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👽💚🐸🐛🍀📗🤢😱11月2日(土)、京都大宮高辻Live & Salon『夜想』にて👻👻『ザッパロウィン24』午後4時15分開場、5時開演。前売り3500円👽筆者の語りあり。

●アレックスからのザッパ・グッズ到着、その2
いことと遠いことの感覚がだんだん鈍くなって行く気がする。誰でもそうだが、距離的にごく近い場所の隅々まで知らないのに、外国のどこかを知る。水がじわじわと浸透して行くのとは違って、人間の行動は一気に遠方に飛ぶことがある。



●アレックスからのザッパ・グッズ到着、その2_d0053294_22101590.jpg
これは、生涯全体として見れば、人間の行動範囲はまばら状態ということで、おそらく思考もそれと相似形を成しているのだろう。そう考えると、どれだけ長生きしても、そのまばら状態が広がるだけで、水がある一点からじわじわと浸透してその一点を中心に全体を覆うこととは違い、どんな人間でもまばらの間の隙間がある、つまり隙のあることがわかって、恐れるに足りないと思い至る。それで、話は飛躍するが、ザッパの音楽に関心を持ったとして、その全貌を知りたくなった時、そのことが可能かどうかを考えてみる方がよい。ザッパの遺した録音はまだすべて公にされておらず、アレックス・ウィンターが、ザッパが溜め込んだ録音テープの劣化を心配してそれらを安全な形に保つ一方、それらの内容をデジタル化して何らかの形で公表するが、その全部に接したところでザッパの全貌がわかるとは言えない。会場で隠し撮りされた録音があるからだが、またそれらも全部聴いても、その行為によって誰よりもザッパの音楽をよく知り、理解を深めたとは言えない。そんなことは最初からわかっているので、筆者の関心はせいぜい公式に発売されたアルバムを全部聴くことくらいだが、それで充分と言ってよい。その理由は、ザッパの全アルバムが示すザッパのまばらな世界は、海賊盤をすべて聴くことで得られるまばら感とほとんど変わらないと思うからだ。むしろ、雑多なものを排除する点で海賊盤を聴かない方がよい。だが、ザッパの場合、その海賊盤をどう線引きするかという問題がある。ザッパ没後のアルバムは、ゲイルとジョー・トラヴァースが作った公式海賊盤と言ってよく、アレックスがやろうとしていることもそれに準ずる。まばらな世界の隙間を埋めるために海賊盤は多少の役には立つと考えることも出来るが、それは個人の考えであって真実とは言えない。結局のところ、ザッパの未発表音源を集めることはフェティシズムであって、ザッパの音楽の理解とはほとんど無関係とも言える。また、ザッパの音楽に対する理解は、たとえばザッパ本人ととても親しかったかどうかということも関係しており、ザッパがいない今ではもういくらがんばってもザッパが生きていた時代の人に比べると理解が及ばないとあきらめるしかないところもあるが、それを言うと、これからのザッパ・ファンの顰蹙を買うし、また今は今の若者の感じ方がある。筆者はそのことに何の関心もないが、すでにこの世にいないザッパの音楽が、今は最初期から最晩年までいつでもどこでも聴くことが出来、また頭の中では年代順にそれらの音楽を並べることは出来るが、最初期の音楽がとても古くて最晩年のものが最も新しく感じるかと言えば、近いことと遠いことの差が曖昧になっている。これは水が一点から浸透して広がって行った図ではなく、点があちこちまばらに散在した全体図を思うからで、人間の活動は一本の木が生長するように幹と枝がつながり、つまり水が一点から広がって行くようなもののように見えて、実際は少し違うのではないかと思うことに起因する。木の生長は動物に比べて一点に固定されているようだが、種子の拡散を動物や風に委ねるので、木の生涯は一点から水が広がって行くこととはいささか違い、人間と同じように一気に遠くへ飛ぶとも言える。
●アレックスからのザッパ・グッズ到着、その2_d0053294_22104945.jpg さて、どうでもいい前置きになってしまったが、ザッパが近いことを感じさせる物が昨日届いたアレックスからのザッパ・グッズにあった。昨日の写真の4枚目は、「ミステリー・バッグ」が入っていた薄手の木綿の袋と、それとは別に小さな袋に入っていた5センチほどのケーブルだ。UMRKで使われていたもので、直径1ミリほどのカラフルな銅線が30本ほど束になり、それが透明ビニール、そして厚さ2ミリほどのゴムで覆われている。家電は見かけないケーブルで、大きな電力を使うためのものだろう。アンプや録音機をまとめる配電盤にでも使われていたのだろうか。ザッパの音楽がこのケーブルを伝わって録音されたが、今はないUMRKの腑分けの一肉片のようで生々しい。ザッパが長年住んだ家は去年売却され、その際にUMRKにあった機材その他もオークションにかけられた。確かケーブル類もそれに含まれていたような気もするが、買い手がつかないものをアレックスはアーメットやジョーから提供され、それが今回使われたのだろう。よく電車が廃線になった時、そのレールを輪切りにして文鎮のようにして販売などするが、それに似た行為でありながら、このケーブルの断片は何の役にも立たない。「オリジナル・UMRK・ケーブル」と印刷した袋があってこそのもので、またいかにもザッパ・ファンのフェティシズムを満足させるようなものだが、筆者はこのケーブルを握っていると、スタジオの中のザッパやその他のミュージシャンの姿が見えそうな気がし、またそれが20年以上も前のことであるのに、そうは感じないことの不思議を思う。それで、アレックスから送られて来たグッズの中ではこのケーブルの断片が最も生々しく、また金では買えない記念品に思えるが、あくまでも想像を掻き立てる呪物であって、ザッパの音楽とは何の関係もなく、ザッパに関心のない人にはただのゴミだ。
●アレックスからのザッパ・グッズ到着、その2_d0053294_22113920.jpg
 昨日の3枚目の写真は、4枚目の「ミステリー・バッグ」に収められていなかった。段ボール箱に袋入りで添付されていた「内容証明書」の束に記される3点のうち「ザッパ・ステッカー―3デザイン」がこれらに該当するが、この3種のステッカーは写真の右下の横長のものだ。これは寄付した人全員に送られるものではないだろうか。3万円コースの筆者は3枚目の写真のそのほかのものがプラスされたと思うが、「ZAPPA」と印刷された車のナンバー・プレートの複製は、ザッパ家の居間にファンから贈られたものがたくさんかかっていたことを偲んでの複製だろう。これを自分の部屋のどこかに飾っておくのはいいかもしれない。3種シールの上は鉛筆とワッペンと「200モーテルズ」の複製鍵だ。この鉛筆で思い出すのは、1992年に筆者が『ザ・イエロー・シャーク』公演に行った際、フランクフルトの現代美術館でもらった同じ黄色軸の消しゴムつき鉛筆だ。それは子どものみ無料で1本もらえたもので、筆者の息子が女性の係員から出口付近で手わたされた。その鉛筆は使わずにそのまま所有しているが、それに今回の鉛筆を加えようと思う。だが、筆者が死ねばただの鉛筆ということでゴミとして処分されるだろう。ならば使って役立てた方がいいが、鉛筆は腐るほど持っている。写真の左下は缶バッジ4個セットで、ザッパのイラストはアレックスの今回のキャンペーンに賛同したカル・シェンケルなどのものだ。台紙のイラストはザッパのアルバム・ジャケットやザッパの顔写真をコラージュしている。
●アレックスからのザッパ・グッズ到着、その2_d0053294_22120713.jpg
 次に今日の写真を説明するが、最初は「ミステリー・バッグ」に入っていた袋で、この中に今日の2枚目から5枚目までのものが入っている。紙袋の上に4点並べたが、中央の黄色のステッカーはザッパが作ったもので、80年代半ばのアルバムのジャケットによく印刷された。ロール状で残されていたもので、もう使い道がなかったものなので、今回1枚ずつ切り離して封入された。その右は「ICA」のロゴマーク上にザッパの赤いサインがあるが、これはおそらく映画『BABY SNAKES』の初演に使われたものではないだろうか。ICAは同映画に出て来るザッパの映像会社で、これはまだ存在しているのだろう。黄色のステッカーの下は、ICAの20周年記念として1988年に作られたシールだが、何に使われたかはわからず、筆者は初めて見る。黄色ステッカー右下は1973年9月9日のアムステルダムでのコンサート・チケットの複製、左は「STAR DATE」でのザッパのコンサートのバックステージ・パスの複製で、これらは不織布製で、裏面はいずれも実際に使えるように糊がついている。2枚目の写真は「ミステリー・バッグ」中で最も大きなものを3点並べた。左は1974年10月1日、スイスのバーゼルでのコンサート・ポスターの複製、上の方に見る猿、聴く猿、言う猿がデザインされている。右上は版下で、何に使われたか、あるいは使われる予定であったのかわからないが、「フォーク・ロックはドラッグだ」との文字があり、60年代のものだろう。右下は元の紙の質感を再現してか、やや厚手の紙に印刷したザッパのイラストだ。パステルを使って絵も文字もなかなか達者だ。3枚目は右端が「アンサンブル・モデルン」のステンシル文字と、その周囲におそらく同楽団のメンバーのサインがある。だが、「96年7月5日」の書き込みがあって、ザッパ没後のもののようだ。また、「ZAPPA」のステンシル文字の後に「‘S UNIVERSE」と手書きされていて、「ザッパ・ユニヴァース」の際の出演者のサインかとも思わせられるが、それは93年に開催されたので、「96年」は説明がつかない。写真中央のロケット発射のイラストはザッパのもので、実物大の複製なのかどうか、先のイラストとは大きさが違う。左端は3枚のザッパによる手書きのレパートリー表を複製したものだ。70年代半ばから80年頃のものだ。この用紙の裏面が4枚目の写真の左端で、ザッパのノートの記録を複製している。「ソルト・パレス以外での支出」とあり、項目別に経費を記しているが、総計で2万ドル近い。右はアレックスがデジタル化した映像から取った画像をはがきサイズに印刷したもので、5枚目の写真とともに合計7枚が封入されている。どれも60年代のザッパのようで、また見たことのないものばかりだ。5枚目の左下はザッパが髭を剃っているが、奥にはおそらく妊娠してお腹が膨らんだゲイルが写っている。右上はアルバム『WE’RE ONLY IN IT……』のジャケット写真撮影のために野菜を配置しているザッパだが、新しいことも古いことも違いないように思え、ザッパのその半世紀前の行動が妙に生々しい。「ミステリー・バッグ」ではこれら映像から取った写真が最も楽しいが、いずれアレックスが製作する本にたくさん載ると予想される。
●アレックスからのザッパ・グッズ到着、その2_d0053294_22123371.jpg

by uuuzen | 2017-03-30 22:13 | ●新・嵐山だより(特別編)
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