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●『高松メディアアート祭2015―メディアアート紀元前―』その1
いシリーズになりそうなほど去年12月27日の高松行きでたくさんの写真を撮って来た。写真は全部ブログ用に加工整理したが、今日取り上げる展覧会だけでも7,8回の投稿分がある。



●『高松メディアアート祭2015―メディアアート紀元前―』その1_d0053294_23181055.jpgそれで今日からその展覧会の感想を書き始めるが、本展を見に行こうと思ったのは、ブルース・ビックフォードの粘土アニメ用のオリジナルの人形の展示があるらしいことがわかったからだ。昨日と一昨日はアニメ映画の『星の王子さまと私』に因む展覧会を取り上げた。それを見たのは12月20日だが、その一週間後に本展を見るつもりでいたからでもある。昨日載せた同映画で使われたキャラクターの人形は、ブルース・ビックフォードが粘土で作るものと同じと言ってよく、ストップ・モーション・アニメでは同じキャラクターの違った人形をいくつも用意する必要がある。同映画ではそれをまとまった数の制作者が作ったが、ブルースのアニメでは彼ひとりでキャラクターの造形から撮影までやる。ま、そのことは明日以降に書くとして、今日はブルースの作品が展示されていた部屋に至るまでに撮った写真を掲げる。
●『高松メディアアート祭2015―メディアアート紀元前―』その1_d0053294_23205364.jpg

 さて、ブルースが来日するとのニュースは梅村さんからメールで教えてもらった。11月下旬だったろうか。調べればわかるが、面倒なのでこのまま書く。ネットで早速来日のことを調べて、来年2月に東京で開かれるアニメ祭にゲストのひとりとして参加することがわかった。東京までは行きにくいが、幸いなことに12月に高松のメディア祭でも来日する予定ではないか。そのことは去年12月の投稿に書いた。ザッパの『ロキシー・ザ・ムーヴィー』の上映会が渋谷のクラブ・クワトロで12月22日にあり、上映まで4時間半ほど、控え室で打ち合わせをしたが、その間に音響設備を担当する樋口さんがやって来た。初対面であったが、みんなで話が弾んだ。どういう話の経緯か忘れたが、その話の中でブルース・ビックフォードが2月に来日するが、昨日つまり21日に高松から東京に来ているらしいということを聞いた。それから1時間ほどしてからだろうか、樋口さんは席を外して、今度はもっと若い男性でブルースを日本に招聘したという土居さんが同じ場所にやって来た。樋口さんが電話するかして呼び寄せたのだろう。土居さんとまた話が弾み、筆者はブルースについていくつか訊ねた。高松メディアアート祭は18日から27日までの会期で、ブルースはずっと会場に詰めていたが、飽きたのか、21日に東京に来たという。土居さんが連れて来たのだろう。彼はまた高松に行かねばならないが、別れしなに筆者は27日に見に行きますと伝えた。筆者は東京に24か25日まで滞在する予定であったので、高松に行くのは最終日と決めていたからだ。
●『高松メディアアート祭2015―メディアアート紀元前―』その1_d0053294_23182268.jpg

 ネットで本展について調べると、いかにも若者向きという画面で、詳細がとてもわかりにくかった。行くことを決めていたので前売券を買っておけば少しでも安くついたが、その買い方もややこしい。チケットは2種あって、高い方はライヴ演奏が見られる。メディアアート展は展覧会であるはずで、そこにライヴ演奏とはどういうことかと思い、またどうせその演奏は若者相手のものであろうから、展覧会だけを見ることにした。そして前売券を買わず、またどこで展覧会があるのかろくに調べもせず、とにかくJRの高松駅に着けばすぐに会場がわかるだろうと思った。高松駅前に行くのは何年ぶりだろう。10年ほど経っているか。その時は神戸近くから船に乗って出かけた。着いたのが早朝で、始発の琴電に乗ってこんぴら参りをした。早朝であるのでどの店も閉まっていたが、真っ暗な中、駅前の1軒のうどん屋がちょうど店を開く準備をし始めたのが見えた。それで食べさせてもらえるかと訊ねると、OKだ。その時に食べたうどんの味が忘れられないと家内が言う。それで去年中に再訪するつもりでいた。春は無理で、夏になり、夏も無理で、結局冬となったが、うまい具合に高松メディアアート祭とやらが開催され、ブルース・ビックフォードが作品とともにやって来る。ついで主義の筆者にすればまたとない好機だ。会期の始め頃は『ロキシー・ザ・ムーヴィー』の上映会とトーク・ショーのことが気になってとても行く気になれない。それが終わった後、そして少し体力を取り戻してからとなると、最終日がよい。それでそのとおりに実行した。今調べると、高松に船で行ったのは2004年10月だ。切り絵を作ったのですぐにそれがわかる。10年以上も経っていたが、その間に駅前も大きく変わった。高松には大きな商店街があって、それが4,5年前か、大きく様変わりして立派になったことはTVで何度か組まれた特集によって知っていた。その商店街の整備に伴って駅前も変貌したようだ。先月の中旬か、高松駅前をグーグルのストリート・ヴューで見た。すると、10年前に入ったうどん店の周辺はすっかり変わっていて、古びた小さな店はもうなかった。駅前広場も変わり、筆者らが座った石製の長いベンチもなくなっていた。そのベンチの下には緑色に光るELDの点の粒が線状となって貼りつけられていて、それが早朝の暗闇の中で怪しく光っていた。うどんを食べた後は琴電に乗って栗林公園に行ったが、地図で見ると歩いても行けそうな距離だ。栗林公園はさすがに立派で、大きな蘇鉄の木がたくさんあった。朝一番に入園したのでなおのことよかった。琴電で思い出すのは、その始発駅のすぐ東に城の石垣があったことだ。早朝ですることがないので、持参した小型のスケッチブックにその様子を描いた。その城跡に公園があり、その中の古い木造の建物の中で本展が開催されるのだろうと漠然と思った。それが間違っていれば大変なことになるが、そういう肝心なことを筆者は調べないことがままある。それで27日は駅に着いた後、まず10年前のうどん屋があったところを歩き回り、そして仕方がないので駅から一番近い大きなうどん店で食べた。そういった店はここ10年で京都や大阪にもたくさん出来た。家内によれば味も同じようなもので、10年前の小さな店で食べた味とは違うと言う。だが、時代は変わる。そういう店はもはや地価の高い駅前では営業出来ないだろう。それに当時も60代半ばらしい店主はもう引退したであろう。
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 本展のチラシは京都や大阪では入手出来たのだろうか。たぶんそうではなかったと思う。JR高松駅にもそれはなく、またポスターもなかった。何とか公園というところの何とかという江戸時代の立派な建物で展覧会があることだけは覚えていたが、そういう建物は高松城にあるに決まっている。それでうどんを食べた後、琴電の始発駅に向かった。10年前のことが蘇る。石垣や濠、駅、線路など、何も変わっていない。そして、琴電の駅を過ぎて10年前は訪れなかった城に向かった。確信はなかったが、50メートルほど先に立派な門が見え、そのすぐ手前に若い男性ふたりが小さなテーブルに就いてチケットを売っていた。やはり想像は当たっていた。前述のようにチケットは2種あるが、ライヴは見ないので安い方を2枚買った。そうして園内に入り、チケットの販売員に教えられたとおりに順路にしたがって進むと、今日の最初の写真の建物があった。そこが会場だ。チケットには玉藻公園内の披雲閣とある。江戸時代の建物で、なぜこのような場所を使ったかだが、そこは高松と本展を企画した中心人物である高松出身の現京都造形大学の教授の思惑が一致したのだろう。京都で開催してもいいだろうが、高松にとっては観光客誘致のいい機会になる。それに京都で披雲閣級の建物はいくらでもあるが、みな寺社の所有で、借りるのは難しいかもしれない。武士が使った建物となると二条城があるが、そこでは本展はまず無理だ。そしてモダンな建物では却って展示作品とマッチし過ぎて面白くないだろう。歴史を感じさせる旧い建物の中で最先端の映像作品やそれに関係する展示を見る。その落差は作品と建物をより印象深くするだろう。果たして実際そのとおりで、たくさんの部屋はそれぞれの作家に割り当てられ、順に見て行くと、次にどういう驚きが待っているのかという期待が高まる。近年には珍しいことに撮影は自由で、たくさん撮ったために例外的に7,8回投稿しなければならない。今日の写真の作品についての説明は明日に譲るが、会場では図録は売られていなかったように思う。映像作品やインスタレーションが主体であるので、図録を作っても見栄えしないだろう。あったのかどうか記憶にないが、なかったとして、個々の作家の経歴をまとめた冊子程度は作られるべきで、無料で配布されてもよかった。それは筆者が旧世代であるからで、今の若者は作品に接してすぐにスマホで簡単にそれを調べるのだろう。図録がないなら、メモくらいはしてもよかったかもしれないが、筆者の目当てはブルース・ビックフォードであり、彼の作品さえ見られれば、後はほとんどどうでもよかった。で、明日は彼の作品の写真を載せる。
●『高松メディアアート祭2015―メディアアート紀元前―』その1_d0053294_23184818.jpg

by uuuzen | 2016-01-06 23:59 | ●展覧会SOON評SO ON
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