●フランクフルトの思い出、「レーマー広場」
たれるような美文によるめったにない感動にはほど遠いことばかり書いているが、次々と思い出すことがあって、いくらでも書けそうな気がする。先の計画を立てずに気の向くまま書いているブログで、もうしばらくはフランクフルトの思い出を書く。



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さて、11日は神戸や西宮の残りえびすに行き、たくさんの屋台の中に「フランクフルト」と書いた店をいくつか見かけた。「ロングフランクフルト」を謳う1軒があったが、鉄板状のその実物を見ると、他店と同じ長さであった。工場に特別長いものを作ってもらうわけには行かず、名称の差別化で客を引きよという底が見え透いた魂胆だが、努力は伝わる。子どもたちは太くて長いソーセージを「フランクフルト」と呼ぶことをまず知り、大人になってドイツの都市であることを知ってからは、そこを訪れて本場ものを食べたいと思う者もあるだろう。だが、現地に日本のような屋台があって、しかもフランクフルトが売られていることはない。フランクフルトは金融の中心地としての名声が大きく、今では観光客はユーロ・マークの大きなモニュメントの前で記念写真を撮って帰ることになり、ゲーテの生まれた街と聞いてもどうでもいいと思うだろう。ゲーテの小説のいくつかを読んだ筆者もさほどゲーテに関心はない。いつかまたフランクフルトに行くことがあれば、さて何が最も見たいかと言えば、昨日書いた現代美術館くらいしか思い浮かばない。だが、観光客が最も多く集まるのはレーマー広場だ。今日は息子のアルバムを引っ張り出して92年9月のフランクフルトで撮影した写真をざっと眺め、思い違いを書いていたことに気づいた。泊まった安ホテルには、二重のカーテンがあった。また部屋はかなりきれいで、木製のベッドもペンキなど塗らない白木で好感が持てる。アルバムの写真から何枚か接写で撮影したが、今日はそれらを使わない。レーマー広場で撮った写真の中に筆者や息子が写っていないものもあって、それを複写するのもいいかと一瞬思ったが、ネットでいくらでも画像が出て来るので使わない。それよりも今日書きたいのは個人的な思い出だ。息子とこの広場に行ったのは、2、3日目だったと思うが、最初の日も訪れたかもしれない。それほどに中心地にある。グーグルのストリート・ヴューでは360度撮影した画像をアップすることが出来る仕組みを用意しているようで、ストリート・ヴューの黄色い人物の立ち姿のアイコンを道路としての青線上に移動する際、青線と同時に水色の小さな円形が有名な場所ではたくさん表示される。この円形の上に黄色の人型アイコンをセットすると、その場所の360度の眺めを見ることが出来る。車が入ることの出来ない場所をネットの利用者の力を借りているのだが、個人撮影であるので撮影者が写り込んでいることがままある。そのことは後述するとして、筆者がかつてフランクフルトで撮影した写真には筆者や息子が写っていることが多く、それらはブログによほどのことがない限り、載せない。
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 フランクフルトではまともなレストランに入らずに、軽食で済ました。が、レーマー広場のどこかで食べようと思って店を探すと、適当なところがない。それで方角はわからないが、脇道に入った。するとそこにハンバーガーやホットドッグのような、パンに肉類を挟んだものを売る店があった。そこで適当に買って、店のすぐ近くの大きな菩提樹の木の下で頬張ったが、息子はそれを嫌がった。ちゃんとした椅子とのある屋根のあるレストランで食べたかったのだろう。ロンドンではそういう店で食べたが、レーマー広場の周囲を取り巻く建物の中にどれほど飲食を提供する店があるのかわからなかった。本屋はすぐ見つけて、しばし中で本を見続け、ハイネの4,5冊組をよほど買おうかと迷った。重くなるし、また買っても本棚に飾っておくだけになることはわかっていたので、手触りと重みだけを味わって元の場所に置いた。また裏表紙の価格を見ると、数字が二段に表示されていた。その意味がわからなかったが、今にして思うと、たぶん下の数値は税込み価格で、それは観光客に適用されないのではないか。分厚い4,5冊の本となると、ふたつの価格表示の高い方であれば、懐具合に影響する。そのことに不安を覚えたことも買わなかった理由だ。また今ではネットで海外からいくらでも本を買える。送料が本代と同じかそれ以上するが、古本であれば半額以下だ。話を戻すと、息子は退屈していた。それで食べることに意欲を抱き、軽食を嫌がった。それでも量は多く、筆者と同じものを同じだけ食べたので、小学生低学年では大食漢であった。先に菩提樹と書いたが、それは葉の形が特徴のあるハート型であったからだ。ひょっとすれば別の木かもしれない。シューベルトの『冬の旅』に「菩提樹」の曲が含まれ、筆者はドイツなら菩提樹の大木だろうと思いたかった。だが、やはり菩提樹のはずだ。そしてその木をストリート・ヴューで確認しようとしたところ、車が進入出来ず、また多くの観光客が撮影してアップしている360度の風景写真のどれにもその木は写っていない。伐採されたのかと思いつつ、記憶をたどって筆者が入り込んだ道がどこかを探した。ひとつのヒントは近くにあった本屋だ。そして地図から航空写真に切り替えると、筆者が思っていた箇所に間違いはなかった。それが今日の最初の写真だ。レーマー広場の南西隅を少し西に入ったところだ。上方は市役所で、中央に写るのがその菩提樹だ。その左手の小さな四角い屋根の建物で軽食を買ったと思う。この道は車が入れず、しかも観光客は誰も360度写真を載せていない。つまりストリート・ヴューはまだ完全ではない。
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 今日の2,3,4枚目はレーマー広場がらみで見つけた画像だ。360度撮影の写真を載せるには、まずそういう写真を撮る必要があるが、スマホや普通のカメラで撮影した場合、切れ目なしの360度に加工しなければならない。その方法を筆者は知らないので、今後もストリート・ヴューにそういう写真を載せるつもりはないが、記念撮影に適する場所でそうした写真を載せることを趣味としている人があることをこのほど知った。360度写真は投稿者の顔と名前が画面左上に小さく表示され、そのことだけでも自分が世界の人々に役立っていると思うことは出来る。実際そうした写真は有益だ。それで、そういう写真の投稿が増えると、水色の円形マークだらけになるが、グーグルは適宜チェックして古いものは消しているかもしれない。レーマー広場の片隅を少し入ったところに大きな菩提樹があったという記憶が正しいことを確認するために、筆者は広場に点在する360度写真の水色円形マークを次々にクリックして、2枚目の人物に遭遇した。これほど自己主張している写真は珍しい。グーグルは消去すべきではないか。しょぼくれたアジア人で、自撮棒を使って撮ったことがわかるが、面白いのは1枚の紙も写し込んでいることだ。それが今日の3枚目だ。本当はきれいな長方形であるはずなのに、四方がかなり凸凹している。これは360度に加工する際の歪みだろうか。あるいはグーグルの一種の検閲による加工か。それはいいとして、文字がはっきりと読み取れる。台湾人で、住所は台中市北区進化路562号だ。その住所をストリート・ヴューで検索すると、4枚目の風景が見られた。562号は「高遠電脳」の看板がある店だ。この男性は360度の風景写真をストリート・ヴューに載せることを趣味としているようで、ほかにも多くの場所で同様の写真を撮って載せているのだろう。紙に記されるURLにそれらの撮影場所の図表でもあるかと思って調べると、該当ページがないと表示された。旅行好きの人はごまんといるし、また今ではスマホで簡単に自撮り出来る。だが、誰が撮影者の顔が大きく見える写真を喜ぶだろう。男前や美女であれば話題になるが、そうでない場合はただの目立ちたがり屋で、常識の底が浅いと思われる。2枚目で気になるのは、レーマー広場とはわからないほどに、あまりにその端っこであることだ。あるいはそういう場所で撮って載せる者がいないことを確かめての投稿かもしれない。それはそうと、レーマー広場での360度写真の中にはここで紹介したい人物がほかにも写っている。それらは本人が気づかない間に写り込んだもので、その人の暮らしぶりや人格までわかるような気がする。ネット社会になって、自分が知らない間に自分の姿や顔が世界中に晒され、興味を抱かれるようになった。筆者の姿も嵐山の360度写真のどこかに写り込んでいるかもしれない。底なしの恥を晒すのはこのブログで充分過ぎる。
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by uuuzen | 2018-01-14 23:59 | ●新・嵐山だより


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