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●『生誕300年 伊藤若冲』
内ごとに区役所が設置してくれる自治会の掲示板があるかとなると、私有地に立てるものであるだけに、適当な場所がない場合がよくある。わが自治会では大小合わせて3つがあるが、そのうちふたつは近いうちに撤去されるかもしれない。



●『生誕300年 伊藤若冲』_d0053294_23264948.jpgこの掲示板に京都市立美術館で開催していた若冲展のポスターが貼られていたが、会期が終わってもまだ貼られている掲示板もあれば、会期半ばで外されたものもある。掲示板に貼る資料は区役所からの配布物だけではなく、自治会内独自のものも含み、また掲示板の大きさもいろいろで、早めに取り外されるポスターは多い。わが自治会の掲示板に貼られていた市立美術館の若冲展のポスターは、その貼り役のFさんに言って、取り外したものを数日前に2枚もらった。もう少し遅ければ捨てられていた。ほかの自治会の掲示板でまだ貼られているものがあるので、それらを勝手に外しても誰も文句は言わないが、やはりもらうのであれば自分の自治会のものをという気になる。掲示板全体をビニールで覆ってはいても、風雨に晒されてかなり傷んでいた。1枚は破れもひどく、保管しておくほどのものでもなくなっているが、せっかくなのでしばらくは保管しておく。このポスターは区役所に行けば新品が多少用意されていたはずだが、おそらく誰もほしがらず、そのままゴミとなるだろう。今日は撮影してきながら載せる機会を逸した自治会の掲示板(広報版)の写真を2枚載せる。ただし、わが自治会ではなく、南隣りの自治会で、郵便局やムーギョに行く時は必ずこの掲示板の前を通る。そのため、筆者にとっては自分の自治会の掲示板よりもよく見るもので親しみがある。最初の写真は中央に縦3枚に賞状のコピーが貼ってある。これは10月9日の学区民体育祭で与えられたもので、撮影は10月の半ばだ。2枚目は同じ掲示板で、右端に少年補導委員の「ポケモンGO嵐山東版」の案内があって、10月の下旬だ。それはさておき、今日から京都国立博物館で始まった若冲展を、家内と早速見て来た。この展覧会に関しては『しみん新聞』の第1面に載らず、ポスターが掲示板に貼られることもない。国が主催する展覧会で、京都市は関係がないということだ。それで展覧会の内容も全く違う。縦割り行政の典型だが、若冲の魅力を多角的に紹介する点ではよい。いろんな切り口の記念展があった方が、美術ファンとして楽しい。
●『生誕300年 伊藤若冲』_d0053294_23271566.jpg
 さて、この京博での展覧会は、9月下旬にある人から若冲画の貸与の依頼が来た。筆者はその画像を送り、博物館に見てもらい、実物を見たいとの返答を得た。ところがその機会を待っても多忙とのことで、結局作品を博物館に持参する機会は得られず、展示されなかった。その理由も明かされず、肩透かしを食らった形だが、ま、半分以上はそうなることを予想していたし、展示されなくてもかまわないと思っていたので、落胆はない。仲介者も事情がわからず、筆者にあまり顔向け出来ない微妙な雰囲気に陥ったことになるが、機会があれば筆者は気にしていないことを直接伝える。一方、この特別の展覧会のために、博物館は若冲の珍しい作品を各方面に問い合わせたようだが、筆者は自分が所有する作品以外に、知り合いの業者に言って未公開の作品の画像を送ってもらい、それを博物館側に転送したが、いずれも展示にかなうものではないとされた。このようにいささか後味の悪い結果となり、また気を揉み続けた2か月であったが、展覧会は開催され、今日は図録も買って来た。それは600円でかなり薄い。というのは、新しい平成知新館の一コーナーでの展示で、点数が少ないからだ。つまり、今回の若冲展は2000年のそれとは違って、規模はうんと小さい。それは各地で生誕300年展が開催され、大規模展を開くほどでもないと判断されたことと、珍しい作品が少ないからだろう。2000年展と同じ建物で同じ規模で開催すると、一部の美術ファンからは抗議があるかもしれない。紹介すべき美術品はほかにあるだろうとの指摘があれば、博物館としても答えに窮する。それでも京都が生んだ有名画家の記念すべき生誕300年で、それ相応の展覧会は開く必要もある。そういう思惑がいろいろと見える内容で、また展示点数がごく限られるとなると、各方面から紹介したい作品がたくさん集まっても、博物館としては趣旨にかなうものを厳選するとの立場を採るだろう。ただし、その厳選は学芸員の考えるもので、あたりまえのことだが、鑑賞者すべての思いを代弁するものではない。似た話ではないかもしれないが、ある人が喫茶店を経営していて、「食べログ」に芳しくない評価を投稿されたことに対して、「反論できる手段を持っている人はまだいい」と言った。反論はブログやホームーページがあれば出来るかもしれないが、それが評判を落とすことにもなりかねない。そう言えば筆者も書いた本の評価がアマゾンに載り、筆者はその欄でその意見にとやかく言うことは出来ないが、こうしてブログ上では考えを連ねることで反論か同感のどちらが多いにせよ、内部にくすぶる不満は吐き出すことが出来る。言われっ放しでストレスを抱えると心身によくないので、適当に不満は晴らすべきだ。ただし、筆者はアマゾンの自著に対する批評のことを言っているのではない。他人が思っていることをどれだけ口を酸っぱくして反論しても、伝わらない場合はある。
●『生誕300年 伊藤若冲』_d0053294_23273966.jpg
 話を戻す。京博での若冲展は思ったほどの内容ではなかったが、市立美術館の場合と同じで、それなりに特色は出ていたし、また初公開の珍しい屏風もあった。探せば出て来るものだ。欲を言えばそのような初公開作をもっと並べてほしかったが、仮に集まったとしてもそれらを優先的に展示するわけにも行かなかったのだろう。誰もが知る作品はやはり必要で、また正月にかけての展示であるので、新春にふさわしい画題が求められる。若冲の作品は楽しく陽気なものが大半なので、その点はある程度どのような作品を展示してもいいと思うが、たとえば「髑髏図」は好ましくないだろう。同様に抹香臭い印象の作も避けられる。平成知新館は筆者は二度目で、今回は若冲のコーナーしかほとんど見なかったが、隣りの部屋に若冲の鶏図を模写した大阪の同時代の画家、長山孔寅の六曲一双の屏風が飾られた。珍しい作品で、これも図録に載せてほしかったが、若冲ではないとの意味から省かれたか。反対側の隣りの部屋にはちょっとした体験コーナーがあって、家内がトイレに行っている間に筆者はそれを近くで眺めていた。地方から修学旅行か遠足で来ていた男女の中学生がテーブルに座り、筆と水で鳥獣戯画などを手本に模写していた。水で描いても間もなくそれが消える特殊な紙で、それは天神さんの縁日でも露店商がいつも販売しているので珍しくないが、生徒の体験が終わった頃を見計らって机の向こう側に立つふたりの男性に訊くと、筆は奈良の高価な特製ものと言う。京博の人だと思うが、業者かもしれない。家内はなかなか戻って来ず、筆者も試してみることにして、鳥獣戯画の蛙を一匹模写した。模写し終わった時には最初の頃に描いた部分は消えかかっていたが、そのまあまあの出来をそばで見ていた中学生は「すごい」と何度かささやき合い、また少し離れたところにいた若い女性の担当者は、「スマホで撮影しておけばよかった。画家かそれに関係するお仕事ですか?」と訊いて来た。一発勝負でまた筆者は初めて鳥獣戯画を模写したが、若冲画の方がよかったかもしれない。家内がようやく戻って来て、ほかの部屋を鑑賞せずにすぐに図録売り場に向かった。そこは京博のグッズ売り場で、特に目を引いたのは光琳の虎図のキャラクターだ。その立体の小さなぬいぐるみの人形も販売されていて、おそらく大人が中に入る着ぐるみもあるのではないか。京博のシンボルとして光琳の虎が選ばれたことに若冲ファンも文句はないだろう。光琳がいなければ若冲の才能は同じように開花しなかったのではないか。ただし、その光琳の虎は確かに光琳の独創としてもかなりよく似た顔つきの虎はほかの画家もよく描いている。とはいえ、結局はより有名度のある者が勝ちだ。
by uuuzen | 2016-12-13 23:59 | ●展覧会SOON評SO ON
●嵐山駅前の変化、その431(... >> << ●ムーンゴッタ・2016年12月

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