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●『京へのいざない 平成知新館オープン記念展』
の幅にするという記事が見開き両ページいっぱいにある。今日届けられた市民新聞に、京都の四条通りの歩道が現在の倍の幅になるとあった。着工はまだ先のことだが、歩行者を優先するというのは、京都に外国人観光客が空前の規模でやって来ているからという理由もあるのではないか。



●『京へのいざない 平成知新館オープン記念展』_d0053294_0575278.jpg
四条通りの幅は決まっているから、歩道が倍になれば車道が削られる。1車線ずつになってバスとタクシー、それに自家用車がどのように譲り合って走るのか、車の渋滞は現在でも最悪であるから、もう長時間停まったままで動かないのではないか。いっそのこと自家用車を走らせないようにすればいいではないか。四条河原町付近の四条通りは自転車は走ってはならないから、自家用車もそうすればいい。とにかく、醒めた目で見れば京都市内に車が多過ぎる。平安京時代の人たちが見れば腰を抜かすのは絶対で、東京も京都も同じように車が多いというのは、味噌も糞も一緒の考えではないか。せめて京都だけはガソリンを使わずに電気自動車のみ許可することにすればよい。それはさておき、10トン・トラックが今は松尾橋東詰めから四条通りを東に向かって毎日頻繁に走っているが、まさかそれらのトラックは四条河原町交差点に侵入してはいないだろう。どこに向かって行くのか知らないが、四条通りを通らなくても、松尾橋東詰めから桂川沿いに南下し、五条通りを走ればいいものを、なぜ四条通りを行くのはわからない。その様子も筆者には味噌も糞も一緒との考えに思える。それもさておき、その10トン・トラックの列は、去年10月の台風18号の被害を受けた桂川左岸の修復工事のためのもので、工事が終われば走らなくなる。壊れたものは直さねばならない。また、壊れそうなものも早めにそうする。去年の台風18号からこっち、日本は災害についての意識がより高まったと言ってよい。京都は特にそうだろう。今年の8月も桂川が氾濫寸前になった。防災意識を市民がもっと持つべきだが、京都は昔から大きな災害には無縁という根拠のない意識が市民には多い。それで自治会挙げての防災訓練も誰も真剣にならず、盛んに号令をかけても人の集まりがきわめて悪い。今月23日は毎年恒例の消防署による防災訓練が地元小学校であり、わが自治会は20名の参加を求められている。たぶん10数名集まるかどうかだ。災害は忘れた頃にやって来るから、防災訓練を暢気にやっている間は来ないだろう。その方がよい。みんなが真面目に訓練に参加するようになった頃に大災害があれば、まだ覚悟が出来ているから被害は少なくて済む。さて、京都は大きな直下型地震が起こり得ると言われている。それが一番の理由かどうか、京都国立博物館の常設展示館がこのたび新築され、そのお披露目展が現在開催中だ。先月25日に家内と行って来た。今日の最初と2枚目の写真はまだその新館がオープンする前に撮ったもので、最初はたぶん1年ほど前、2枚目は今年の春ではないだろうか。同じ角度で先月25日に撮ったはずなのに、筆者のカメラではよくあるように、写っていなかった。4枚目は内部の展示を見終わった後に撮った。夕日がとてもきれいで、その写真を2,3枚撮ったはずなのに、それらも写っていなかった。写るか写らないかわからないカメラは不便だが、考え方によってはスリルがあって面白い。せっかく撮ったのに写っていないというのは癪に障ることだが、些細なことと思って諦める訓練にはなる。
●『京へのいざない 平成知新館オープン記念展』_d0053294_059256.jpg
 さて、この新館にはレストランがあることを館を出てから知ったが、出たのは閉館時間で、もはや館内に戻る時間がなかった。3枚目の横長写真を見ると、確かに長過ぎて、展示空間ばかりではない気がする。レストランはこの横長写真の、向かって左端にあるのではないだろうか。筆者らが訪れた時は、企画展として『鳥獣人物戯画展』が開催中で、長い人の列が出来ていた。その有名は絵巻は何度も見ているので、新装されたからとはいえ、あまり見る気が起こらない。それで今日取り上げる『京へのいざない』だけを見たが、これは京都国立博物館が所蔵する作品を見せるもので、建物が新たになっただけのことだ。つまり、内容的には常設展だ。それはもう今までに何度も見て来たので目新しい作品はないが、新館の特徴として、吹き抜けになっていて、1階の展示された大きな仏像群が3階から見下ろすことが出来る。3階から1階を見下ろすと、比叡山の根本中堂の内部を想起させた。そこは参拝者が立ち入ることの出来ない空間との間に仕切りがあるが、あちこちにその向こうが見える隙間がある。そこから覗ける光景は、5,6メートル下の土間上に3か所、両端と中央に仏像を祀る台があることで、各台の前に僧侶が陣取って読経している。土間であるからきっと寒いと思うが、僧侶は参拝者の目線からかなり下方で背を向けて座っているから、居眠りをすることは許されない。そこに修業の厳しさを見た思いがした。その仕切りの手前から堂内のいわゆる本陣部分を見下ろしたことを、この知新館で思い出した。それは以前の建物と違って、館内が真っ暗であるからだ。その中で仏像だけが照明を当てられている。この1階の仏像をそのように見せることにこの建物の最大の売りとなる特徴がある。8月だったか、MIHO MUSEUMの内覧会に行った時、バスの中で筆者の後方に座った男性がどうやら国立博物館の学芸員で、知新館のことを話題にしていた。学芸員たちは設計段階からいろいろと注文をつけたそうだが、実際に出来上がった建物は多少の妥協が混じったと耳にした。それは予算の問題であったのか、あるいは技術的に困難であったのか、あるいは、設計者の考えの方が優れていると考えられたためか、ともかく学芸員が100パーセント満足するものにはならなかったようだ。また学芸員はひとりではないから、満足している者もいるかもしれない。筆者はと言えば、展示面積は以前の建物と大差ないと思うが、ゆっくり座って見るベンチやソファがもっとほしい。高齢化社会を迎えている日本であり、展示面積の大きな美術館では今までの数倍は随所に気軽に座る場所が欠かせない。知新館と企画展が開かれる本館の双方をじっくり見ると、3時間は確実に要する。それは美術ファンであっても苦行に等しい。それで、常設展示は自分の関心が強い分野のみ見るのがよいが、当然総花的展示であるから、たとえば近世絵画のコーナーはごくわずかな作品の展示で、今回筆者は全く物足りなかった。それは陶磁器や仏像ファンもそうであるはずで、せっかく新しく建てたのであるから、以前よりもっと多く展示すればいいと思ったが、作品保護の観点からそうも行かないのだろう。
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 それにしても、以前の建物はまだまだ寿命があったと思うが、耐震問題がうるさくなって来たこともあって、直下型地震によって国宝や重文が破壊されれば大変なことと考えられたに違いない。だが、「想定外」という言葉が流行ったように、耐震設計というのも万全であるはずがない。その設計基準を越える大地震が生じれば建物は破壊されるし、そうなれば作品も同じ運命になる。筆者が持っているのか記憶が定かではないが、以前の建物がオープンした時のチラシをどこかで見たことがある。1960年代ではなかったか。それから半世紀を経て、もう建て替えの時期が来ていた。鉄筋コンクリートの建物の寿命は60年とされる。人間と同じと思えばよい。100年住宅と銘売って頑強な住宅が販売されているが、若い人は新築住宅に住むことがよいというように建築業界から洗脳されて来ているので、100年住宅の中古には住みたくはないだろう。それで筆者の予想では、100年住宅も50年で取り壊される。修繕にますます費用が嵩むようになって来ることもその理由だ。知新館は屋根の防水工事をどのように最先端の技術を使ったのか知らないが、以前の常設館はとても重厚に見えたとしても、屋上の防水が年を経るごとに完全な工事をするのが難しかったのではないか。ともかく、建物が新しくなると、内部に展示される作品もそう見えるかと言えば、筆者はあまりそう感じなかった。国宝や重文は国がある限りは良好な状態で保存され続ける必要があるが、それを見せる建物が半世紀ごとに建て変わるのは何となく漫画的ではないか。建物は雨ざらしで、作品にとっての傘の役目を果たすに過ぎず、そのことを設計者がどれほど意識しているだろう。半世紀後にまた新たな設計者が新たな建物を構想すると思うと、建築家はさびしいものだ。東京駅はすっかり建て替えることなく、初めて建った当時の煉瓦造りの外装に復元された。そのような考えのもとで設計、建築されればいいのに、知新館はいかにも現代風で、半世紀後にはとても古びた感じを発散しているのではないか。だが、伊勢神宮からもわかるように、日本は建て替えが好きな国だ。半世紀はどんな建物でも充分に飽きさせるに足る年月で、筆者は半世紀先まで生きていないから、次の建物を見ることは出来ないが、そのことをさびしいとは全く思わない。以前の常設館が知新館になったことを見届けたのであるから、それと同じ思いが50年先に繰り返されるだけのことで、中に展示される作品は変わりがない。建物もまた作品だが、日本ではほとんどが消耗品に過ぎない。次々に消耗しないことには建設業者が困ると言う考えが政治家にある。造っては壊し、造っては壊し、10トン・トッラクがわが者顔で京都の目貫通りを突っ走る。
●『京へのいざない 平成知新館オープン記念展』_d0053294_0584369.jpg

by uuuzen | 2014-11-10 23:59 | ●展覧会SOON評SO ON
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