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●薔薇の肖像、その6
子蘭は誰でもどこかで見て知っているが、名前を聞いてその花を思い出せる人はかなりの花好きだろう。どんな経緯でそのような名前がついたのか知らないが、筆者には君子に似合う花にはあまり思えない。それにこの花は蘭ではなく、ヒガンバナ科だ。



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それはいいとして、君子という言葉は死語になっているだろう。そう呼ぶのにふさわしい人がどれほどいるのかと筆者も思う。TVに出て来る知識人はほぼ全滅で、みな顔と名前を売りたいスケベエ根性丸だしの俗物に見える。学識と人柄を兼ね備えた人はいつの時代も一定の割合はいるはずで、そういう人を君子と呼べばいいようなものだが、学識とは何かとなると人によって考えが違う。一流大学を出ただけで学識があると自他ともに認める人は多いが、大学で学ぶ学問はごくごくわずかで、その程度で学識が得られるならば、日本の人口の半分以上が君子かそれに近いことになる。そうそう、STAP細胞の事件だが、先ごろ記者会見をした女性とその上司の男性など、研究グループが20億円ほど使い、両人は年間に出張が52回とかしたそうで、しかもその経費の明細書は半分ほどが黒く塗り潰されてTVで放送された。同研究が出鱈目であることがはっきりすれば、本人たちに研究費を返却させ、しかも罪人として刑務所に入るべきだと筆者は思う。絶対にそういうことにならないので、同じような事件は今後も続く。国民の半分以上は信用しやすい馬鹿であるから、君子たる自分たちは巨額の税金をいいように私的に使ってもかまわない。そのような図々しい神経を持つほどに有名になって地位が上がる仕組みが世の中にはある。虚言は大きいほどにみんなが信用することの好例が今回の騒動で、筆者が心配するのは認知症が20代で始まる例が今後急増することの予兆としての事件ではないかということだ。そして、どんなに世間を騒がした事件でも認知症のせいでしたとなれば無罪放免される。ま、それと似たことはもうとっくに始まっていて、人を殺しても精神鑑定で無罪になる例がある。話を戻して、君子という言葉に憧れる人は今の時代では茶化されるのに一番いい存在ではないか。本物の君子がいたとして、それはきわめて稀であるから、誰もその人を本物の君子であることがわからない。それどころか、反対に馬鹿の代表と思うはずだ。つまり、理解出来ないからだ。それで君子にはかなり遠い連中が君子と見られ、知識人としてTVに登場する。そう考えるとわかりやすい。君子が死語であることと、君子を目指すなどと絶対に言ってはならないことがだ。それでまたわかりやすいのが君子蘭だ。そのオレンジ色の花が密集する暑苦しい植物は蘭の仲間でなく、君子を連想させない。君子などいるはずがないと考える人が皮肉でそういう名前をつけたに違いない。それはいいとして、本当の君子がいるとして、その人はどのような花を好むかと言えば、四君子ということになるが、それ以外ではどうか。何が言いたいかと言えば、薔薇をどう思うかだ。君子の言葉が作られた頃に現代の多様な薔薇はなかったからこれは難しい問題だが、筆者が思うのはなるべく原種に近い薔薇がやはりいいのではないかということだ。今日で薔薇を集中して撮った写真の投稿を終えるが、最初の頃に書いたように、どれも大型の花を選んだ。薔薇の原種はどれかわからないとされているが、大型の花はなかったと思う。品種改良で多様な形や色が作り出されていて、君子がいた時代はかなり目立たない薔薇しかなかったであろう。そしてその棘によって君子は好まなかったと思う。
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 薔薇の棘は何かに絡みつくために必要だ。蔦で言えば吸盤に相当する。何かに絡みつくというのは蔓性植物の特徴で、薔薇はほとんど雑草のように最初はみなされていたのではないか。そのうちにその花がいい香りがし、また形もいいので園芸に取り込むようになった。たぶんそんなところだろう。であるから、薔薇の棘は動物を攻撃するためのものではなく、自立するために必要な爪みたいなもので、それを品種改良で仮に生やさないように出来たとすれば、薔薇にとっては元の性質を失うことになって薔薇ではなくなる。それはさておき、今日も「風風の湯」やその周辺で雑草抜きに30分以上過ごした。昨日触れたオオアレチノギクがほとんどであったが、オニタビラコも目立つ。オニタビラコは小さい頃はいいが、背丈が50センチを越えると茎の周囲の棘がかなり頑丈になる。そのため素手では抜けない。まず根元を踏みつけ、横倒しにし、土に最も近い箇所をつまんで捩じりながらもぎ取る。根は残っているからいずれまた生えて来るが、手袋がない限り、筆者のか弱い手では指が棘だらけになる。その棘は何かに絡みつくためのものではない。となれば防御のためとしか考えようがない。近寄るなというサインだ。そこで筆者は薔薇を思い出した。蔓性植物は何かに絡みつかねば成長出来ないが、薔薇の棘は絡みつくためだけの機能ではないようにも思える。オニタビラコの茎に生える棘は毛のように細かく、また無数と言えるほどに密集している。薔薇の茎の棘ははるかにまばらだが、その代わり、ひとつが100倍くらいに大きい。薔薇の茎は棘の隙間をつまめばよいので、注意すれば怪我をすることはない。オニタビラコは針のように細い棘が密集しているから茎はとても握れず、引き抜くのに難儀する。そのため、「風風の湯」の庭でなければ筆者はそのままにしておくし、また場所によってはオニタビラコが元気に生えている姿はどことなく面白い。雑草は人間がそう決めているだけで、またどの雑草も役に立たないかと言えばそんなことはない。雑草を嫌うのは庭の概念があるからだ。庭は植物を生やすとして、雑草だらけにして悦に入る人はいるだろうか。熊谷守一は庭を手入れせずに放置したというから、きっと雑草だらけであったはずだが、それでも自然はそれなりに調和していて、雑草だけが生えることはないに違いない。そのことで思うのは30年ほど前に桂川の河川敷で爆発的に生育したブタクサだ。黄色い花穂をつけるので、雑草でもきれいと思った人もあったが、ほかの植物が育つ隙間がないほどに増えて問題になった。ところが2,3年すると減少し、今では全く見かけなくなった。ほかの植物がブタクサに負けてはならないと頑張ったからで、雑草を放置しても雑草とは思われない植物が絶滅することはまずないだろう。そう思えばオオアレチノギクやオニタビラコを少々見かけても放置して問題はない。たとえ庭を埋め尽くすほどに増殖しても、何年か経てばほかの植物がまた勢力を取り戻す。たぶん現実はそうなのだろうが、そのうちに木が生えて来て、その木の葉が生い茂ることによってその下は日陰になって植生がまた違って来る。そして数百年経てば原生林のようなことになるのだろうが、そうなればそれはそれで手入れする庭より貴重ではないか。荒地はいかにもよくない土地のようだが、それはそれで歓迎する動物もいる。庭は人間が喜ぶだけの不自然な自然で、そこに雑草が絶えず侵入しようとするのは全く正常なことと言わねばならない。そう考えると雑草を抜く行為は庭をきれに保つという意識よりも、運動のためと言った方がよい。
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 今日は正午頃に雑草抜きをして汗みどろになった帰宅した。下着は絞れば汗がしたたるほどで、それほどに運動になった。家内は筆者の頭が狂ったのではないかと激怒していたが、雑草を相手に勝負を挑むことはまさに狂っているとしか言いようがない。というのは、「風風の湯」の前庭とその前の道を挟んで向かいの桜の林の道路際の雑草を適当に抜いただけで、付近の雑草のたぶん100分の1に達しない。先日触れた10人ほどでいっぱいになる道路際の新しい小さな公園の際には。高さ1メートル以上のオオアレチノギクが100本かもっと密集している。それに手をつけないのは、全部きれいに抜くのに1時間では済まないことと、その大量の抜いたものをどこに処分するかだ。茫然としながらそのオオアレチノギクの密生を見ながら思った。やがてそれらはみな花を咲かせる。そして風に乗って種子を散らすが、「風風の湯」の前庭まで2,30メートルの距離だ。つまり、どうせまた「風風の湯」の前庭はオオアレチノギクだらけになる。そして狂ったように筆者が抜く。また生える。この繰り返しで、勝負はつかない。というより、筆者は諦める。それでオオアレチノギクが勝つかと言えばたぶんそうだが、筆者がいなくなればまた誰かが気にして抜く。これは適当なところで折り合いをつけておかねばならないことを意味している。その適当なところとは見定めが難しいか。常識という言葉を出せばどうか。雑草に対する意識は人によってかなり差があるので、やはり適当さかげんは決められない。そこで振出しに戻って筆者のように気になる人は勝手に抜くということに落ち着く。観光客が嵐山に来て雑草を気にするだろうか。気にする人はたぶん1万にひとりだ。そういう人は常識人とは思われない。そのひとりが狂ったように雑草を抜いている姿をほかの人が見れば、それはまさに狂っているように見える。筆者はなるべく人に注目されないように雑草を抜いているが、手にたくさんの草を持っていると目立つ。人々は雑草を気にするより、筆者のそういう姿を雑草のように疎ましく思うだろう。そういうことを家内は心配し、自分の家の庭をきれいにしろと言う。また3階は足の踏み場がないゴミ部屋ならぬ本部屋になっているが、この雑草のような本はよほど思い切って抜かない限り、減ることがない。家内から見れば本物の雑草より始末に悪い。冗談ではなく、本当に本の山の間からオオアレチノギクが生えて来るのではないか。それほどに荒れているのに、汗みどろになってよその場所の雑草を抜くとは何事か。やはり狂っているのだろう。
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 昨夜オオアレチノギクの名前を調べるのに30分ほど要した。雑草の種類があまりに多いためだ。300種ほどはあるようだ。その中からオオアレチノギクやオニタビラコだけを目の敵にするのはおかしいのではないか。そう考えることも出来る。今日はそれら2種以外に2,3種の雑草も抜いた。それらはさほど気にならないものだが、抜き始めると気になって次々と抜いてしまう。そうして地面は高さ50センチ以上の草はほとんどなくなるが、それが雑草抜きとして正しいかどうかはわからない。300種もある雑草の中には雑草と思いたくないきれいな花を咲かせるものがある。あるどころかむしろ多い。そこで雑草をどうして決めるのかという疑問がまた湧く。先のオニタビラコは見る場所によっては面白いと書いた。ではオオアレチノギクもそうだろう。きれいであるべき庭に侵入するので抜くのは正しい考えだが、その侵入を未然に防ぐには庭の近くに咲いているものを抜くべきだ。それを筆者は中途半端にしている。そのため、毎年春から秋にかけては毎日のように抜かねばならない。そんな時間はないから、そのうち適当なところで勝負がついて「風風の湯」の前庭にはちらほら雑草が生えているという光景があたりまえになる。それでいいのかもしれない。桜の林にある雑草をすべて取り除くことは不可能だ。ならばその林の中に出来た温泉の前庭に雑草が混じるのは自然なことだ。そういう庭と思えばいい。筆者がついに雑草抜きを諦めた時はそのように思うことにするだろう。だが今はまだ違う。見つければ抜く行為を今年は続けてみたい。それは温泉が営業を初めて最初の春であり初夏であるからで、今年こまめに抜いておくと来年は少しましになるのではないかと思うからだ。それはわが家で試みて知っている。目についた時に抜いておくと、翌年は生えて来る量がぐんと減る。その代わりに著しく繁茂する雑草があるが、わが家ではそれはあまり気にならない植物だ。たぶん「風風の湯」でも似たようなことが生じると思っている。きれいな薔薇の花の写真を載せながら雑草の話になった。薔薇の花に関心がなく、雑草と区別がつかない人があるかもしれない。そのようなことを昔読んだことがある。東京の道路際に植物が植えられているのはいいが、雑草がたくさん混じっているので住民が役所に伝えた。後日清掃員がやって来て刈り取ったが、今ちょうど咲いているタチアオイまでもきれに刈り取った。きれいな花を雑草と同じように見ているのだ。そういう神経がわからないと書かれていた。人の背丈ほどに咲くタチアオイは道路際によく咲いている。たぶん雑草のように種子がどこかから飛来したのだ。解散寸前のビートルズがタチアオイと一緒に撮影した写真が何枚も伝えられている。その写真を見てイギリスにも日本と同じ花が咲くのだなと思い、またビートルズがより身近に感じられた。タチアオイではなく薔薇ならばもっとビートルズに似合う気がするが、それほどに日本には、あるいは筆者にはやや手が届きにくい花が薔薇だ。であるから好ましいとも言える。抜いても抜いても目に入るオオアレチノギクはやはり抜いてしまいたい。これがごく稀にしか生えて来ないとなれば、植物園が珍重し、雑草の扱いを受けない。その伝で言えば、筆者のこのブログは毎日長文が投稿され、全く雑草然として好かれない。年に一度ならば歓迎されるかと言えば、そうもならない。だが、それはどうでもよい。筆者としては独特で味あることが書きたいだけ。雑草の中にもそんなのがあるだろう。ま、結局雑草みたいな文章ということで、とても薔薇のようではあり得ない。「雑草の見上げる先に赤い薔薇」
●薔薇の肖像、その6_d0053294_1165958.jpg

by uuuzen | 2014-06-14 23:59 | ●新・嵐山だより
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