去る者は追わず。これは去った者のことは忘れるのがよいとの意味もあるだろうか。そうであれば、去ったこともさっさと忘れるのがよい。

そして、過去を思い出して書くということは何となく惨めたらしいということになる。つまり、投稿していなかった日を1か月以上も経ってこうして書くことはこじつけがましく、誉められたことではない。その一方で、たまたま投稿出来なかっただけで、投稿すべき内容はちゃんと用意してあったと言い訳を持ち出す気持ちもある。そして、結局こうして空白の日々を少しずつ埋めて行くことにするが、当然投稿すべき日を基準にそれ以前に撮った写真を使う。たとえば今日は11月18日だが、10月13日分を投稿し、それ以降の出来事について書く。こうして書きながら、空白のあった1か月以上もの間の日々を、順に後追いで埋めて行くか、それとも気になっている日を先に済ますか、まだ決めていないが、古い日から順に投稿して行くのが紛らわしくなくてよいだろう。ともかく、今日は最も古い10月13日の分で、これは9月14日に撮った写真を使う。その日は家内とMIHO MUSEUMの秋の企画展の内覧会に行った。その展覧会の感想も書くつもりでいるが、年末にでもまとめて展覧会については書くつもりでいる。観光バスで信楽から京都駅まで送ってもらい、まだ陽が高かったので気になっていた神社を訪れることにした。それは安井金刀比羅神社で、それを見た後は東大路通り沿いのスーパーで飲み物を買い、その店先の休憩コーナーで10分ほど座って休んだ。店の北すぐに石の大きな鳥居があって、それを撮ったのが今日の最初の写真だ。西日でオレンジ色に見えている。通りを東にわたり、鳥居の奥の坂を、南側の歩道を歩いて行った。最初の写真には見えていないが、奥に2枚目の写真の鳥居がある。それをさらにくぐって奥に行くと京都霊山護国神社がある。

そのことはもちろん昔から知っているが、まだこの二の鳥居の奥へは入ったことがない。3枚目の写真の案内板にあるように、そこには霊山歴史館がある。龍馬など幕末の歴史を中心にしているはずで、龍馬ファンは訪れるべきだが、筆者は興味がない。せっかく久しぶりに近くまで来たのであるから、少し足を延ばせばいいようなものだが、すでに5時近かった。それに今気づいたが、案内板には「本日休館」とある。建物の前まで行って気づいていれば、家内はきっとふくれた。何しろ坂道だ。スーパーで飲料を買って喉を潤したとはいえ、よけいな道を歩くのはしんどい。それでたくさんの観光客に混じって八坂の塔の下を歩くなどし、円山公園の方角へと歩いた。八坂神社の境内に入らず、その手前の道を西に向かって東大路通りに出た。中華料理の「王将」の前にバス停があるが、そこから乗ればまた南へ逆戻りだ。信号を西へわたって四条通りを河原町まで歩いた。そこでいつも行く店がある。新京極通りを入ってすぐ左手にあるお好み焼きの店で、家内はその店の大ファンで、ふたりで河原町に出ると必ずと言ってよいほど入る。注文するものも決まっている。「やんやん焼き」だ。赤塚不二夫にどこか似た中年男性と、てきぱきとした細身の女性、そしてアルバイトらしき若い女性の3人で切り盛りしている。店は狭い。そしてガラス窓から内部の空席状態がよく見えるので、入りやすい。ここは西洋人から中国人まで外国人客が半分以上を占め、国際色が豊かだ。それはたぶん安価であることがガイド・ブックで紹介されていることと、店の名前が横文字で目につきやすいからだ。家内はいつもおいしいと言うが、それは焼く機械が大型で、家では絶対に同じようにふわりと焼けないからで、それだけでも値打ちがあると言う。筆者はさほどお好み焼きのファンでもないが、さりとてほかに何がいいかとなると、なるべく安価なものという条件ではどこで食べても同じようなもので、ついつい慣れた店に行く。