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●向日市へ向かう道
索することが嫌いな人でも、スマホならよく使うようだ。スマホを使って、ある場所からある場所へ行くのに、その最短コースを一瞬で表示出来ることを、去年妹の旦那に見せてもらった。



●向日市へ向かう道_d0053294_00244958.jpg筆者はスマホを持っていないので、そのことに表向きは感心したが、そのような機能はパソコンでも図は表示されないまでも似た機能があって、別に驚かない。それに、最短距離という考えが好きではない。ネット時代になって、目当ての古本も日本中のどの古書店にあるかが即座にわかり、調べることが好きな人にはとても便利になったが、常に目当てのものばかり狙っていると、視野は狭くなる一方だ。筆者はどちらと言えば寄り道派で、寄り道で思ってもみなかったことに遭遇することをいつも期待している。ただし、犬も歩けば棒に当たるで、いいことばかりとは限らない。用心深い方であるので、めったに嫌なことには出会わないが、それでも老人に向かう一方で、変な詐欺に引っかかる割合が高くなり、油断してはならない。さて、今日は年度末でもあるので、ここ1年ほどずっと書きたいと思っていたことを書く。数週間前から少しずつ用意していた地図を4点載せるが、投稿の題名にあるように、わが家のある嵐山から向日市まで、自転車でどの道を走って行けばよいかを試行錯誤していることを書く。向日市に用事が出来るようになったのは去年の2月頃だったと思う。もう2年近くになるが、方向音痴の筆者はこれまで5,60回は優に往復しているにもかかわらず、同じ道を通ったことがない。筆者はたとえば梅田に出た時でも、往路と復路を違う道を歩く。同じ道は退屈なのだ。だが、実際は往路と復路とでは景色は違う。先日書いたように、風風の湯の湯煙で曇った大きなガラスに、直径1メートルほどの円形を一気に毎回描くが、それを裏側から見ると、予想外の形をしていることに気づく。その感覚と同じく、往路で見えなかったものが復路で見えることを、わが家から向日市への往復で常に感じているが、それはいわば細部の違いで、違う道を走る意外性は乏しい。つまり、筆者は平凡なことでも意外性を求めている。そのため、最短距離をたどることがベストとは思わない。つまり、スマホの先の機能はよけいなおせっかいだ。そして、スマホそのものをよけいなものと思っている。財布ですら持つのが面倒臭く、あの硬いスマホを常に携帯するなど、スマホの奴隷と思う。それでも今は携帯電話を所有するのがあたりまえで、ヤフーではあるサーヴィスを受けるのに携帯電話の番号を入力せねばならない。自宅の電話でもいいとすべきと思うが、自宅電話は今ではもうなくてもいいものとなっている。筆者は出かけることはとても少なく、その意味でもスマホは不要だ。
●向日市へ向かう道_d0053294_00254971.jpg
 出かけることが少ない筆者は、最低2週間に一度は向日市に行くことにちょっとした楽しみを味わいたいのだが、今日の最初の地図は、わが家のある地域から向日市の目的地までを含めている。赤い直線が最短距離だ。鳥ならそのように飛ぶかもしれないが、そうとも限らない。途中で川や森に舞い降りたい時は、最短コースを外れるしかない。それはともかく、赤い直線どおりに道があれば、それを利用すると最短時間で済むが、そういう道はあり得ず、ジグザグと走るしかない。また、地図に黄色で示した範囲は自衛隊で、そこは立ち入ることが出来ないから、赤い直線は二重の意味で理想のルートだ。自転車で走る以外に電車か車があって、それぞれ筆者は利用したことがあるが、最初の地図では青い線が車で走る場合の道で、自衛隊を囲むように東西のルートがある。そのどちらもそれなりに景色ががらりと変わって面白く、なるべく大きな道路沿いの歩道を走りたくない筆者も、この東西2本の青い道を自転車で走ることが多い。西のルートでは物集女街道を走り、途中の2軒のスーパーで買い物をする。家内にたとえば食パンや昼飯のコロッケなどを頼まれると、その道を復路に走る。ただし、物集女街道沿いの歩道は悪路で有名で、自転車ではかなり疲れるうえ、タイヤがパンクする頻度が高い。東の道はお笑い芸人のブラック・マヨネーズの小杉が未成年時代を過ごした地域で、長い直線道路沿いの歩道はかなり幅が広く、また迷うことがないので気楽だ。ただし、JRと阪急の高架をくぐる必要があって、それが好きではない。それに、この2本のルートは、赤い直線からかなり外れて遠回りだ。さて、最初の地図からわかるように、わが家から上桂までは、赤い直線にほとんど一致しているのでほかの道は走らない。上桂から物集女街道へ向かうか、それとも新しい桂川街道へ向かうかだが、ここ半年ほどは後者を選んでいる。先に書いたように前者は道が悪く、また歩道があまりに狭いため、車道に出ると車に跳ねられる可能性が高い。そうそう、筆者は自動車をなるべく見かけない道を走る。それには桂川街道沿いがいいが、直線ゆえに退屈で、高架下の大きな坂をくぐりたくない。それで2枚目の地図のように、桂川街道から少し西に入った住宅地の中を走る。そうすれば阪急電車の線路は踏み切りをわたることになるって高架下の坂より眺めもいい。2枚目の地図の右下は水色に塗ったが、ここから南は筆者には迷路だ。これまですべての道を走ったが、どの道もほとんど記憶にない。そのため、何度走っても同じ道であることがない。それが癪で、往路と復路を同じ道を走ると決めたが、正確に言えばそれをまだ果たしていない。どれほど方向音痴かと思うが、断っておくと、後戻りはしないこと決めている。「あ、間違ったな」と思ってもそのまま先へ進むが、次回もまた間違うことが多い。それが面白いやら情けないやら、ともかく迷路を克服することをひとつの楽しみとして向日市への用事を作っては自転車で出かけている。
●向日市へ向かう道_d0053294_00263974.jpg 物集女街道沿いのスーパーで買い物をする場合は、往復2時間はかかる。それがない場合は1時間半ほどだが、それでも筆者にすれば長い。帰宅すれば冬でも汗ばむ。可能な限り急いでいるからではない。普段はよほど家でじっとしているからだ。つまり、健康上からも向日市行きは役立っていて、電車や車よりいい。また、運動のためなら最短でなくてもいいはずだが、なるべく最短で、しかも走っていて面白く感じるルートを選びたい。何事も楽しくなければ意味がない。それで3枚目の地図を説明すると、水色の地域は道路が迷路状で、中央の青線は嵐山から上桂までと同様、定まったルートで、ほかの道は走らない。ただし、帰り道に物集女街道沿いのスーパーやホームセンターに用事があれば、左の赤い道を走る。右の赤い道は桂川街道で、これも気が向けば走ることもある。筆者にとってそうした気楽な東西の赤いルートよりも、水色の迷路地域の中で最短距離を見つけることの方が、出かける際に「よし、今日こそは絶対に同じ道を行きも帰りも通るぞ」という覚悟が芽生え、勇ましい気分になる。次の4枚目の地図が水色の地域に相当する。桂駅から東側で、桂川街道を越えると桂離宮がある。この水色の地域は住居が建て混み、また稀に田畑があるが、田畑を宅地開発したために、道路は行き止まりがかなりあり、また碁盤目とはほど遠い。そのため、最短距離でも細かく見ればかなりジグザグで最短距離とは言いがたく、また歩行者に注意する必要からも、いっそのこと桂川街道沿いを走った方が距離は短く、また圧倒的に気楽だが、それがわかっているだけにややこしい細い道を走るという変なこだわりがある。その理由のひとつとして、筆者は寺社が好きで、なるべくその傍らを走りたい。4枚目の地図の下方、赤と青の線が接するところは五社神社境内の南端で、筆者はひっそりとした境内を眺めるのがかなり好きだ。遠くからでも高い木がよく見え、迷子になりそうな時の目印になる。1か月ほど前までは、五社神社の西側の赤い道筋を走っていたが、遠回りではないかと感じるようになった。その道は途中にスーパーや小さな商店街があって、雰囲気はいいが、遠回りは気に入らない。それでネットで地図を調べると、青い線が五社神社までの最短距離であることがわかった。その道は1年ほど前に何度か迷いながら走ったが、ややこしいので赤い道を走るようになった。そして数日前、筆者は往路と復路を同じその青い道をたどることを決心し、地図を印刷して持参するのは面倒なので、小さな紙偏の裏表に地図を描いた。それを左手に持ち、右手だけの運転で4枚目の地図の青いルートをどうにか往路も復路もゆっくりと走ることが出来た。ただし、全く覚えていないので、次回はまた迷う。この青いルートは車が入れない箇所がいくつかあって、自転車でも間違いやすい。そんな道を苦労して走る必要はなく、大きな道路沿いをたどればいいものを、筆者は裏街道が好きなのだ。せっかく日に向かう向日市に向かいながら、それはないが。
●向日市へ向かう道_d0053294_00273053.jpg




第2回プラチナブロガーコンテスト



by uuuzen | 2017-12-25 23:59 | ●新・嵐山だより
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