●温泉の満印スタンプ・カード、その15
の肌にもうあちこち汗などの染みが目立つ風風の湯のサウナ室だが、常連客のちょっとした社交場になりつつある。81歳のMさんは、ショックで死んでしまうかもしれないので水風呂には入らないと言うが、サウナに20分連続で入っても平気なほどに元気だ。



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日曜日に会った時は珍しく空いていて、Mさんとふたりだけでサウナ室の中で合計20分ほど話したが、Mさんは風風の湯がなければとっくに引っ越していると言った。引っ越して来て4年というのに、転居を考えたことがあるとはよほど身軽だ。Mさんは宇都宮でしばらく暮らしたこともあるそうだが、関東には住みたくないと言う。それに、海辺で育ったのに今は潮風の吹くところは耐えられないそうだ。また、本当は滋賀の琵琶湖の見えるところか、もっと北の余呉湖の近くに住みたかったと言うが、人懐っこいのでどこでも暮らせるだろう。誰にでも話しかけるのは、新聞記者であったからとも思うが、筆者も風風の湯では割合よく話しかけるので、Mさんとは似た者同士かもしれない。Mさんは田中角栄の光と影をよく見定めていて、筆者の知らないことをいろいろと話してくれるが、日曜日の話では、今の首相は角栄が金とずれば銅にもならないどうにもならない存在と言う。同感だが、では角栄が清廉潔白であったかと言えば、全くそんなことはない。Mさんによれば角栄も人の子で、自分の子がかわいくて、苦労の画策を通じて手に入れた豪邸をそっくり国家に寄贈しなかったことを何度も揶揄する。だが、その汚点と言うべきことを差し引いても角栄は破格の人物で、高度成長時代は国に活気がみなぎっていたことを懐かしむ。『日本列島改造論』が500円で発売されたのに、今ではその10倍、20倍の価格で取引されていることをMさんに言うと驚いていたが、それよりもその本が今も読まれていることが不思議なようだ。70年代に角栄が描いた将来の日本像は、人口減少もあってほとんど当たらなかったが、Mさんによれば政治家は生きている間に歴史的に残る業績を上げれば名声が記憶されるとのことだ。これは政治家に限らない。ザッパはほとんど最後のインタヴューで自分のことは記憶されなくてもいいと語った。その時にアメリカ大統領を例に挙げ、彼らは大金を使って自分の名前が長く記憶されることを願うとつけ加ええた。それもあって、筆者は政治家に関心はないが、Mさんとだけは政治の話をする。そのMさんは今夜は来ていなかった。そのことをサウナ室に先に来ていたOさんと話題になった。Oさんは筆者が始めて風風の湯で話をするようになった人で、直指庵のすぐ近くに住む。1年の数か月を奥さんの里であるソウルで暮らし、来月はまた渡韓する。Oさんは先に湯を上がり、次に毎日やって来るTさんと少し話して、筆者も上がった。そして家内と受付で下駄箱の鍵をもらっている時、Mさん夫婦が入って来た。珍しいことに、いつもより2時間も遅い。家内はMさんの奥さんの顔を知っているが、無口なようでほとんど話をしたことがない。Mさんがよく話す分、奥さんがそうではないのはバランスが取れている。筆者の家内もあまり見知らぬ人とは話さないが、風風の湯ではいつの間にか知り合いが数人出来て、毎回誰かと話し、時には待ち合わせの時刻を過ぎて暖簾の向こうから姿を見せる。
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 今日は3月の陽気で、露天風呂のある場所が心地よかった。サウナや湯に浸かった後、筆者は体の火照りを露天風呂の屋根を支える高さ50センチくらいの柱の基礎の角に座って冷やす。その角は小さく、筆者の尻は多少はみ出るが、最近はそこに座って風に当たることが慣例になった。そのひとつの理由は、濡れた体で座るとそのコンクリートの角の濡れ跡がハート型の上部、つまり尻の形そのままとなるのが面白いからだ。その形が見事なハート型になるように直角の角を○○タマが当たるように正確に座る。そしてちょうど60を数えてまた湯船に浸かり、そこで3分すなわち180を数えてまたその角に座るということを数回繰り返す。3分後にその角の濡れは、文字では伝わりにくいが、太さ5センチほどのハート型の上部のみの輪郭だけとなっている。風で半分ほどが消えるためだが、時にすっかり消えていることもあるし、逆にあまり消えていないこともある。とにかくその台座の角に濡れたハート型の上部の形を自分の尻で刻印したいのだ。そんなアホらしい遊びをしていることを誰も知らない。というのは、そこは人が座るにはあまりに窮屈であるからだ。座る角は当然4か所あるが、2か所は露天風呂に足を浸す格好になり、またそれはほとんど不可能な姿勢を取ることになる。それでもっぱら石畳に足を据えられるもう2カ所に交互に座る。また、その柱の台座から1メートルのところに座るのにちょうどよい岩がいくつか並んでいるが、そこに座ると露天風呂に入っている人と顔を合わせるような形になる。それが嫌で今ではめったにその岩には座らず、湯船に浸かって人から背を向けることになるその台座に腰を落とす。話を戻して、いつも20分ほどサウナを利用するMさんは、筆者が水風呂に1分ほど浸かることを若いと見ている。だが、体を水や風で冷やさなければのぼせて倒れる。頭を熱くした後、急速に冷やせば脳梗塞になりやすいと聞くが、実際はどうなのか。サウナ室の真横にふたりが利用出来る水風呂があって、Oさんはいつも3分間ほど入るから、サウナでの体の火照り具合がきついのだろう。そうそう、今日は毎日利用しているもうひとりのMさんも見かけなかったが、午後8時に上がって脱衣場で衣服を着始めた時に現われた。以前Mさんから地元に関するふたつのことを質問されていて、それが最近わかったので、早速そのことを伝えたが、Mさんは衣服を脱いで温泉に入るから、詳しくは次回に会った時にと言っておいた。そのうちのひとつは、地元で唯一存在したスーパーの跡地に何が出来るかで、ある人によればローソンという。Mさんもそのニュースを知っていたが、ローソンの上にホテルが出来ると聞いたとのことだ。昨日通りかかると、まだ工事概要を示す看板は建っていない。付近で民泊施設が増えているので、ホテルの可能性は大きい。もうひとつ訊ねられていたことは、ある地域の自治会に関することで、これはあまりにショッキングな醜聞だ。それを聞くと誰も自治会に入りたくなくなるだろう。81歳のMさんは自治会に入るとすれば筆者の自治会だが、筆者は入らない方がいいと言ってある。サウナ室で筆者といつも笑っているので、加入の必要はない。今日満印となったカードは2枚とも以前にもらったことのあるが、下のカードの秋の嵐山の写真は、「風風の湯」のロゴ・マークが以前は空に位置していた。そのデザインがあまりよくなかったので、改めたのはよい。
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by uuuzen | 2018-01-16 23:59 | ●新・嵐山だより


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