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●ぺんぺん草の災難
理が必要な箇所が出来たのか、たぶん先日の地震と思うが、近所の家が昨日から工事の音を響きわたらせている。これで強い余震ないし本震があればまた業者を呼ばねばならなくなりそうで、しばらくはそのままでもいい気がする。



だが、梅雨明けしておらず、雨漏りが心配なのだろう。10日前の投稿に書いたが、今日はまた歴彩館に調べものとコピーの続きをしに出かけた。前者については、受付に並ぶ男女3人のうち、中央の40代の男性に頼んだ。だいたい受付には4,5人がいて、日によって交代するが、今日筆者が頼んだ人は初めて見かけた。話すと相手の口臭がひどく、筆者は顔を背けた。それでも漂って来るので、すぐに数メートル離れた調べもの専用のテーブルに着いた。口臭で嫌な予感がした。案の定、その男性は奥に引っ込んだまま、頼んだ2冊はなかなか出て来ない。15分ほど経って1冊を持って来たが、それはよく似た題名の別の本であった。そういうことは初めてだ。プロの司書が少々情けない。その男性は筆者が頼んだもう1冊を探しに奥に戻ったので、別の男性に違う本であることを言うと、物腰の低い対応で、その人もまた奥に消えて、5分ほどで重さ10キロはある分厚くて大きい本を台車に載せて運んで来てくれた。その豪華本をともかく先に調べていると、先ほどの男性は受付に戻って来て落ち着かない顔つきで立っていた。すると、そこに筆者が頼んだもう1冊を手にした若い女性がやって来て、その男性に小声で話しかけた。それは『どこを探していたのですか? これでしょう?』といった感じであった。つまりその男性は、1冊は別の本、もう1冊は探せなかった。20分近く要してそれでは図書館勤務は少々具合が悪いのではないか。クーラーの効いた、静かで大きな部屋の片隅に座っているだけで給料がもらえるのはいい身分だ。筆者は交通費と自分の時間を使って調べものをするために訪れているが、それは個人の勝手でいいとして、筆者の注文に即座に応じられず、結局3人がかりで20分も要したとなると、その人件費を使った筆者は自分の調べものが何かとても重要で、気が引き締まる思いがした。そうであるからには、受付には本を的確に探す司書を置くべきと思うが、いろいろ事情があるのだろう。ともかく、その男性の顔と口臭は覚えたので、次からは頼まない。調べものをしながら、時々数メートル離れた受付をちらちら見ると、70代の男性がその口臭男性に話しかけ始めた。よく聴き取れなかったが、奈良時代の京都のことを調べているようで、専門家でないことは的外れな質問からわかった。そして口臭男性はその高齢の男性相手にそれなりにうまく相槌を打ちながら、半ば呆れ果てている様子がよくわかり、筆者は内心爆笑していた。つまり、あたりまえのことだが、口臭男性も役立っている。
●ぺんぺん草の災難_d0053294_00575265.jpg 10日前に時間切れで出来なかったコピーは今回は全部やり終えた。まだ4時頃で、久しぶりに母の家に行った。バスを待つより歩く方が早く、歩いて15分ほどだ。府立大学前のバス停のある交差点で信号を待とうとすると、背後の歩道際の空き地にぺんぺん草がわずかに生えていた。信号が青になるまでの間、3本引き抜いた。どれもすっと抜け、根がついていた。それを束ねて左手で握りしめながら歩き、鴨川をわたって加茂街道の信号のある場所に来た時、また見かけた。今度は少々茶色に変化し、根はやや太かったので、より力を込めて引いた。長さはどれも30数センチで、かわいい小さな実が出来ている。それはあまり三味線の撥の形をしているようには見えない。持ち帰って写真を撮り、今日のブログの予定を変更して投稿しようと思った。昨日ぺんぺん草について書き、今日はたまたまその実物を見つけたのであるから、縁がある。ぺんぺん草が筆者にささやいたも同然で、ならば引き抜いて写真を撮った後はゴミ箱に入れてはならない。明日は庭の片隅に植えるつもりでいるが、ぺんぺん草をわざわざ植える人がいるだろうか。どうでもよい雑草で、また雑草であるから嫌われるだが、嫌われる理由はしぶとく繁茂し、始末に困るからだろう。だが、今日筆者が最初に見かけた場所は、多くの背の高い雑草が威容を誇り、ぺんぺん草は申し訳なさそうにわずかであった。もう1か所は筆者が引き抜いたぺんぺん草のみが孤立して生え、ぎりぎりの環境であることがわかった。母の家に着くと、前庭の植木鉢にそのぺんぺん草を横たえ、そして家の中に入った。母は奥の洗濯機のある、また空が見える板張りのとても小さな一画で黒いレース編のようなものをほどいて糸にしていた。母が筆者に言うことはいつも同じで、「どこかへ行って来たついでか」と訊く。ほとんどいつもそうなので、そうだと言うしかないが、それを言ってしまえばもうほとんど話題はない。それで一瞬迷ったが、家内が一緒に来ていないこともあり、家内の近況を伝えることにした。母は耳が遠く、いつものように筆者は新聞紙をつかんでそれを長いメガフォン状に巻き、それを母の耳元に接近させて話し始めた。そうすると母はよく聞こえ、さらに笑顔になる。家内はここ10日でひどい湿疹が顔中に出来て、先週の木曜日に大きな病院の皮膚科でふたりの先生に診てもらい、今週の木曜日に本格的に診察を受け始める。そのことを母に言った。医者はこれまで見たことのないほどに家内の顔が異様な状態になっていることに息を飲み、筆者も家内の顔をまともに見られないほどだが、もちろんそのひどい状態を一番心配しているのは家内だ。また痛みがあるので夜は寝つけず、今後元の顔が戻るのかどうか不安がっているが、医者に任せるしかない。
●ぺんぺん草の災難_d0053294_00582603.jpg
 筆者も家内も、それに医者も原因がまだわからない。家内はその顔のために外出出来ず、買い物は筆者がするが、幸い声は今までのままで、電話で従姉と話すと、以前と何ら変わらない元気さが伝わっている。そういうことを母に伝えると、「あんなに小柄で優しくてかわいいのに、何でそんな病気になったんや。あんた、どれだけお金がかかっても、またどれだけ長くかかっても元通りの顔に治してやらなあかんで。ああ、それにしても何でやろう。何が原因やろう。あんた大事にしたらなあかんで」といったことを、涙を流しながら何度も繰り返す。認知症がかなり進んでいる母だが、今日の母は昔と同じで、はっきりと家内のことを覚えている。そのことに筆者は母の認知症は深刻な状態ではないことに安心した。母がしくしくと子どものように声を出して泣く様子を何年かぶりに見たが、家内の顔のことを言わなければよかったと後悔しつつも、母が家内のことを思い出すことはいいと思った。だが、明日になればもう母は家内の顔のことは忘れているかもしれない。またその方がいい。心配はなるべく溜め込まないことに限る。そういう心配事すなわちストレスが体によくなく、家内の顔の変調もそれに多少は起因するだろう。以前に書いたが、顔のみがひどい吹き出物が出来て膿も絶えないので、これまで顔につけて来た薬や化粧品などが原因のはずで、それらの相互の影響関係を調べることで治療方法を探るしかない。またそのためには顔の皮膚の組織を麻酔をかけてメスで切り取る手術が必要だが、正常な皮膚がないほどにひどい状態なので、それはまだ先のことだ。ところで、今日摘んで来たぺんぺん草は家内に見せずに3階に持って上がった。そんな雑草を裏庭の片隅に植えると言うと、家内はまた反対する。筆者は家内の嫌がることばかりをしている。隣家を含めてどの部屋にも本や筆者好みの人形などがあって、家内がくつろぐ場所がない。だが、家内も物を溜め込むこむ性格だ。たまに半狂乱になって物を捨てるが、捨てても気にならないものは確かに多い。断捨離はいいかもしれないが、ぺんぺん草も生えないような何もない状態はやはりさびしい。かといって本物のぺんぺん草をわざわざ引き抜いて来て庭に植える酔狂な人はいないだろう。ぺんぺん草は抜かれた瞬間に悲鳴を上げたであろうし、その災難を想像すると、ゴミ箱に捨てるのはかわいそうではないか。庭に植えて来年芽が出なければそれはそれで仕方がない。家内は自分の顔の変化をこれまでに経験したことのない災難と思っているが、引き抜かれたぺんぺん草が別の場所に移植されるのは禍転じての福で、家内の顔が元に戻ると以前とは違う体質になったことになるかもしれない。木曜日は一緒に病院に行って今後の治療について訊ねる。ぺんぺん。
by uuuzen | 2018-06-26 23:59 | ●新・嵐山だより
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