●「武田理沙~フランク・ザッパ・メドレー関西初演」 武田さんと筆者が10月26日、大阪の神山町のALWAYSにて対談します。
●『WHO THE F*@% IS FRANK ZAPPA ?』アレックスのメール72
和が骨董品のように思われ、扱われることにドキリとしたものだが、来年から年号がまた変わるからには、昭和が遠い昔であることに素直に納得もする。



昭和生まれの筆者が少年の頃、明治生まれの高齢者は、言葉も顔つきもいささか違う別世界の人のように感じられた。となれば、もう5,6年もすると昭和人は同じように若者からエイリアンのように思われるはずで、筆者は少しでも貴重な骨董品になりたいとぼんやりと考えるが、次の年号生まれの者たちが昭和人をどう思うかとなれば、昭和人が明治人を見つめた時とはまた違うだろう。明治人はそれなりに風格があったが昭和人はさっぱりで、骨董品どころかただのガラクタ、あるいはゴミと思われることが多いのではないか。だが、次の年号生まれの者も6、70年経てばその時の若者からゴミ扱いされることがあるはずで、どの時代に生まれても新しい世代からそれなりに否定され、また肯定もされる。昭和生まれの筆者が昭和生まれの音楽を愛好するのは自然なことだと思うが、今の50代のおじさんが10代のアイドルのファンであることはさほど珍しいことではなさそうで、その人たちから見れば筆者の音楽趣味は骨董の世界に属する。新しいものは何でも歓迎される理由があり、旧いものは否定される理由を抱えているから、昭和生まれの音楽は今後ますます生き残りの競争に晒され、多くは忘れ去られて行く。たとえばザッパの音楽も次の年号生まれの者がどれほど聴くかとなれば、自然な流れで言えば今より減少するはずだが、未来は今とつながっている。現在の他者との接点がすぐ次の瞬間のその広がりに関与するということがネット社会になって加速化し、今を記憶、記録しておくことで未来の形が多少は変わる。たとえばザッパに関するドキュメンタリー映画を製作中のアレックス・ウィンターもそう考えているだろう。ザッパが長年ため込んだ録音テープや映像フィルムをすべて掘り起こし、その保管作業を通じて見出す新たなことは、未来のザッパ研究に大きな影響を及ぼし、次の年号生まれの者から必ず批判が出るはずだが、それは先立つアレックスの仕事があってのことだ。その批判は新たな見方の創造で、またそれなりに他者に納得される必要があるが、ネットに溢れる数行の猿意見はそれに含まれないのは言うまでもない。ともかく、アレックスが整理し、網羅するザッパの遺産の音源と映像はアレックスのザッパに対する考えとは別に、将来のザッパの音楽を好み、研究しようとする人たちの基礎資料となるから、その膨大な辞書の編纂作業のような行為に関しては誰も今後及ぶことがないが、アレックスはザッパ・ファンでありながら年齢が上のファンほどにはザッパについて深い知識はなく、アレックスが整備する基礎資料を使ってのザッパ研究は次の年号が始まって以降に新たな段階を迎える。
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 今朝アレックスから40日ぶりにメールが届いていた。1000時間もの未発表映像を元にした相変わらずのドキュメンタリー映画製作の進展が、まだ初期段階であることの報告のほか、発掘した16ミリ・フィルムを6コマほどずつ切り刻んだものをプレパラートのようなものに挟み込む作業を撮影した写真が2枚載せられている。それはアレックスのキックスターターを使っての今回の企画に賛同した支援者に対するお礼の品だが、これは筆者のように300ドルやそれ以下の支援者は送ってもらえないものと思う。300ドル支援者についてはすでに品物はすべて送付され、残っているのはアレックスが製作中のドキュメンタリー映画に支援者として名前が出ることのみだ。すべてフィルムはデジタル化されたので、フィルムを支援者に分け与えても今後のザッパ研究には支障がないと判断されたのだろうが、アニメのセル画であればまだ額縁に入れて鑑賞することが出来ても6コマ程度ではそれも難しく、また映写して見ることもほとんど出来ず、もらってもさほど嬉しいものではない。とはいえ、ゴミとして処分するのは忍びなく、またそのまま保管し続ける場所も限られ、保管出来ても劣化が進み、ならばファンにプレゼントしようということにしたのが実情だろう。2枚の写真はアレックスが雇った人物か、アレックスの映画製作の場所は支援者への発送場所を兼ねていて、ザッパが自宅にスタジオをかまえていたのと同じように、そこそこ広い部屋がひとつあれば充分ということか。今回のメールの題名は「CILIZATION PHAZE Ⅳ」と題され、そのこととアレックスの文章がどう関係するのかと読み進むと、最後の段落で支援者限定の1分ほどの短いYOUTUBE映像が2本紹介されている。昭和の終わりに近い1985年8月30日にザッパの自宅スタジオで撮影されたもので、ザッパがシンクアヴィアのキーボードを操作して、自分の声をサンプリングした音を即興でメロディ化している。それはたとえば『検閲の母に出会う』収録の「ポルノ戦争」などに使われたような、ザッパ・ファンには馴染みの音だが、アルバムで聴くシンクラヴィア曲の無機質性に対してザッパがキーボードでメロディを即興で奏でる様子はとても人間味があって、この映像を見た後にシンクラヴィア曲を聴き直すとまた新たな体温のようなものが感じられる気がする。つまり、ザッパはコンピュータ楽器による作品においてもジャズと同じ即興性を盛り込んだのであって、そこからアルバム『ジャズ・フロム・ヘル』の題名に納得も出来る。アレックスによればシンクラヴィア音源も膨大に遺されていたとのことで、アルバムに収められた完成ヴァージョンに至る骨董的なスケッチ風の断片が、今後はまとめて何度か発表されるのではないか。
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by uuuzen | 2018-08-24 13:57 | ●新・嵐山だより(特別編)


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