●『SUMMER ‘82 : WHEN ZAPPA CAME TO SICILY』その7
行するものにいち早く目をつける才能があればうまく金儲けが出来る。ビットコインがそのようなものだが、今から学んで素人が手を出すと火傷する。



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アレックス・ウィンターは暗号通貨に関心があるようで、その映像作品も製作したが、そのことに関しては次回のアレックスからのメールがあった時にでも書くとして、今日はまた去年7月に撮影し直されたシチリア島北西のパルティニーコの街の変化の様子をストリート・ヴューからダウンロードして紹介する。これは去年末に日本で発売されたDVD『シチリアのザッパ、82年夏』について連続投稿したことのいわば補遺だ。ストリート・ヴューは撮影から掲載までどれほどの日数を要するのか知らないが、国によって違い、またイタリアでは半年はかかるのだろう。前回書いたように、「ザンマタ通り」が「フランク・ザッパ通り」に名称変更されていないので、そのことをグーグルに指摘しようとすると、道路などの名称が変わってもすぐには反映されないとあった。これは指摘しても相手はそのことをよくわかっているので、訂正が終わるまで待てということだ。適当にチェックして、「フランク・ザッパ通り」に変更になった時はまたその地図の画像などを紹介したい。さて、アマゾンでは今日現在のところ、『ロキシー・パフォーマンス』は品切れ状態で、まだ評価の投稿がない。最近のザッパ作品への評価投稿数はわずかにふたつという状態が目立ち、昔のアルバムのようには人気がないと見える。それも気長に待てばいずれ10や20の数になるかもしれないが、昔のように新譜が出ればすぐに買う人は多くないように感じる。また、『シチリアのザッパ、82年夏』は在庫数19と表示されているが、先日は12,3であったから、アマゾンは倉庫にまた入荷したのだろう。筆者はこの19が在庫なしになってほしいと思っている。字幕と解説を担当したからだが、売れ行きが悪ければ今後は日本語の字幕つきのDVDが発売される可能性は減る。CDの日本盤はもう望むことは無理だが、それに続いてDVDもとなると、やはりさびしい。輸入盤であってもいっこうにかまわないと思うファンばかりではないはずだが、一方で解説文がつくだけで輸入盤よりかなり価格が高いとなると、安い方を求めたくのは道理だ。また、これは実際のところはわからないが、たとえば『ロキシー・パフォーマンス』を予約注文しなかったファンは、発売後の熱心なファンによる評判を聞いてから購入しても遅くないと思っている可能性はある。そして、筆者が毎回新譜が届くとすぐにブログに書き始めている感想を参考にする人がいてもおかしくはない。ただし、筆者がよいと思ってもそう思わない人もあるし、またその反対もしかりで、筆者の意見を参考に購入を決めてほしいとは全く思っていない。そのためと言うわけでもないが、筆者はアマゾンへの投稿はしたことがないし、今後もそのつもりはない。
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 今日の最初の写真はパレルモ方面からパルティニーコの中心部に入った地点で、ほぼ同じ角度の映像が『シチリアのザッパ、82年夏』に出て来る。2枚目もそうで、これは1枚目の左端に見える泉周囲の潅木で、そこは駐車場にもなっていて、ザッパとボディガードのジョン・スマザーズ、引率者のマッシモは写真のどこかに車を停めた。それはドゥイージルとディーヴァがマッシモに連れられて訪れた時も同じで、また彼らは82年夏に父親たちが入ったのと同じカフェを訪れた。DVDではカフェが入っている建物の壁がベージュ色で、それが10年前のストリート・ヴューとは全く違っているのは当然だが、今日の1枚目では同じ色が確認出来る。それは右手の建物で、カフェの出入り口上に日除けのテントが張られている。拡大して確認すると、店の名前は「CINEMA EXCELSIOR」となっていて、3枚目の逆方向の写真からもわかるように、同じ看板が隣りのドアの上にもある。「CINEMA」というからには、奥に映画館があるのかと言えば、かつてはあったが、名前をそのまま残したカフェに使い続けているのかもしれない。あるいは今もあるかだが、たぶん映画館の時代ではなく、今は家庭でDVDを見るだろう。となると、ベージュ色の壁として改装された建物の階上はアパートになっているか。それはともかく、撮影はザッパが訪れた時と同じ7月で、日差しで同じであったろう。あえてその季節を選んでグーグルは撮影し直したかと言えば、それはわからない。また、この強い日差しはロサンゼルスの夏のそれとどの程度違うか同じかも筆者は知らないが、ザッパの父が大西洋を越えてアメリカ西海岸に着き、そこからボルティモアでザッパを生んだ後、東海岸へと移住するのは、仕事の関係があったにしても、故郷と似た眩しい太陽の降り注ぎに違和感を覚えなかったであろう。そしてザッパは10代を過ごした、近所に親しくした黒人が住む黒人居住地区のあるパームデイルの土地を「太陽の村」という曲で賛美する。明日書くかもしれないが、『ロキシー・パフォーマンス』には1曲だけ初めて紹介される曲がある。それは「ジ・イディオット・バスタード・サン」の替え歌で、88年ツアーにおける替え歌のビートルズ・メドレーの先駆を成している。ナポレオン・マーフィ・ブロックが歌う「太陽の村」の歌詞は懐かしい土地とそこに暮らす知人への賛歌だが、それに対して同じくナポレオンに大統領を風刺する替え歌を歌わせるところに、ザッパの人間観がうかがえる。名もない貧しい人たちが慎ましやかに暮らす一方で、大統領は傲慢であるという見方をしたのだが、そういう権力を揶揄する思想や行動では、反対者を密かに増やす可能性が多い。『シチリアのザッパ、82年夏』ではゲイルがそのような発言をしている。だがザッパは考えを生涯変えなかった。
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 日本では去年だったか、ある有名人が日本の笑いは程度が低いといったような発言をした。それに対してネットでは反論が嵐のように沸き立ち、むしろ日本の笑いは世界最先端という声が多かった。論点がかみ合っていないと思ったが、その有名人は日本のお笑い芸人は権力風刺をほとんどしないことを揶揄したのではないか。ではその有名人がどれほど権力風刺を普段から表明しているかと言えば、それはほとんどないように思う。お笑い芸人は、たとえばヨシモトに所属すると、TVでの露出で顔を売って金を儲けるのであるから、ほとんど牙を抜かれたのも同じで、権力風刺をしたくても出来ないだろう。それで、権力風刺とは別のところでの笑いの芸を磨くことになるが、それはそれで大昔からあることで、悪いことではない。だが、権力をからかうことを全くしない国は北朝鮮と同じで、日本はある意味では北朝鮮と似ている。それに、若者は今では権力を風刺するなど、考えもしないどころか、現政権万歳が圧倒的多数だろう。そういう時代の国ではザッパの音楽は真に理解されない。そして、お笑い芸人は人を笑わせることが命と思うのではなく、金こそ目当てで、暗号通貨でひとつ大きく当てたいと公言する者もいる。あるいはもっと名を売って政治家に転身するかで、寒い笑いへとまっしぐらだ。ま、左翼とか右翼とか紋切りで分けるのではなく、どう見ても屁理屈で言い逃れするような政治家やその取り巻き連中の行為を笑いで風刺する空気がもっとあってよいが、それにはそれなりに有名でなければ効果はなく、日本でザッパのように誰にも雇われずに発言出来る才能はほとんどないだろう。皆無かもしれない。一方でザッパはファンからステージの下に突き落とされる経験をし、政治家どころか、演奏を聴きに来てくれるファンにも疑心を抱いたが、ロキシーでは観客席との落差はほとんどなく、また初日のリハーサルでは顔馴染みばかりを呼んで大いにくつろいだ。ボディガードのジョンを雇い始めた時期は知らないが、日本公演には連れて来たから、75年にはもう雇っていたかもしれない。ファンからの暴行という危機意識を持ち続けたことは、「太陽の村」で歌われる幼馴染とは対極にあって、ザッパは雇うメンバーやインタヴュアー以外の出会う人に対してほとんど信用しなかった。サイモンさんがザッパやゲイルから信頼されたのは、充分に人柄が伝わったからで、それは稀なことであった。その信頼は金で買えるものではないが、いつの時代でも金を一番信頼したい人がいる。お金を持って死ぬことは出来ないというが、ある大金持ちは棺おけの中に花ではなく、札束で埋めると言う。地獄に行ってもその金で閻魔を買収出来ると考えているのだろう。
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by uuuzen | 2018-02-13 23:59 | ●新・嵐山だより(特別編)


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