元払いは当然だが、海外から物を書く場合、商品代金より送料が高くつく場合が多い。とはいえ、筆者が買うのは本かCDで、数千円の価格だ。
そのため、届かなくても諦めがつくが、海外から購入するとこれまでの経験から4,5回に1回は届かない。アマゾンでも海外から買う場合が多く、一度送って来ない時があった。あまりに遅いので、たぶん2か月ほどしてからか、届かないと連絡すると、料金が返却された。こちらは嘘をついていないが、何となく気まずい。ひょっとすればブラック・リストに載ったかと思いもする。だが、先方が発送したのであれば、それはどこへ消えたのか。今時、封筒に貼られたアドレス・シールが剥がれるということは絶対にいってよいほどない。となれば誤配となるが、受け取った人はそのまま自分のものにするのだろうか。そういう人が多いのか、そうでない人が多いのか、これはわからない。筆者なら送り先か届け先に転送したいが、その送料が高いとなれば、それも迷う。さて、先週は「郵便不憫」と題して投稿したが、今日は同じ音で「不敏」だ。つまり、遅いということ。去年12月中旬に、eBayで本を1冊買った。7ドルほどと安かったが、送料が10ドルを越え、2000円ほどした。筆者は何年か前からPAYPALに登録したので、決済はとても便利で早い。このPAYPALはこちらの住所氏名が登録してあるので、購入のクリックを一度捺すだけで、売り手に筆者の住所氏名がわかる。つまり、間違いがなく、またわざわざ頼りを交換する必要がない。このPAYPALはいくらかかるのか知らなかったが、去年その請求がメールで来たのを見ると、他のクレジット・カードとさほど変わらず、確か2000円ほどであったと思う。これは1年の料金だ。一度も使わなくてもそれは支払う。そのため、なるべく使った方が得と考えるが、使うほどに出費がかさむから、程度を考えねばならない。日本ではどの本屋にも置いていない洋書が、いとも簡単にeBayに何冊も出品されていて、料金比較をして買うことになるが、出品の店によっては日本への発送料金を問い合わせるシステムになっている場合がよくある。それで送料はまちまちで、本の安さだけでは判断出来ない。もちろん本の状態の程度もある。筆者はガリマール社のある本が昔からほしいのだが、それがeBayで買えることを数年前に知ったが、まだ1冊も買っていない。本は数千円程度でも、送料がそれ以上であったり、また日本には送ってくれない場合がある。ほしい本は20冊か30冊はあって、死ぬまでに全部ほしいが、そう思いながら1冊も買わないままになる気もしている。その本はフランス語で書かれているので、売り手は必ずといってよいほどフランスの古書店だ。フランスに行けば簡単に手に入る本かと言えば、おそらく全くそうではなく、1冊探すにも何日もかかるか、あるいは見つからないだろう。それに見つかったとしても重い本なので、持ち帰る場合は3,4冊が限度で、またそのためには他の土産を我慢せねばなるまい。それで送料が高くても地道にeBayで探して1冊ずつ買うのがいいが、ほしい本はほかにも山のようにあって、優先順位の低い本は想うだけとなる。
さて、eBayから2000円ほどで買った本だが、クリスマス・シーズンを挟むので、遅れることは想像した。注文と同時に、いつ頃届くかrの報せが先方からあって、遅くても1月の4日とあった。注文して20日後くらいで、ま、常識的な日数だろう。だが、1日でも早く見たい本であるのに、届かない。2週間待って届かなければ連絡しようと思っていたが、きっかり2週間経った18日にメールした。その際、返金してほしいか、同じ本を送ってほしいかの二者択一の欄があって、当然本がほしいにチェックを入れた。すると、eBayから連絡があって、その日から3週間であったか、いつでも意義を唱えることが出来るなど、eBayが間に入って仲裁のようなことをしてくれるとあった。ただし、3週間を過ぎても筆者がeBayに何の連絡もしない場合は、本が届いたか、返金があったとみなし、もうeBayと連絡し合うことは閉ざされる。だが、同じ日に本屋から返金が完了したとのメールがあった。つまり、同じ本の在庫がなく、返金するしかなかったのだ。ま、仕方ないと諦めたが、何とその本が今日届いた。アメリカから買ったのに、フランスの郵便シールが別に脇に貼ってある。おそらく日本ではなしに、フランスに運ばれ、そこでこれは日本行きではないかとわかって、また日本に向けて送られたのだ。それで倍の日数がかかった。1か月以上だ。本は届いたので、こちらは支払いの義務がある。だが、eBayはもはや筆者とのメール交換を閉ざしている。つまり、問題は解決したとみなされている。本屋に連絡しようにも、その欄もない。何だか落ち着かない気分だ。本は先方が約束した期日に確かに届かなかったが、筆者の手元に到着したのは確かで、こういう場合、どのようい料金を支払うべきなのか。先方にすれば、約束した期日に届かなかったので、料金は返すという意味合いなのだろう。実際筆者はもっと早くその本の中身を確認する必要があって、今頃届いてももうほとんど要はない。送料込みで2000円程度なので、大手の本屋にすればさして損害はないという判断なのかもしれないが、本は遅れても届いたのであるから、金を支払う義務はあるだろう。だが、その方法がいくら探してもわからない。郵便が不敏であったために、相手は損したことになるが、筆者としても無料で本が手に入って得したというより、何となく嘘をついたような形になってあまり気分はよくない。ま、2000円であるしと、もらっておくことにするが、これが前述した昔からほしい高価な本ならば、そういうわけにも行かない。それもあって、海外からは高価なものを買う気になかなかなれない。何年か前、フランスからの個人の出品物がとてもほしく、よほど入札しようかと思ったが、ぎりぎりのところでやめた。本人は出品欄に、自分のことを信頼がおける人物で、必ず商品は送るなどと書いていたが、相手が送ったと言えばそれまでで、こっちはそのことを調べる手立てがない。それは日本でも同じことだが、日本なら居場所を突き止めてどうにか出来るという思いもあって、出品者は入金があればまず送って来る。ごく稀にそういうことがないことは先日書いた。そう言えば、10日に送った年賀状が1枚戻って来て、慌ててまた書き直したが、それは筆者の宛名の書き間違いで、配達したくても出来なかった。前述のアメリカからの本はPAYPALに登録している住所がそのまま印刷されていたので、フランスに行った理由はわからないが、他のフランス行きの本に紛れ込んだのだろう。