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●がんもどき、真実の
●がんもどき、真実の_d0053294_23192381.jpg水に番らしき鴨が並んで泳ぎ去って行くのを昨日見かけた。府立図書館に本を返却しい行った時だ。見た瞬間、二羽は30センチほどの距離を保っていた。カメラを手提げ袋から取り出してかまえている間に二羽は離れて行き、今日の最初の写真のような状態になっていた。



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それでも二羽はどうにか仲がよさそうで、同じ方向に泳いで行く。今月の2日は「がんもどき、さらに」と題して番の鴨について写真とともに書いた。その日はあいにくと言うべきか、本物の鴨の番の写真は2枚しかなかった。それで昨日はその投稿を思い出しながら、「がんもどき」という題名でまた投稿する日があればいいと考えたが、早くもそれを今日やることにする。というのは、家内が退院して手術の抜糸をしたのが先日10日のことで、今日は担当が内科医に変わって初めての診察で、家内に同行して病院に行くことにした。幸い、天気がとてもよく、入院前と同じように自転車を連ねて出かけた。手術からちょうど2週間目にこういう日が来るとはありがたいことだ。運がよかった。癌であればまだ入院していたかもしれない。それにもう片方の肺の腫瘍も心配だ。その右肺の腫瘍について今日は医師から話を聞くことが出来た。いつものように3時間待って診察は5分だ。それでもまだ早い方だ。10日は5時間待ったという。1日仕事だ。それを言えば今日もそうだ。だが、長時間待たされることを予想して家にいてもしていた作業を持って出かけた。300年ほど前の漢文の解読で、禅僧が草書で書いたものだけになかなかわかりにくい字が混じっている。それが待っている間に全部読めた。待ち時間が無駄にならなかった。医師は30歳前半だろう。まだ大学を出たての若い男性に見えたが、親切に話をしてくれた。話の最初は、「とても珍しいケースでした」であった。家内の左肺の腫瘍は画像からは癌に見えた。それが違ったことが珍しいと言う。そして右肺もほとんど癌ではないとのことだ。100パーセントそうではないと言い切れないが、たぶんそうだろうとのことだ。それは左肺の腫瘍を確認したことでわかった。左が癌であれば右もそうであったろう。右の腫瘍は癌であれば怖いが、まだ直径12ミリほどだ。右の腫瘍と同じ菌に冒されたものと仮定し、薬を2週間毎日飲んで経過を調べることになった。つまり2週間後にまた診察を受け、レントゲンや血液検査をし、その腫瘍が大きくなったか小さくなったかを調べる。大きくなっているとすれば癌で、小さくなっていれば左肺と同じ病名だろう。出された薬は液状の飲み薬で、それを薬局で受け取るのに小1時間かかった。薬局にいる人数を数えると、20名近い。それほどの人間がめまぐるしく動いて、たったひとつの薬を出すのにそれほど長い時間がかかる。患者は10人も待っていなかった。間違った薬を出さないように100回ほど確認しているのだろう。全く病院に行くと1日要する。出された薬はわずか1ミリリットルで100円以上する。こんなに高い薬は始めただ。その薬を1日40ミリリットル、2週間続けて飲むが、それはいわば試しの期間だ。多少の腫瘍の縮小が見られれば今後も続けて服用する。手術で腫瘍を切り取る方が何倍も安くつくかもしれない。若者なら薬代だけで1か月分の給料が飛ぶほどの高価な薬で、効果がある保証はないうえ、いろいろと副作用がある。ま、それでも医師の処方にしたがわねばならない。手術でどうにか癌でなかったことがわかっただけでも儲けものだ。今日のネット・ニュースで驚いたが、群馬の大学病院で若い医師が肝臓癌の腹腔鏡手術をした患者8名が間もなく死んだ。簡単で安全と言われる手術でも、医師の能力には差がある。手術が成功するか失敗するかは患者にとって運だ。家内の左肺が癌ではなかったとはいえ、腹腔鏡手術の技術がまずければ術後の快復が思わしくなく、別の病気になる可能性もあったはずで、入院や手術に際して安全と言われても絶対的安心は禁物だ。
●がんもどき、真実の_d0053294_23201748.jpg さて、薬を受け取った後、遅い昼食を摂ることにした。病院の敷地内に大きな食堂があることを手術の当日に知って入った。利用するのは筆者は二度目だが、家内は初めてだ。「本日の定食」が2種類あった。家内と筆者は別のものを頼んだ。家内は「おでん定食」だ。出て来たおかずの皿にがんもどきが入っていた。早速カメラで撮った。それが今日の2枚目だ。「がんもどき」が「癌擬き」と同じ音であることを書いたのは今月1日の投稿だ。今日は内科医から右肺の腫瘍も癌ではない可能性が高いと聞いた。「癌擬き」ということで、それを聞いた後の食事にたまたま本物の「がんもどき」が入っていた。この偶然は面白い。それで今日の投稿は決まった。そう言えば、手術からこっち「がんもどき」を見るのも食べるのも初めてだ。家内はそのがんもどきをすっかり食べたが、右肺の腫瘍が「癌擬き」であることを祈るにはちょうどいい。以前書いたように、手術直前の家内は80までは生きると言った。それまで20年もないが、まだ人生を楽しめる歳月だ。とにかく片肺が癌ではなかったので、慌ててヨーロッパ旅行へ連れて行くこともなくなったが、還暦を過ぎるとそれ以前のようにたくさん歩き回ることに疲れが出やすくなっているので、外国旅行は少しでも若いうちに行っておくべきだ。そう思いながらこの20年は夢の超特急の速さのごとくに過ぎた。これも何度も書いて来たが、それから思えば今後20年など、夢の夢といった感じでまたたく間に過ぎ去る。しかも、その20年は運がよければの話で、夫婦はいつか必ずどちらか片方が取り残される。その日を今からあれこれ思っても仕方がない。とにかく今は疏水をすいすいと仲よく泳いでいる鴨夫婦のように生きていることを実感し、楽しめばよい。話は時間的に少しに戻る。今日家内と病院に行く途中、今月3日の投稿「がんもどき、さらに、なおも」に書いた造花の巨大な薔薇が店先に出されていることに気づいた。スーパーの斜め前の雑貨屋だ。店内で女性店主が女性客と談笑していて、彼らの姿をなるべき見ないようにしてその薔薇の造花の写真を撮った。直径50センチほどのお化け薔薇だ。天気がよく、輝いて見えた。筆者が以前この造花を見つけ、関心を多少持ったことを家内は知らない。そのため、筆者が自転車を停めて撮影している間に先へと行ってしまった。筆者のデジカメは調子が悪く、なかなかシャッターが押せず、また押しても必ず写っているとは限らない。造花は赤白とも一度ずつシャッターを切った。運よくどちらも写っていた。「がんもどき、さらに、なおも」の投稿ではその薔薇の造花の写真が撮れず、またそうであってもかまわないと書いた。その言葉を翻すようだが、今日は造花が外に出され、写真もうまく撮れたので、家内が入院中の投稿に必ず本物の薔薇の花の写真を載せたことのリプライズとして、今日はその造花の薔薇の写真を2枚とも同じサイズに加工して使うことにする。直径50センチのお化け薔薇であるのに、本物の薔薇の写真と同じ250×250ピクセルにすると、本物とあまり変わらないように見える。この造花を贋物と言うのは当たっていないかもしれない。「贋もどき」でもあるだろう。というのは、造花側から見れば本物であるからだ。造花には造花の役割がある。この赤白の2本の造花薔薇の写真を撮った後、大急ぎで自転車を漕ぐと、300メートルほど先で家内に追い着き、今日の最初の鴨が並ぶような格好になった。比翼連理という形だ。そのようにして病院に着き、筆者は玄関の片隅にある小さな植え込みを遠目に見た。そこには家内の入院時に濃い臙脂色の薔薇が咲いていた。それはとっくに枯れ、今は葉ばかりになっている。それなのに、造花薔薇は少しも変わらない。人は薔薇のように咲いて枯れ行く存在だが、その一方で精神は造花のように保つことが出来る。老いても若い頃のままの溌剌さを思い浮かべれば、そのような表情になるものだ。心は作るもので、しかも鍛え続けるべきだ。昨日は80歳のジャーナリストの田原総一朗が高校時代の同窓生の女性と交際していることをネット・ニュースで読んだ。奥さんが亡くなった後、二度自殺を考えたという氏がまた新たな恋愛感情が芽生えているのはなかなか逞しくてよい。悲しいことに人間はいつまでも耐えられない。氏によれば、氏が交際しているその同窓生はいい具合に歳を取っているそうだが、それこそが精神の若さなのだ。年齢を重ねるほどにその差が出て来る。きれいに老いたいものだ。
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by uuuzen | 2014-11-14 23:59 | ●新・嵐山だより
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