敏感な鼻というほどではないが、花粉の季節が始まってここ数日は目が痒く、今日はくしゃみを何度したかわからない。パソコンの前に洟をかんだティッシュの山が出来つつある。今日は中国から黄砂が飛来したそうで、空がどんよりとしていた。
だがもうすっかり春という感じで、裏庭の小川沿いの紅白梅は満開で、写真を撮った。白梅の成長が少し悪く、花の数は数分の1だが、これは土が少なく、また砂利が底に多いからで、事情はわかっている。花が散った後、土を多少掘り返して肥料をやろうとか思っている。男女平等であるから、紅梅も白梅も同じ条件で育てなければならない。さて、今日は銀行預金を解約しに梅津に出かけたが、目指す銀行の前に来て首をかしげた。持参した通帳と銀行名が違うのだ。間違って持って来たのではない。30秒ほど経って、目指す銀行は別の場所にあることを思い出した。それほど筆者は通帳を見ない。何年も見ないほどで、今日はどうにか銀行に着いたのはいいが、解約しようと思っていたのが気が変わった。というのは、何かよくわからないが、別の通帳も持参したところ、それは積立預金とやらで、昔に満期になっていたもので、それを解約すれば今日の振り込みが出来ることを知ったからだ。儲けた気分だ。そのような預金があるとは知らなかった。用済みの通帳は銀行に返すつもりで持って行ったのに、それが金になった。こんな調子では、通帳を落として誰かに引き下ろされても気づかない。自分が預金したのに、それを解約して儲けた気分になるのはよほどおめでたい。ともかく、解約しようと思っていた100万少々はそのままにし、解約した積立預金の札束を持って郵便局に走り、そこで入金、振り込みを行なった。ややまとまった金が必要な買い物をしたからだが、石灯籠ではない。石灯籠の話をすると、ほしいものがあったが、有名な宅配業者に電話すると、石は運べないとつれない。あちこち電話してようやく美術運送部なら引き受けるかもしれないと言われ、連絡を待つと、トラック1台をチャーターし、数人の日当が必要で、数十万円かかるとのこと。はははは、数万円の石灯籠なのに、その10倍も運送料がかかる。石灯籠は運送代のことのようだ。それで息子にレンタ・カーを借りさせ、それで引き取りに行くといったことを考えた方がいいなと思っているが、まだ息子にそのことは言っていない。それにしても不思議で、ネット・オークションでは高さ80センチほどの石灯籠の添う料が1000円もしないことがある。出品者は運送会社と契約していて、石鹸1個でも石灯籠1個でも同じ価格で運んでもらうようにしているのだ。つまり、たくさん荷を送る人と、筆者のように滅多に利用しない人とでは、運送会社は態度ががらりと違う。それにしてもせいぜい80キロでしかも5分割出来る石灯籠を「わが社は石は運べません」の一言で終わりだ。世間のいろんな石はどのようにして送っているのだろう。80キロの石灯籠を5分割と言えば、1個最大でも20キロに満たない。それを送るのに数十万円寄越せとは、あまりにも人を馬鹿にしている。しかも距離にして100キロほどだ。昨日はそんなことがあってむしゃくしゃしていたのに、夜7時から来年度の自治会長や各種役員を選出する会合を小学校で開いた。1時間半の間、筆者がほとんどしゃべったが、当てにしていた男性に会長役を断られ、結局欠席した30代の男性に引き受けてもらうしかなくなった。その男性はかなりおとなしく、またサラリーマンであるから、快く引き受けてくれるかどうか心配だ。頼みに行くのがまた筆者の役目になっているようだが、現在の会長が本当はやるべきだ。ま、昨夜はかなりむしゃくしゃしたが、いくら押してもうんと言わない人にやってもらうことはないと家内の意見で、それもそうかと思う。懇親目的の自治会であるから、それがぎくしゃくすると意味がない。
だが、筆者の経験から言えば、どうせいつか役が回って来るなら、早いことやった方がいい。昨夜断った男性は筆者と同じ63歳で、もう退職しているが、今度自治会長になり得るのは10年後で、その時もうまく言い逃れるつもりだろうか。そのような人は少なくないが、筆者から見ればみんな目立たず、ひっそりと暮らしている。筆者は目立とうとして自治会のあれこれを引き受けているのではないが、どうせやるなら気分よくがモットーで、またやるからには責任を思う。昨夜は自治会長のなり手に困り、筆者の以前に12年もの間自治会長をしていた人が意見した。それを聞いて筆者はまたカチンと来た。その人の意見は、自治会長は重い仕事なので、四役が集まってめぼしい人に頼みに行くのがよいというものだ。だが、実際問題としてその四役の中心は筆者であるから、結局筆者が頭を下げて頼み込みに回らねばならない。それがもう限界に来ているから規約を作り、半ば自動的に決めて行こうと、考えが全員一致したのに、それを無視してまた昔のようにと言い出すのは、よほどどうかしている。そこで筆者は、「そんな意見を出すのであれば、意見した人がやってくれますか」とでも言いたかったが、年配者なのでそれも出来ない。ともかく、誰も真剣に考えておらず、自分だけは重責は避けたいと思っている。よその自治会はそうではない。わが自治会のみが異常なのだ。それは前に書いたように、同じ人物が長年自治会長をし続けて来たからだ。それでいて、そうした人が自分が退いた後のことを考えていたかと言えば全くそうではない。これも何度も書くが、自分が引き受けて動くのは簡単なのだ。問題は後継者をどう見つけるかだ。その仕組みを筆者は作ったのに、それをないものにしろといったような意見を出されると、カチンと来て当然だ。自治連合会の副会長から最近、昔の連合会のとんでもない出費について聞いたが、そんなことを知れば、誰も自治会には入らないだろう。昔はそれでもよかったかもしれないが、会計は1円でもきっちりとすべきであって、みんなから集めた金を勝手に飲み食いに使うなど、あまりにも程度の低い連中が上に立ち過ぎて来たようだ。だが、それが現実であって、政治家を見ればわかる。国民のため、市民のためと口先では言うが、本音はいかにたんまり懐に入れるかだ。ついでに思い出したが、家内の甥が去年言っていた。京都の三流高校出の同窓生が近年市会議員になったそうだ。その経歴を見てびっくり、ハーバード大学に留学したとあるではないか。落ちこぼれもいいところの男があちこちのコネを使い、また学歴を詐称して市民の税金で飯を食って行こうとしている。話の脱線が過ぎるか。今日は銀行に向かう途中、松尾橋で商品券配る女性にまた会った。前と同じ赤い自転車に乗り、そして松尾大社方面に向かっていたから、どこかに用事があるのだろう。擦れ違い様、彼女は筆者の顔を覚えていないから、筆者の顔を見ることもなかったが、筆者は一瞬であっても観察が出来た。白髪が目立ち、また痩せて顔がインド人のように焼けているので、夕方に見るのとは違って今日は陽射しをまともに浴びて、50代後半に見えた。実際そのくらいの年齢かもしれない。女性の話をすると、銀行で待っていると、はっとさせる40代の美人が入って来た。買い物帰りといった様子だが、化粧も衣服も品がよく、韓国ドラマの美人女優を連想した。そのような美女を見るのは久しぶりで、梅津にも美人がいるのかと思った。それに比べて銀行の窓口の女性は全滅で、銀行も質が落ちたなと思う。いや、梅津に限ってのことだろう。郵便局で振り込みを済ませた後、松尾橋をわたる際に今日の写真を撮った。川面がとても広々としている。松尾側すなわち右岸は河川敷がとても広く、行楽日和であれば大勢の若者が焼肉を焼くなどしていたが、もうそのための場所がなさそうだ。最初の写真は向こう側が松尾で、左下隅の白は橋の欄干だ。2枚目は同じ写真の右奥をトリミングした。上流がどうなっているかを見せるためだが、中央の川の流れの一番奥は、わずかに重機専用道路のみ残してそのほかの植物が繁茂していた河川敷はすっかり取り除かれている。最終的にはその道路も取り去るはずで、松尾橋上からの上流の眺めは水面が増えてとても清々しくなるだろう。2枚目の写真をもう少し説明すると、中央の流れの上、コンクリートの護岸があり、さらにその上に同じ形をした木造住宅が並んでいる。そこは昔は橋の上からでもよく見える松林で、それを写生したことがある。不思議なことに、筆者が写生すると、その後それが消えてしまう。この松林もそうで、その緑は遠目にとてもきれいであったのに、今はちゃちな箱のような家が並ぶ。3枚目は松尾に近づいて撮った。上流から運ばれて来た土砂を高く積み上げている。それを少しずつ崩してトラックに運ばせる。今月末にはその山はなくなるのだろう。