●『LUMPY GRAVY PRIMORDIAL』その1
山した父子が子どもの日に行方不明になって10日経つ。体温を感知するカメラやドローンなど、便利な世の中になっているのに、捜索は難航している。



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沢の水を飲んでじっとしていれば2週間は生きられるのではないか。道に迷って焦り、本来のルートからかなり外れてしまっているのかもしれない。それはともかく、今日イギリスからザッパのアルバム『ランピィ・グレイヴィ・プリモーディアル』が届いた。5日の夜に注文し、10日間で届いた。ザッパの新譜は母の日かハロウィーンということがだいたいの決まりで、筆者は母の日頃に入手出来たので却ってよかった。今月1日に注文したCDがアメリカからまだ届かないので、今回は予想外に速かった。今日は本も届くかと思ったが、これは明日か明後日か。心待ちするのは何となく気分がよい。注文時は送料込みで3000円弱であったのが、レートの変動で2800円より少し安い請求金額になっていた。『裏庭の新緑と雀』に書いたように京都四条烏丸の十字屋では税抜きで4500円であったから、外国から買う方がかなり安い。これなら年2回の『レコード・ストア・デイ』は店頭で買わずにネットの方がいいかもしれない。アメリカの大西さんは20ドルで買ったというから、日本の市場価格はその倍だ。レコード店によって価格が違うのかどうか知らないが、買う方にすれば少しでも安い方がよい。届いてすぐに3階で写真を撮ったものの、聴く暇がなかった。それで音の感想は明日書くとして、今日は雑感とする。まず、5000部限定で数字が刻印されているとネットにあった。筆者が入手したものはその限定番号がない。そういうものもあるとネットには書いてあったので不思議ではないが、発売が去年の秋から半年遅れたので、レコード店に予約が予想外に多く、5000部以外にも作ったのだろう。つまり、限定番号のあるものは去年秋までに出来ていたもので、番号なしはその後の追加プレスという想像だ。5000部と謳っていても、たくさん売れるに越したことはない。発売が半年遅れた理由は明らかにされなかったが、じらしたお陰でたくさん売れたのだろう。欧米はレコードの静かなブームがあって、CDは売れないがレコードは売れると聞いたことがある。日本の若者もレコードを珍しがり、『レコード・ストア・デイ』の客はレコードをあまり知らない世代が中心ではないだろうか。数日前、アマゾンでザッパの新譜としてLPの『バーンとト・ウィーニー・サンドウィッチ』の予約受付が始まった。さすがそれは買うつもりはないが、オリジナルのLPを持っていない若いファンは喜ぶだろう。中古で買ってもいいが、音が多少擦り切れている。また筆者のような古いファンでもその新譜がオリジナルとは別のマスタリングによると聞かされると、音の違いはどうかと気になるので、3000円程度であれば買うだろう。とはいえ、ザッパの作品だけでも場所をかなり必要とし、整理に困る。そう言えばちょうど1年前に大阪の展覧会に持参した薄い図録がその後行方不明で、先日は2日ほど半狂乱になって探したが出て来ない。すぐに探せないのであれば、所有している意味がない。にもかかわらず、筆者は最近はもっぱら外国から本を買っていて、減る見通しがない。
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 『ランピィ・グレイヴィ・プリモーディアル』はザッパがジャケットの見開きの表と裏の写真、内部の曲目表示や演奏者の写真などをデザインした。録音される音も含めて視覚要素もとなると、ザッパが『LUMPY GRAVY』を最も好きなアルバムと言ったことは理解出来る。だが、この場合のアルバムは今回の『プリモーダル』という題名を付して発売された、当時キャピトル・レコードから未発表に終わった作品か、それともそのテープを元にヴァーヴから発売された『ランピィ・グレイヴィ』のどちらかと言えば、当時は後者しか世に出なかったので、当然後者となる。ただし、後者はケチがついて仕方なしに再編集した作品と言ってよいから、ザッパは誰にも意見されずに思う存分作った『プリモーダル』の方を純粋という面では気に入っていたのではないか。初期のザッパはどこかふて腐れた印象が強い。それは自由に作品を作りたいのに、レコード会社がそれを阻害することに見舞われていたからだろう。その最たるものが『ランピィ・グレイヴィ』で、いちゃもんがついたならば徹底して新たな作品に作り変えるという奮起によって、『プリモーダル』に漂う一種素朴な日曜日の午後の空気が支配するコラージュの味わいがさらに再コラージュされて超複雑な作品として世に出た。それはロックではないので、ザッパのアルバムでは最も売れ行きの悪い「際物」として、1980年代半ば頃まで中古でもほとんど入手出来なかった。筆者は復刻盤のLPを82年頃に買ったが、それによってようやくザッパの全アルバムを聴くことが出来たにもかかわらず、正直な話、戸惑いが大きかった。ザッパの音楽全体が際物的な味わいを売りにしたところがある中で、その最右翼と言ってよく、ザッパの考えに着いて行けるかどうかの試金石的作品となっている。そして、そのザッパの思考と嗜好、志向、試行の跡をたどるには、『プリモーダル』は欠かせない鍵となっている。つまり、LPの『ランピィ・グレイヴィ』と『プリモーダル』をセットにして、後者が前者にどのように切り刻まれて再構成されたかを吟味すべきだ。どちらもLPとして入手すべきであるのは、ジャケットがザッパのデザインである『プリモーダル』が、カル・シェンケルという専属デザイナーを得て、どのように『ランピィ・グレイヴィ』のジャケットとして改変されたかの跡をたどる必要があるからだ。そこで気になるのは、『プリモーダル』のカタログ番号だ。トレード・マークのザッパ髭と吹き出し内の数字がどうなっているかと期待したが、番号はなく、髭のみとなっている。それは例外的作品との扱いで、海賊盤的だが、『ランピィ・グレイヴィ』についている「3」を基準に「3a」や「3+」とすると、「3」の次という意味になって、『プリモーダル』という表現とは矛盾する。そこで、「3o」つまり「3のオリジナル」としてもよかったのではないかと考えるが、明確な道筋が見えず、迷路に入ってしまう。
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by uuuzen | 2018-05-15 23:59 | ●新・嵐山だより(特別編)


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