために広々とした嵐山公園に毎日同じ時刻に出かけているようで、あまりに珍しい大型犬でもあって、犬好きは近寄って行く。Mさん夫婦も犬が大好きで、現在住むマンションは「風風の湯」が出来た5年前に購入しながら、犬を飼えない決まりから2年ほど大阪から転居せずにいた。その犬好きの性質ゆえに、Mさんの奥さんはFさんの隣家の老夫婦と親しくなったようだ。筆者は犬好きではないし、またMさんの奥さんの顔をよく覚えているほどでもないので、3人と大型犬が休憩している傍らを歩きながら、止まらなかった。今日の写真を撮影した後、嵐山公園に戻るとまだ同じベンチで3人はいた。川沿いなので多少は涼しい風が吹く。中ノ島橋をわたってすぐ、つまり「風風の湯」の玄関の手前で背後から声をかけられた。「風風の湯に行かれるのですか?」 振り返るとそこに勤務するアルバイトの女学生で、おそらく嵐電の嵐山駅から歩いて来たのだろう、汗をかいていることがわかった。筆者は歩きながら答えた。「いいえ、散歩です。風風の湯には金曜日に行きます」「どうもありがとうございます」といった他愛ない会話をしながら歩を進めたが、「風風の湯」からひとりの見覚えのある高齢の女性が出て来た。たぶんHさんだが、挨拶しようと思っていると、そのまま向こうの自転車置き場に行き、それに乗ったようであった。Hさんが自転車に乗る姿を見かけたことはなく、またHさんはたいていもう少し遅い時間に「風風の湯」を出る。体格や髪型、服装がとてもよく似ていたし、5メートル離れたところからでは見間違うはずはないと思うが、高齢になると誰しも似た雰囲気になるのかもしれない。FさんやMさん、Hさん、みな筆者より8歳から15歳は年長で、筆者もすっかり高齢者となった。白髪を帽子で隠し、夏の昼間の外出には日傘を差せば、少しは劣化は遅くなるのではないか。
by uuuzen | 2018-08-29 22:41 | ●新・嵐山だより(シリーズ編)
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