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●神社の造形―向日神社、その4
性的と言えばどの神社でもそう言えるし、また家内が思うようにどの神社も同じような雰囲気がある。そこに日本の大きな特徴がある気がする。わずかな差を持ちつつ、全体として見ればみな同じだ。



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これをどんぐりの背比べと言ってよいが、飛び切り変わった神社を造ろうと思えば新興宗教として可能だ。もうそんな神社があるかもしれない。学校法人も宗教法人も税金の優遇があって、金儲けに強い関心を抱く者が新たに設置しようとする。胡散臭い点で学校と宗教施設が同じでは、日本はもう内部の腐敗度が激しいと言える。少子化に伴なって学校は少なくなって行くからいいが、宗教施設はそうではない。何百年以上前からある神社はいいとして、少子化とは逆行して神社の名を語る新興宗教が増えているのではないか。それだけ拝金主義万歳の世の中になっている。さて、今日は正式に向日神社に含まれるのかそうでないのかわからないが、向日神社のホームページによれば境内の西端に位置する増井神社の写真を載せる。向日神社に出かける前夜、ヤフーの地図を調べてこの神社が向日神社の西にあることを知った。それで本殿裏手の「鶏冠木の苑」の西端で今日の最初の写真の鳥居を見かけた。これは増井神社のものだ。それを潜るとすぐに下に向かう石段が見える。「鶏冠木の苑」では筆者ひとりであったが、その石段を下がっていく途中で変な輩に遭遇するのは嫌だなと思いながら、行き着くところまで行ってみた。200段はなかったと思うが、1段が30センチほどの高さがあって、大股で歩かねばならない。下って行く途中で気になったのは、右手の崖がところどころ木の根が丸見えになっていることだ。大雨の後ではそれが崩れることが多い気がした。おそらく昔は人がひとりぎりぎり往来出来るほどの狭さであったと思う。また、石段の左手は鉄の柵があって、その向こうは急な崖だ。つまり、向日神社の境内は、東側はとてもなだらかな参道でその勾配は阪急の東向日駅西側まで続いているのに対して、西側はほとんど断崖絶壁になっている。これがどうも不思議だ。そのような小山はきわめて珍しいのではないか。本来は「鶏冠木の苑」の西側もなだらかな勾配であったと想像する。となると、石段はそう古いものではなく、崖を削った際に設置したものかもしれない。今日の3枚目の写真は増井神社で、写真からはわからないが、府道際ぎりぎりにある。これはどう考えてもおかしい。そんな場所に神社を普通は造らない。3枚目の写真の左手すなわち西に境内が広がっていたはずで、府道を新たに通す際に境内を削り、またその時に「鶏冠木の苑」の西側が断崖同然になったに違いない。そのことはグーグルのストリート・ヴューでこの府道を見てもわかる。府道の西側に家が建て込むが、それらの屋根は道路より低い。「鶏冠木の苑」の西側の坂を削って道路を造ったのだ。
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 そのことと向日山の北部分、元稲荷古墳のすぐ西に5,6階建ての団地が林立することと考え合わせると、向日山はかなり削られたことになる。その土砂をどうしたのかと言えば、名神高速道路を造る際に利用したとある人のホームページにあった。開発の影響を大きく受けた向日山だが、古墳や歴史のある向日神社に手をつけることは出来ない。それが向日山にとって幸いであった。東の参道やその周辺は昔の面影を残すが、西の「鶏冠木の苑」の西側はいわば向日神社の裏側で、そこは山を削ることは致し方がないとされたのだろう。物事を数百年単位で考えると、日本の人口が今後減少し、向日山に建つ団地が不要になることもあるだろう。その時は建物を壊し、樹木を植える考えが出るのではないか。そして古代と同じような森がまた出現する。そのようなことを夢想するのはあながち滑稽ではない。現代の開発を嘆くは短絡的とも言える。人間はその時々の事情に合わせて生きて行く動物で、事情が変われば自然環境も変わる。筆者は自動車もいつか大幅に不要な時代が来ると思っているが、そうなれば増井神社の境内を削って造った府道もいらなくなるか、狭くしてもかまわないだろう。人間は望めばどのような環境でも作ることが出来る。「鶏冠木の苑」から石段を下りて、府道沿いの歩道を50メートルほど歩いてみたが、帰宅して地図を見ると、北に500メートルほど行くと大原野に行く交差点であることがわかった。昔、大原野の灰方に住む女性にキモノの仕立てをよく頼み、家内の姉の車で何度か走ったことがある。その時は西国街道からこの大原野口を経て西へ進んだ。大原野口から北西に進むと洛西ニュータウンに着くが、その辺りは高度成長期に開発されたので、増井神社の際の府道も同じ時期に拡幅されたのか、あるいは向日山の裾野を切り崩して造った。いずれにせよ、増井神社の際の府道沿いは、前に迫る向日山のために日の出は見えず、昼前にならないと日差しはないような気がする。向日の反対の陰気な感じがあって、それで山を削ってもいいかと思われたのではないか。今日の4枚目の写真は石段前から撮った3枚目の鳥居の奥に入り込んで反対側を撮影した。つまり、石段を挟んで対峙する鳥居と戦前の交番のような木造の建物だ。中を覗き込むと真っ暗な井戸がある。今も使われているのかどうか知らないが、かつては修験者が水を汲んで修行に使ったという。滝行のようなことを真冬にしたのだろう。向日山を開発した時に水脈は変化したはずで、もう水は湧かないか、湧いても少量でまたきれいではないだろう。「増井」はこの井戸の水がいつも増していたことに因むのではないか。東の伏見まで8キロほどであるので、この付近の井戸水はかつてはとてもきれいであったことが想像出来る。
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 増井神社の存在は向日神社が山岳信仰と深く関係していたことを補強する。一昨日は向日山は小高い岡で、そんなところで修験者がどのように修行したのか不思議といったことを書いたが、先ほど風風の湯で話したTさんにその辺りのことを訊ねた。祇園祭りの「役行者山」には多くの山伏が集まって護摩木を焚くが、彼らはどこから来ているのかという素朴な疑問だ。Tさんによれば、京都には東山丸太町のある寺と、醍醐寺に山伏の講があるとのことで、Tさんは前者の会長を務めている。筆者がもう少し若ければ大峰山での修行に誘うのにとも言われたが、山伏になりたい人は講に所属し、あちこちの行事に呼ばれるようだ。では、京都の山伏の講に所属する人は大峰山以外にどの山で修行するか。Tさんはただちに愛宕山と言った。なるほど。愛宕山への道標の石柱を筆者は嵐山や嵯峨以外に桂や向日市など各地でよく見かける。それらは村単位でかつて修験者の講があったことを意味するするだろう。Tさんによれば、関西では男子が大人になる証として大峰山に登る風習があったという。それほど山伏は身近な存在であったが、今では愛宕山は格好のスポーツ登山のための山と思われている。そのため、山伏の姿もTVでたまに見かける程度だが、それは地元の消防団が年々団員が減少していることと似ている。大原野では今でも大人になれば男女とも必ず地元の消防団に2年ほどは所属する慣わしがあるが、嵐山や松尾、嵯峨ではもうそのような風習はなく、団員を集めるのに苦労している。村としてのつながりが希薄になって来て、好きな人だけが参加すればよいと思う人がほとんどだ。戦後の自由主義、個性尊重の観点からはそれは仕方がない。地元住民とのべたべたした関係を拒否する人もあるし、またそういう人はだいたい他府県からの転入組だ。筆者もそうだが、嵐山で子育てをしたし、また周囲の住民の大部分が京都人ではないので、偉そうな顔をしている。向日市も代々の向日市育ちは少数だと思うが、そうした少数派がたとえば神社を大切に思って老朽化した部分の修復に資金を提供する。また、他府県育ちでも商売に成功すれば地元住民にすっかり溶け込み、社寺に寄付することもあるだろう。増井神社は切り取られた森の一画に小さな祠と鳥居、そして井戸があるのみで、府道側から石段を少し上ってお参りする人はとても少ないのではないか。夏は藪蚊が多そうで、運動がてらに急な勾配の石段を「鶏冠木の苑」まで上って行く人は珍しいかもしれない。心配した変な輩の姿を見かけずにまた「鶏冠木の苑」まで戻ったが、つい先ほど東向日駅を下りたというのに、今は山中の雰囲気を満喫していることが不思議かつ京都のよさを実感した。大阪ではあり得ないことだ。
●神社の造形―向日神社、その4_d0053294_23360389.jpg

by uuuzen | 2018-03-14 23:59 | ●神社の造形
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