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●満員列車の人々への施しと砂地に点在する金の液体
また夢を見た。肩のあたりが寒くて、目覚めてからすぐにくしゃみを立て続けに3回した。こんなことは珍しい。もっとも、ここ1週間ほどは毎日たくさんくしゃみをする。



もっとも、ここ1週間ほどは毎日たくさんくしゃみをする。鼻毛を抜くとすぐにくしゃみをするが、それとは違って、単に風邪の前兆のためと言ってよい。たくさん着込めばいいが、窮屈かつ面倒だ。ガンガンとストーヴを焚けばよいが、ガス・ストーヴのためかどうか、ストーヴをつけると決まってくしゃみが始まる。窓のあちこちわずかに開けていて、そこから空気が逃げるのだが、その空気の盛んに通る場所に座っているためか、温かいよりもむしろ涼しく感じ、それでくしゃみが出るようだ。窓を完全に締め切ってしまえば問題は解消するが、そうすれば壁に結露が出来る。その水分が室内に置いてある屏風などの作品の内側にこもり、黴や染みの発生の原因になる。そのため、屏風をたくさん置いてある付近は年中窓を10センチほど開けて、冬場に結露が出来ないようにしている。さて、夢だ。鮮明な場面が多かったので、連日このカテゴリーになって少々まずいが、書いておくことにする。昨日とは違って、ほとんど思い当たる現実がない。

外国にいる。発展途上国のようだ。西アジアのどこかか。青空の下、駅のプラットホームに立っている。そこにはすでに列車が静かに停まっていて、やがて発車の気配だ。進行方向に向かって一番後尾の車両が筆者の左側、目の前に見えている。小さな車窓を見ると、人がびっしりと乗り込み、窓ガラスに顔をくっつけている人が10人ほども見える。大人も子どももいて、みんな痩せて肌は浅黒く、そして目はくりくりきらきらしている。みんなは筆者の方を向いてじっとしている。微笑みはない。筆者は手にかじりかけの皮が黄色いりんごをひとつ持っているが、みんなはどうやらそれを凝視している。それに気がつき、早速、車内に乗っている小さな子どもにあげようとする。窓ガラスを下げて、そこから差し入れればよいと思ったが、どうやら窓は開かない。次の窓はどうかと思って、列車を左に見ながらゆっくり歩むが、やはり開かない。同じ行為を3、4回繰り返しつつ、プラットホームを歩むが、どの窓も同じような人々で満員だ。『難民列車かな…』と思いつつ、りんごを誰にもわたせないので、半ば腹が立って窓ガラスにぐっと押しつける。すると即座に、飢えた内部の人々は競って口を大きく開けてガラスにくっつけ、食べようとする。お互いの姿がよく見えているのに、ガラス1枚のために、こっちは手わたすことが出来ず、向こうは食べることが出来ない。こんな残酷なことがあるだろうかと思ってさらに歩むと、扉の位置に来た。ぽっかりという具合に開いていて、中を覗く。人はさほどいないこっちに背を向けてつり革につかまっている人が2、3人見える。『なんだ、ここから入ればいいのだ』と思うが、その瞬間、大きな男が2、3人そこから出て来て筆者を押しのける。男たちはみな日本人だ。列車はいつの間にか日本の通勤電車に変化していて、肌の浅黒い人々の姿はひとりも見えない。『どこへ消えた?』と思いながら、そのままUターンしてプラットホームを戻る。電車は筆者の右手にあって、まだ出発の気配はない。それで右手で車体を触りながらゆっくり歩む。ペンキを塗った鉄の車体はたくさんの小さなリベットが打ち込まれていて、そのデコボコした突起が歩むごとに手に触れ、電車がかなり昔の代物に思える。行く手を見ると、車体がかなりこっち側に膨らんで張り出している。歩むにしたがってその脹らみが大きくなる。『これは上空から見るとラグビー・ボールのような形をしているに違いないな。いや、この銀色のボディや触感からして本当はジャンボ・ジェット機かもしれない。窓は全然見えないしな…』。そんなことを思いつつ、そうでなくても車体の陰になって右側はうす暗かったのに、この脹らみによってますます行く手の視界は暗く見えている。そして、最も出っ張った部分に差しかかる。急に左手はホームの板張りの壁面が迫っていて、右の車体との隙間がほとんど頭ひとつ分の隙間しかない。そのため、通り過ぎる時には頭の両側を壁と車体に挟まれ、強く擦ることで抜け出ることが出来た。それでもどうにかそこを過ぎるとまた視界が広がって明るくなり、すぐにプラットホームの終点に来ていた。
 もう一度列車のあった方を振り向くと、すでにそれはなく、向こうにプラットホームとその黒々とした壁が続いている。そして筆者から10数メートル離れたホームの端のベンチに、ひとりの50歳ほどの女性が黒いコートを着て寒そうに座っている。髪はパーマがきちんと当てられ、色白でふくよかな顔立ち、唇はかなり赤い。だが、見知らぬ女性だ。すぐに向こうはこっちに気づき、声をかけて来る。「○○さんじゃない? いや、○○さんにとてもよく似た人だわっ。へえーっ、こんなによく似た人なんてホント珍しいわ」と言いながら立ち上がるが、その直後、「なあーんだ、よく見れば違うわ。○○さんはもっと若いもの。あなたはそんなに若くはないわ」と言い、またベンチに座り、そして素知らぬ顔をする。その間、こっちは一切言葉を発しないが、人違いされただけならまだしも、その女性とは年令がほとんど変わらないはずなのに老人呼ばわりされたことに気分を多少害する。そしておもむろに顔に手をやると、驚いたことに皺だらけだ。まるで70歳になっているのを実感する。『いつの間にこんなに老けてしまったのだろう。女性にそう言われるのも無理もないか…』と、しょんぼりした気分になる。そのまままた振り返り、その女性から遠ざかる方向、つまり左手奥に進む。すると、そこは広い体育館ほどの場所だ。その端まで行って、今来た方向を振り返ると、先のプラットホームの端が見えるが、すでに電車はない。それにシュロの木が何本か見え、若い娘やでっぷり太った男など、水着やアロハシャツを着てちらほらと歩いている。アメリカ人だ。マイアミのようだ。今立っているところは大きな建物の1階らしい。天井は全体が黒く、また、四方に壁はない。ところどころに柱が見えるだけだ。そのため、向こうの方まで四方八方見わたせる。ガレージのような雰囲気で、がらんとしており、その内部から向こうに見える風景もかなり殺風景だ。特徴ある看板や店などは何もない。大きな建物の1階部分の壁が明るい日差しの中で見えている。首を右手に回すと、建物は見えず、白い空と点々と見えるシュロの木、それにコンクリートの堤防らしきものがあって、その向こうはどうやら浜辺のような気配だ。

 今度は知り合いのおばさんのKが他の何人かのおばさんと一緒に逆光の中、すぐ目前に現われ、そして声をかけて来る。「あらまあ、○○くんじゃないの。なぜぇっ、こんなところでお会いするなんてねえー。不思議なこともあるものね。随分久しぶりだけど、その後どう?」。こっちは無言でいるが、それは名前を思い出せないからだ。何という名前であったのか、必死に思い出そうとしている。それが思い出せるまでは喋らないつもりなのだ。5、6秒経って、はたと思い出す。『ああ、Kさんだ』。だが、それを思い出した途端、彼女は目の前にはいない。そして改めてガレージのようなその広くて暗い空間の地面を見つめると、何か大きな機械や機材を撤去した後のようだ。ところどころに小さなネジや金属片が落ちていて、砂地には物が置いてあった跡や、それを引きずった跡があちこち見える。今からもっときれいにするために掃除人夫たちがやって来て、一斉に地面を掃く予定であるのがわかる。また地面を見ると、金色にぴかぴか輝く部分がある。乾燥した砂地に水を落とせばそのような形になるが、水ではなくて、熱く溶けた金を杓一杯分落としたような感じだ。金の粒の飛沫がその溜まりの周囲にあちこち見える。『機械を除去した時に出来たものだろうか。本当の金かな? どうも少し白っぽいな』と思って、また別の方向を見ると、今度はプラチナが同じように杓一杯分地面に落とされたように溜まった箇所がある。『今度はプラチナか。銀ではないようだ。いや待てよ、液体であるからには水銀ということもあり得る。砂地に水銀を撒けばこのように溜まるはずだしな。けれど輝きはこんなではなく、もっと鈍い』。そして次にまた金の小さな溜まりを見つける。間近でそれを見ると、地面から這い出た蟻たちが、その金にまみれて全身金色になりながら、その溜まりから抜け出ようともがいている。『ああそうか、この砂の下はゴミを埋めてあるのだな。産業廃棄場の砂地なのだな。それにしてもこの金は拾っておかなくてはもったいない』。そこで新聞紙が近くに何枚かあったので、それを金の溜まりの周囲に置く。何かで掃いて金を新聞紙のうえに移動させようとするが、適当なものがない。すると、掃除人夫のひとりが現れわれ、たちまち砂地のデコボコした部分の砂を平らにしようと、問答無用に砂を手荒く掃き、金の溜まりを砂で隠してしまう。「このようにならせば何もかも見えなくなってきれいになるもんだ」。男はそのように言うが、その言葉が終わるか終わらないかの時に、低い男の声がマイクであたりに響きわたる。「今から(アメリカの)別の地に出発しますが、行きたい人は早く手続きをしてください!」。こんな内容が繰り返される。だが、それを聞いて悲しくなる。なぜなら自分は別のところに旅立つお金が全くないのだ。そのため、このさびしい殺風景な砂地の場所にずっととどまるしかない。そう思ったところで目が覚めた。そして、くしゃみを立て続けに3回した後、布団の中で見た夢を反芻し、しっかりと記憶した。


おばさんのKは長年会っていない。普段思い出すこともほとんどないが、こうして夢に出て来るのは心のどこかで気にしているからか。そう言えば、もう年賀状を出す頃だ。2日前は去年の年賀状の束を倉庫から持ち出した。その時にKのことも一瞬思ったのかもしれない。液体の金やプラチナは何だかお金の夢の変形に思える。これもろくでもない夢の部類に入るだろう。列車や電車に乗らない、あるいは乗っても終点まで行かずに途中下車する夢はよく見る。それが何を意味しているのかは知らない。筆者が車の免許を持たず、移動はもっぱら電車であるというのが理由であるからかもしれないが、車によく乗る人はやっぱり車を運転している夢をよく見るのだろうか。運転出来ないのに、筆者はごくたまに自在に運転する夢を見る。ハンドルをくるくる回して車が走って行くのは夢の中でもとてもいい気分だ。
by uuuzen | 2005-12-11 23:34 | ●【夢千夜(むちや)日記】
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