●「武田理沙~フランク・ザッパ・メドレー関西初演」 武田さんと筆者が10月26日、大阪の神山町のALWAYSにて対談します。
●『SUMMER ‘82 : WHEN ZAPPA CAME TO SICILY』その6
色はまだしも、赤はあかんということが万国共通の認識だが、黄色どんどん少なくなって赤の割合が増えていると感じる。



d0053294_02172534.jpg
世知辛いのはいつの時代もだが、ネット社会では顔が見えず、匿名で投稿出来るので、言いたい放題の輩が目立つようになった。昔ならそういう連中の声が世間に出ることはなかったが、今ではマスコミがマスゴミと揶揄され、誰もがいっぱしの有名人気取りで、衆愚社会ぶりが強まり、そういう衆愚が自分たちを世論つまり正義だと主張する。民主主義とはそういうことかと、肯定する人もあれば絶望する人もあり、後者はネットに馴染もうとしないが、そういう人を前者は愚かな老人呼ばわりするから、世の中は黄色が減って今は赤色が増していると感じるゆえんだ。昨日はまたぼんやりといつこのブログをやめようかと思った。前に何度か書いたが、ブログを始めたきっかけがある。その目的がいよいよ実現しつつある。その時まで、つまりもう1年ほどは続けるが、その後は考えていない。やめる可能性が大きいが、全部消去する前にいちおうは全投稿をダウンロードしておこうかとも考えている。だが、その手間を考えるとどうでもいい気になる。そういう気分になるのは黄色から赤色へと移行しつつある危険状態かもしれない。その原因を考えるに、疲れがたまっているからかと思うと多少は気が楽になる。この疲れは誰でも少しずつ蓄積して行き、ついには死に至るが、昨夜考えたのはザッパの『ロキシー・アンド・エルスウェア』に満ちる明るさで、その黄色が晩年に近づくにつれて黒くなって行くことは、人間として自然ではあってもやはりどこかさびしい気分になる。同アルバムでザッパは「ジャズは死んでおらず、変な臭いがする」と声を発する。それは自分の音楽は腐臭を発する古いジャズではなく、現在を謳歌して光に満ちると言いたかったのだろうが、10年後には「地獄からのジャズ」とアルバムを命名するから、10年でザッパの音楽は太陽の色ではなくなったことを自覚したと言える。そのザッパの年齢をとっくに過ぎた筆者が人生を太陽のような輝きとして楽しめるかと言えば、それは無理な話だろう。そういう筆者がまた『ロキシー・アンド・エルスウェア』を聴きながら光に満ちていると感じることは、作品の不滅さの再認識だが、自分がとやかく言わなくてもザッパの曲の価値は変わらず、その時間を自分の創作に当てるべきと反省もする。それはともかく、今日は『ロキシー・パフォーマンス』の感想の続きを休んで、先ほど調べて知ったグーグル・マップのストリート・ヴューに載るザッパの父の故郷パルティニコの最新の写真を4点紹介する。
d0053294_02174798.jpg
 その前にまず、先日の投稿で『シチリアのザッパ、82年夏』で見られるパレルモ公演の最後の曲を「ストリクトリー・ジェンティール」かと書いたが、YOUTUBEの投稿に書かれるているように「ソファ」であった。またそのYOUTUBEの投稿では「ソファ」の前の曲が「キング・コング」と記述されているが、観客の騒乱の背後にかすかに「マークサンズ・チキン」が聞こえる。これが「キング・コング」に含まれる形で演奏されたのかどうかだが、「マークサンズ・チキン」が初めて収録されるのは2年後のアルバム『ゼム・オア・アス』でその可能性は大きい。さて、『シチリアのザッパ、82年夏』の発表やそれに収録されるザッパの顕彰式があってのことかどうか、パルティニコの市内のストリート・ヴューが最近更新された。それを今日知った。新たに撮影されたのは去年7月で、筆者がちょうど『シチリアのザッパ、82年夏』の映像を初めて見た頃だ。そして去年11月に解説を書く直前まで、パルティニコのストリート・ヴューは10年ほど前か、一度だけ撮影したものだけが見られる状態であった。それと去年7月撮影のものを比べると、当然田舎町であっても変化があることがわかる。ザッパ・ファンにとって最大の変化は、「ザンマタ通り」が「フランク・ザッパ通り」に改名され、またザッパの肖像イラストの金属プレートが壁面に飾られたことだ。それを確認したいと思うザッパ・ファンは少なくないだろう。ただし、画像のみ新たになり、地図の道路表記や画像中の路面に記されている道路名は「ザンマタ通り」のままで、これはグーグルに伝える必要がある。明日にでもそれをするつもりでいる。今日の最初の写真は通りの南の角から北を向いているが、左手の建物の角の上部に「フランク・ザッパ通り」の札が、またその奥にザッパの肖像プレートが見える。4枚目の写真は通りの北端の東角で、通りの名前の札が南側と同じようにある。2枚目の写真は少し北に入って西側を向いたもので、ザッパの肖像プレートが見えるように拡大した。左隣りに「PROVENZANO」という文字が見える女の子の看板があるが、これはその壁を所有する子ども服店の宣伝だ。ザッパの記念プレートが取りつけられたので、店主はそのついでに店を宣伝しようと考えたのだろう。この店は通りを挟んで西側向かいにもあって、繁盛しているようだ。「フランク・ザッパ通り」の札は仕方ないにしても、ザッパの記念プレートは壁面の所有者の許可が必要で、ザッパの記念プレートの存在がかすんでしまうほどの大きな看板が貼られても関係者は文句は言えないだろう。だが、油断も隙もない世の中を思わせる。それは3枚目の写真にも思う。これは「フランク・ザッパ通り」の中ほど西側にあるザッパの父が暮らしていた家だが、玄関扉の前にゴミが多い。10年前はそうではなかった。『シチリアのザッパ、82年夏』などでこの家が紹介されてから、訪れる人が増えたのだろう。そして無人をいいことにゴミを捨てる。これではせっかくの「フランク・ザッパ通り」への改名や記念プレートは台無しだが、現実はそういうものだ。
d0053294_02182831.jpg その現実はネット社会になってからひどくなったというのではないが、SNSによって情報の伝達が著しく速くなり、また昔に比べてより多くの人がそれを共有する。そのことで有名になる可能性が大きくなりはしたが、その反対に謗られることも多くなった。わが自治会に民宿の経営者がいて、その人はネットで批判的な評価をされることに対して無力であることを嘆いていた。ホームページやブログで反論すればいいようなものだが、「食べログ」のようなところで書き込まれると、それに対して直接反論することは出来ない。店の経営者はそれくらいのリスクは負うべき、また批判は謙虚に受け取るべきという意見があるが、収入に直接影響する批判を書かれることは誰でも辛い。どのように心を尽くしてもてなしても悪口を言いたい輩はいる。ネットがない時代ではそれはすぐに忘れることが出来たのに、いつまでも画面に記録され続ける現状では、心の片隅に棘となって残る。そこで、世の中はある程度の割合で必ず不平不満をどこかにぶつけなければ気が済まない愚か者がいると達観して気にしないことだが、最初に書いたように、世の中が黄色から赤にますます移行している。つまり非寛容さが増し、人間の妬みが露になっていて、ザッパが「体の一番醜い部分はどこか?」と問うた曲を書いたことを思い出す。それが60年代で、当時のザッパは73,4年のように明るくはなかったことに気づくが、ザッパの本質は明るさにあるのではなく、世間を信用しない猜疑心の塊であったと思い至る。ロキシー期の演奏に明るさが多いとすれば、それは演奏技術に長けたメンバーを揃え、自分の思いどおりの演奏が出来たことと、デビューから10年もアルバムを出して来られたことによる自信による。その自信を持ったままその後も活動するが、そうなればまた世の中の嫌な部分に目が行き、デビュー当時の皮肉が強調される。これは前に書いたが、晩年のザッパが「友人がいない」と言ったことは、友人の定義にもよるが、心を許せる者がいなかったと思ってよい。初対面の人物はまず疑ってみる。それはまともな考えで、ザッパはSNSによって人が出会って親しくなることは考えられなかったのではないか。一方、『シチリアのザッパ、82年夏』でゲイルが発言しているように、ザッパは出自よりも才能と仕事の経歴を尊重した。優れた何が出来るか。それを人間の属性と言う人もあるかもしれないが、属性は出自だ。だが、他人の才能と仕事の経歴は、同じようにそれを持っている人でなければ実感出来ないものと言ってよく、また実感出来ても偏見や妬みが頭をもたげることが多い。そういうゴミのような態度はゴミのようなことを世間に晒すだけだが、憐れかつ強靭なことに、ゴミはただのゴミでありながら世の中に永遠に存在し続ける。そのことをネット社会は明らかにしたが、ザッパの曲を昔から聴き続けている者は昔からそのことを知っている。
d0053294_02185067.jpg

[PR]
by uuuzen | 2018-02-10 23:59 | ●新・嵐山だより(特別編)


●『ZAPPA/MOTHERS... >> << ●『ZAPPA/MOTHERS...
以前の記事/カテゴリー/リンク
記事ランキング
画像一覧
ブログジャンル
ブログパーツ
最新のコメント
関西在住のザッパ・ファン..
by uuuzen at 13:02
大山様 ご無沙汰してお..
by はたなか at 00:35
間違った理由がわかりまし..
by uuuzen at 11:27
やっぱり"Penguin..
by インカの道 at 22:38
確かに7枚組といったボッ..
by uuuzen at 20:20
回答ありがとう御座います..
by インカの道 at 19:14
「ダミー・アップ」の歌詞..
by uuuzen at 23:28
連投ですみません、"RO..
by インカの道 at 15:41
『ロキシー&エルスウェア..
by インカの道 at 14:46
> erichさん 今..
by uuuzen at 22:51
最新のトラックバック
http://venus..
from http://venusha..
ファン
         ブログトップ
  UUUZEN ― FLOGGING BLOGGING GO-GOING  © Copyright 2018 Kohjitsu Ohyama. All Rights Reserved.