詫びる必要はないが、題名に「ムーンゴッタ」すなわち「満月」と掲げているのに、今日は満月が見えなかった。昨夜撮っておけばよかったと悔いるが、昨夜も雨が降った気がする。
カーテンを閉め切っているので外は見えないが、音でわかる。またそのカーテンの中央の隙間から3日前の深夜2時過ぎに、満月に近いとても明るい月が見えた。その隙間は5センチほどで、そこに満月が移動して来るのはそのような深夜だ。パソコン画面に向かいながら、何かこちらを見つめているものを感じ、筆者の顔から1メートル少々ほどのところにあるそのカーテンの隙間に目をやった。すると、あまりに明るい満月が見えた。だが、撮影はしなかった。満月の3日前ではこの投稿には使えない。昨日は天気がよかったが、出歩いたのは午前11時頃で、郵便局を往復しただけだ。それからは部屋にこもり切りになり、陽射しが眩しいのでカーテンを閉め切った。5センチに隙間は洗濯バサミでつまめばなくなるが、それくらいは開いていてもいい。だが、昨日はその隙間から強い光が差し込み、パソコン画面が見えにくかった。それで5センチの隙間をなくした。そのために深夜に見えたかもしれない満月を見逃した。つまり、今夜雨が降った場合に使える予備の写真を撮らなかった。あるいは夜になって曇り、また雨が降って見えなかったかもしれない。そう思う方が残念の度合いが少ない。昨夜のニュースで、今日は夜から雨と予報があった。昼下がりからやや曇り始め、さきほど11時頃に雨の音が聞こえるようになった。夕方7時から何度も外に出て満月の上がる方向を睨み続けた。駅前に行き、「風風の湯」の前に足を延ばし、桜の林を少しだけ歩いた。雨が降るかもしれないのに、電車が着くと観光客がたくさん出て来た。みんな桜の林に向かって歩く。ベンチは人で埋まり、満開の桜の下で灯りを点してシートを敷く人もあった。雨が降るまでの間でも夜桜を楽しもうとしている。夜桜の写真を少し撮って家に戻り、TVを見ると、ニュースで夜桜と月蝕の共演が見られると言っていた。それは9時を挟む10数分で、9時前にまた外に出て空を見上げたが、7時より雲が厚くなっていた。これでは満月が見えるはずがない。それにほんの少しだが、雨が降っている。それでも諦めず、9時15分頃、そして10時にまた同じ場所に行って、昇っているはずの方角を凝視したが、見えない。それで諦めた。夜からは雨という天気予報は当たった。雨は時間が経つにつれて強くなるだろう。それではいくら空を拝んでも満月は見えない。満月の夜に満月が撮影出来なかったことは今までにあったのかどうか知らないが、前日撮っておいたものを載せるなどして、毎月満月の写真を欠かしたことがない。それがついに今夜は見えない。7時に家を出た時、桜の林に向かって歩きながら、関東では晴れている地域があるはずで、知り合いがあれば連絡して撮影してもらえるのにと思った。若者ならケータイで連絡し、すぐに写真を撮って送ってもらうだろう。筆者にはそんな知り合いがいない。いても満月の写真を撮って送信してくれとは言いにくい。それに今夜の雨は広範囲に降りそうで、関東であってもどこでも晴れているとは限らないだろう。それで家に戻ってニュースを見ていると、現在の満月の映像が画面いっぱいに出た。カメラを持っていたのですぐに用意したが、筆者のカメラは反応が遅い。ぐずぐずしている間に画面が変わった。残念。
諦めていると、また同じ映像が映った。それで慌てて撮ったのが今日の2枚目だ。満月の下の方が少し欠けているが、月蝕の時間が近いためだろう。ともかく、誰かに頼んで撮ってもらわずとも、TVが映し出してくれた。それを撮影することで今月の満月の写真の代用と出来る。ニュースで満月が大きく写し出されたのは、ちょうど夜桜のシーズンでしかも月蝕が生じるからだ。後者の価値が大きく、今夜が月蝕でなければ満月を画面いっぱいに映すことはしなかったであろう。そう考えると運がよい。雨天という不運の中にも運があった。今日の最初の写真は7時過ぎに撮った。満月の方角だ。左下が紅葉に見えるが、桜だ。阪急嵐山駅の灯で照らされている。中央で白く見えるのが雲の向こうの満月と思うが、違うかもしれない。というのは、その方角は清水寺境内から桜の季節に空に向かって照射されるライトがあって、どうもその光が雲に反射している気がする。9時15分頃に同じ場所を見ると、同じ白い光はもっと上に移動していたので、満月かもしれないが、清水寺は9時少し過ぎまで空を照らすとすればその光の可能性がある。前述のように10時には雨が降り始め、地面や車が濡れていた。そして雲が白く光った部分もなくなっていた。こんな夜はまたブルースが似合うと思って相変わらず連日ボビー・ブランドの歌声を聴いているが、そう言えば一昨日は久しぶりにザッパの新譜が発売されるというメールが届き、直ちに予約注文した。CDと送料がほぼ同じで、4000円ちょうどといってよい金額だが、アマゾンで中古CDを買えば海外からでも350円で着くのに、その7倍もするのはどういう理由だろう。今日の投稿は「新・嵐山だより(特別編)」に載せるが、このカテゴリーはザッパの新譜の解説とムーンゴッタに限っている。今日で13回連続ムーンゴッタを投稿し、ザッパの新譜は1年以上発売されていない。今回注文したCDは記念すべき100枚目で、23年待ち続けたものだ。発想は6月だったと思うが、届くのは7月になるかもしれない。そのため、まだ2,3回はムーンゴッタの投稿が続く。話をボビー・ブランドに戻すと、「MEMBERS ONLY」という曲が、今日のような満月が見られない夜には似合う。この曲は失意にある人なら誰でも参加出来るパーティについて歌っているが、そのパーティとはボビーが歌うことだ。つまり、「MEMBERS ONLY」とは、失恋その他、悲しくさびしい人だけとの意味で、この曲を聴いて心を慰めてほしいというわけだ。「資格ある人だけの私的なパーティだ。条件を得るのに金はいらない。小切手帳は持って来なくていい。持って来るのは壊れた心だ。今夜は会員専用のパーティだから。彼女を失ったあんた、男に振られたあんた、誰しも生きていればたくさんの問題を抱える。さて、そんな連中が壊れた心のためにパーティを開く。会員専用で、今夜だ。母ちゃんに言ってやりな、父ちゃんにもな。肌色が赤でも黄色でも、黒や白も、悲しくてさびしい者のために、パーティを開く。会員専用で、今夜。」 深夜1時に近いが、雨音止まず。これは満月の涙か。まん丸でくっきりとした満月の写真が載せられないことのお詫びに、今夜桜の林で撮ったものを3枚目に使う。