人気ブログランキング | 話題のタグを見る

●当分の間、去年の空白日に投稿します。最新の投稿は右欄メニュー最上部「最新投稿を表示する」かここをクリックしてください。

●神社の造形―嵯峨天皇皇女 有智子内親王墓
と言えば蕉風とか蕉門が思い浮かぶが、二尊院を拝観して近くの竹細工店を覗き、その後落柿舎の近くに来た時、1本の芭蕉の木があった。



●神社の造形―嵯峨天皇皇女 有智子内親王墓_d0053294_133875.jpg

家内と家内の友人Mさんとの3人で立ち止まってそれを見上げていると、背後に70代の男性が立っていて、筆者らの言葉を聞いていた。そして「去年はもっと元気があったのですがねえ」と二度繰り返した。芭蕉の木は珍しいが、膳所の義仲寺にあったのではないだろうか。つまり、芭蕉に縁のあるところには植えられている。筆者らが先週金曜日に見たのは、高さ3メートルほどで、葉は4、5枚しかなかったが、緑色の小さなバナナが2房出来ていた。小学生の指程度の長さで、たぶん食べられない。熱帯ではバナナの実は年中出来ると思うが、日本では真夏だろう。芭蕉の木は熱帯のジャングルを思わせるが、それが嵯峨の落柿舎の裏手にあるのは何となくおかしいが、その一方で似合っているとも思える。棕櫚の木にもそのようなところがある。わずかに異質なものが混じっている方が安心すると言おうか、あるべき姿と思える。それはさておき、その芭蕉の木は自然に育ったものではなく、植えられたものだ。棕櫚は鳥が実を運んで割合どこででも育つが、芭蕉はそうではないのだろう。少なくても京都ではそうだと思う。それで、芭蕉の木が植えられているのはそこに松尾芭蕉の門下の去来が住んでいたからだ。去来の墓を守っている人たちが手入れをしていると思うが、それは結局は芭蕉を愛する人たちだ。あるいは今は京都市が管理しているのかもしれないが、有名人となると墓は長年そのまま大事にされる。そこが無名の庶民との大きな差で、そういう人は自分の墓を心配するのに、その墓が何代持つかと言えば、少子化で次の代にはどうなるかわからない。となれば、墓などどうでもよく、生きている間に精進して何かに秀でることを目指した方がよい。運がよければ、有名になって他人が墓を作ってくれる。それはさておき、この芭蕉の木から50メートルほどのところに石の鳥居がある。神社かと思うと、墓だ。もちろん天皇やその親族のもので、京都にはそれがたくさんある。そのため、よほど関心のある人以外は存在に気づかない。それは同じ鳥居でも石で目立たず、また鳥居の奥には入れないようになっているからだ。ただし、開閉出来る扉があるので、管理者はそうではない。鳥居を玉垣が囲むので、神社のようだが、拝むべき祠がない。賽銭箱もないから、神社ではなく、祀られている人は神様ではない。だが、鳥居があるので、半分神様と言える。誰もが墓地に鳥居を建てることが出来るのかどうか知らないが、まずそんなことは考えない。考えただけで罰が当たると思っているからだが、人間さまざまで、中には大きな墓地を購入してそこに鳥居を設置したいと思う者もいるのではないか。個人が墓地に鳥居を建てることが法律で禁止されているとすれば、小便禁止の赤い小さな鳥居を家の壁に取りつけるのも不謹慎であろう。それはともかく、神社を示す鳥居が、天皇やその子どもの墓に使われるのは、いつでも天皇を神として持ち上げる動きがあることを示している。だが、鳥居の代わりに別のものとなると、それがない。何もなければ玉垣を越えて侵入する者が絶えないだろう。ネットで調べると、この落柿舎の隣りの墓は、嵯峨天皇皇女の有智子内親王のもので、享年41、女性では珍しい漢詩人であったという。そういう人物の墓の裏手に去来の墓があるのは偶然かと言えば、去来は有智子内親王の墓があることを知って、その北隣りに住んだのだろう。落柿舎の前は畑になっていて、それは有智子内親王の時代も去来の時代も変わらない。今日の最初の写真は、その畑の前から奥に落柿舎と有智子内親王の墓の鳥居を捉えた。この眺めは有名で、日本画家がよく描き、カメラマンが撮影する。筆者のボロ・カメラでは実際よりもかなりくすんで見える。それで画像加工で多少彩度を増したが、それでも実際の景色とは比較にならないほどくすんでいる。右端に見えるのは百日紅の花で、手前が桃色、奥にそれより濃い色の花をつけた、また1メートルほど高い同じ木があるが、写真ではそれが見えない。鳥居は左手に見えるが、写真の奥の林全体が有智子内親王の墓に見える。生まれが超高貴であれば、やはり墓の心配をすることがない。
●神社の造形―嵯峨天皇皇女 有智子内親王墓_d0053294_1333397.jpg

by uuuzen | 2015-08-24 23:59 | ●神社の造形
●神社の造形―頓宮、御旅所 >> << ●神社の造形―齋宮神社

 最新投稿を表示する
 本ブログを検索する
 旧きについ言ったー
 時々ドキドキよき予告

S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30
以前の記事/カテゴリー/リンク
記事ランキング
画像一覧
ブログジャンル
ブログパーツ
最新のコメント
言ったでしょう?母親の面..
by インカの道 at 16:43
最新のトラックバック
ファン
ブログトップ
 
  UUUZEN ― FLOGGING BLOGGING GO-GOING  ? Copyright 2025 Kohjitsu Ohyama. All Rights Reserved.
  👽💬💌?🏼🌞💞🌜ーーーーー💩😍😡🤣🤪😱🤮 💔??🌋🏳🆘😈 👻🕷👴?💉🛌💐 🕵🔪🔫🔥📿🙏?